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(回答先: 政府の「財政健全化政策」の破綻(衆議院議員滝実のホームページ) 投稿者 JAXVN 日時 2007 年 12 月 26 日 08:13:03)
「2007年12月26日 (水) 政府による経済予測計算の偽装
※「日本経済復活の会」(http://tek.jp/p/)会長・小野盛司氏による記事です。
姉歯建築設計事務所による構造計算書の偽装事件が記憶に新しい。これにより多くの人が大損害を被ったことは、皆さんよくご存じだろう。しかし、これよりはるかに悪質で、しかも損害は姉歯事件より桁違いに大きな偽装事件が、政府によって引き起こされていることを知っている人はほとんどいない。12月15日に衆議院議員滝実氏による質問主意書という形で、この偽装事件は暴露され、それに対する福田総理による答弁書が12月25日に明らかにされた。その全文を以下に示す。
――――――――――――――――――――――――
@滝実議員による質問主意書
内閣府の計量経済モデルが政治的に歪められている可能性に関する質問主意書
「政府は、内閣府の計量経済モデルについて、誤差が大きくて政策決定には使えないといった意味の発言を繰り返して行っている。しかし、詳細に調べてみると、単に誤差が大きいだけではなく、政治的に大きく歪められているという実態が浮かんでくる。このことについて質問する。
一 毎年一月に発表される『改革と展望』や『進路と戦略』では、景気は回復に向かっていると言い、デフレ脱却は近いと書いてある。GDPデフレーターについてまとめてグラフにしたのが、図1である。各グラフの近くに書かれた数字は発表年である。2002年から2007年まで6年分のデータをここに示した。どのグラフも急激なGDPデフレーターの改善を予測し、景気の回復を印象づけたものと思われる。しかし、実際のデフレーターは2001年度がマイナス1.2%で2006年度がマイナス0.7%だから5年間で0.5%しか改善していない。平均を取れば年率の改善率は僅か0.1%である。もしも内閣府の発表が、政治的に一切歪められていなければ、年率の改善率は実際の値である0.1%の前後でばらつくはずである。実際に発表された、年率の改善率(三年間に限る、例えば2002年に発表されたものだと、2004年の予測値から2001年の値を引き3で割っている。)は、2002年のものが0.7%、2003年が0.57%、2004年が0.67%、2005年が0.80%、2006年が0.73%、2007年が0.5%となっている。つまり実際の改善率の、実に5〜8倍もの速度でデフレ脱却が進んでいるという現実とは遠くかけはなれた発表している。これではまるで「計量経済モデル予測に偽装が行われている、大本営発表だ。」と言われてもおかしくないのではないか。「予測しがたい要素が多いから」と釈明するのだろうが、しかしそのような要素はプラスにもマイナスにも働くわけで、6年連続で5〜8倍にもなるということはあり得ないがどう考えているのか。
右質問する。」
図1
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/.shared/image.html?/photos/uncategorized/2007/12/26/zu_1.gif
A福田総理の答弁書
「各年度の構造改革と経済財政の中期展望や日本経済の進路と戦略(以下「中期方針」という。) の参考試算の作成に当たっては、従来より、中期方針における政策運営等の考え方を前提に、それぞれの時点で入手可能な情報を基に、慎重に分析、検討を行い、的確な経済の展望を示すよう努めているところである。我が国の経済は民間活動がその主体をなすものであること、国際環境の変化には予見し難い要素が多いこと等にかんがみ、こうした展望は、相当の幅を持って解釈すべきものである。」
この質疑応答を説明する。図に示されたGDPデフレーターとは、総合的な物価指数を表しており、日本はこれがマイナスになっているから、デフレにあると言っている。デフレとは、極度に経済が悪化した状態であり、世界でデフレ経済に陥っている国は日本しかない。政府はデフレから一刻も早く脱却したいということで、毎年発表する計量モデルによる計算結果では、間もなくデフレから脱却できるということが示されている。しかし、この計算が国民を騙すために偽装であったと滝議員によって指摘された。この図で政府が予測したデフレーターは、どんどん上がっていき、景気は急回復しデフレは、あっという間に脱却できると主張している。例えば2002年の発表では、なんと2003年にはデフレ脱却ができるのだそうな。実際は、今でもデフレは続いている。懲りもせず毎年同様なモデル計算の結果を発表している。実際のデフレーターは一番下の線で、政府発表は、実際の5〜8倍もサバを読んでいたことになり、正に大本営発表であり、モデル計算の偽装である。『国際環境の変化には予見し難い要素が多い』などと、よくもまあ言えたものだ。むしろこの間は、外需が予想以上に伸びて景気はそれに助けられたのだから、当然デフレーターの改善は予想以上に大きくなければならなかったはずだから、モデル計算を正直に行っていれば、実際のデフレーターの値より低いデフレーターを予測しなければならなかったはずだ。
オオカミ少年は3回目の嘘で誰にも信用されなくなった。政府はすでに6回も同じ嘘を言い続けていて、来年はデフレ脱却するという7回目の嘘を最近また繰り返した。我々はいつまで騙され続けなければならないのか。増税や歳出削減などの緊縮財政が続く限り、日本経済はデフレが続き、財政は改善できないのだということがまだ分からないのか。(小野盛司)」
http://shimotazawa.cocolog-wbs.com/akebi/2007/12/post_cc2c.html
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