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(回答先: 年金記録不備 『公約違反』はどうする(東京新聞) 投稿者 gataro 日時 2007 年 12 月 13 日 10:32:18)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik07/2007-12-13/2007121303_01_0.html
2007年12月13日(木)「しんぶん赤旗」
「消える年金」
消せない発言
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五千万件にのぼる「宙に浮いた」年金記録のうち約四割にあたる千九百七十五万件が「特定困難」になっていることが判明し大問題になっています。ところが、政府側は「三月までに五千万件のすべての行き先を確定するということまで説明したつもりはない」(町村信孝官房長官)などと述べ、公約違反ではない、と居直っています。参院選での発言からしてそんな言い逃れは通用しません。
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(写真)↑これが証拠 ▲年金記録問題を報じる政府広報「あしたのニッポン」7月号
(写真)▲参院選の自民党政策パンフ▼
「宙に浮いた」年金記録問題が大問題になった直後、安倍晋三首相(当時)は、来年三月までに、年金記録を突き合わせるという緊急対策を発表。「最後のお一人に至るまですべて記録をチェックする」(七月五日の記者会見)と断言。参院選では、自民党政策ビラなどで「来年3月までに、未確認の年金記録は確実に名寄せを完了させます」と公約しました。
さらに参院選最中に「年金記録問題への対策」という特集を組んだ政府広報「あしたのニッポン」を大量配布。「最後のお一人まで正しく年金をお支払いできるよう着実に対策を進めています」と大宣伝しました。
街頭演説で「最後の一人に至るまでチェックする」と絶叫して回ったのは安倍氏だけではありません。公明党の浜四津敏子代表代行も「一年以内にこの問題を解決する」(七月二十二日、大阪市)などと明言していました。公明新聞六月二十一日付でも、「必ずやります」「一年以内に名寄せを完了」などと書いています。
参院選で与党が大敗した後も、政府・与党は公約として掲げ続けます。
安倍改造内閣発足直後の記者会見で、舛添要一厚生労働相は、「私も、各地で街頭演説をやるとき、最後の一人、最後の一円までがんばってやるということを公約として申し上げた」(八月二十八日)と表明。記者から「公約に政治生命をかける意気込みか?」と問われると、「それは全力をあげて命がけでやらないといけない」と大見えをきったものでした。
それが「特定困難」になったことが判明したとたん、「解決するといったかな」(十一日、福田康夫首相が記者団に)、「三月が終われば、すべて年金問題がばら色の解決ができて、全部終わっているという誤解があったんだろう」(同日、舛添厚労相)などという発言を連発しはじめる無責任ぶりです。
国民の老後のくらしにかかわる大問題をこれほど軽く扱う政府の姿勢に、「こんな開き直りは許せない」(「毎日」十二日付社説)という厳しい批判が上がっています。
参院選公約では
■参院選直前(7月5日)
安倍晋三首相「最後のお一人に至るまで、すべて記録をチェックし、保険料をまじめに払っていただいた方々に正しく年金をお支払いしていく」「1年以内に名寄せを行い、突き合わせをおこなう」(通常国会終了後の記者会見)
■安倍改造内閣発足後(8月28日)
舛添要一厚生労働相「最後の一人、最後の1円まで頑張ってやるということを公約として申し上げました」「まさに公約を果たしたい」
それが一転
福田康夫首相「解決するといったかな」(12月11日)
町村信孝官房長官「選挙中ですから、ある程度こう、簡略化して物をいってしまっているところが確かにあった」(同)
舛添厚労相「3月が終わればすべて年金問題がばら色の解決ができて、全部終わっているという誤解があったんだろう」(同)
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論戦ハイライト
小池氏「自公政府の公約違反だ」
厚労相「私の勘の話」
参院厚労委
(写真省略)舛添厚労相(右)に質問する小池晃議員=11日、参院厚生労働委
来年三月までに終わらせるといいながら公約が実現できないことが判明した、五千万件に上る年金未統合問題。日本共産党の小池晃参院議員は十一日の厚生労働委員会で、「国民に対する約束違反だ」と追及し、日本共産党は当初から、年金記録をただちにすべての加入・受給者に送り、国民の協力をえて記録修正作業を進めるべきだと主張してきたが、それをやらなかった結果、今日の事態が生まれたと批判しました。舛添要一厚労相は答弁に窮し、開き直るのが精いっぱいでした。
実現不能認める
政府は十一日、未統合記録のうち四割近くの千九百七十五万件がコンピューター上の照合作業で本人の特定が困難だと発表しました。
年金記録の未統合は、政府が基礎年金番号導入の際に必要な対策を怠ったために起きたもので、国民の年金受給権が保障されなくなる重大問題。世論の高まりに押されて政府は今年七月、来年三月をめどに未統合の年金記録の名寄せ作業を行い、国民の不安を一掃すると発表しました。
小池議員は、安倍晋三首相(当時)も六月の委員会で「一年以内に五千万件すべて突合する。最後の一人に至るまで徹底的にチェックし、すべてお支払いすることをお約束したい」とのべていたことを示し、それができなければ政府の公約違反になるとただしました。
小池 五千万件すべて年金受給に結びつけると約束したのに、特定できない記録が残るということじゃないですか。この答弁は実現できなくなったということですね。
舛添厚労相 そういうことも予想されるということです。
「うそではない」
公約の実現不可能を認めた舛添厚労相。ところが、政府は五千万件の記録すべてを特定すると約束したわけではないと居直っています。
七月の政府・与党の年金問題に関する連絡協議会が決めた方針は、「来年三月までに約束したのは、コンピューター上での五千万件の名寄せの結果、記録が結びつくと思われる方にお知らせする」ものだというのです。
小池議員は、「例えば一件しか名寄せできなかったとしても約束を果たしたことになる。こんなでたらめは通用しない」とのべ、国民にこんな説明をしたことがあるのかとただしました。
厚労相 名寄せをしてできた方に(通知を)お送りするというのは、うそでも何でもなくて、七月五日に決定したのはこのこと。
小池 そんな説明は一度も聞いていない。国民は、五千万件みんなやるんだと思っている。
過去の答弁ほご
開き直るのがやっとの舛添厚労相。しかし、こんな説明は、自身の過去の答弁をもほごにするものです。厚労相は、十一月一日の委員会で小池議員の質問に、コンピューターで照合できなかった記録の二次名寄せを進めて「最後に残るのは一割くらい。5%、3%かもしれない」と答えていました。
小池 今、四割残っている。二次名寄せをやればこれが一割になるのか。
厚労相 私の勘ではこれくらいだということをいった。
小池 あまりに無責任だ。与党は「消えた年金」ではなく「宙に浮いた年金」だといってきたが、消える可能性が出てきたということだ。
小池議員は、「舛添大臣の責任も含めて重大だ」と批判。年金を受け取れずに亡くなった方やその遺族の年金給付の問題も徹底的に精査することを求めました。
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