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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2007121302071731.html から転載。
【社説】
年金記録不備 『公約違反』はどうする
2007年12月13日
年金記録不備問題の解決をめぐり、公約違反の政府の責任は大きい。政府は記録の持ち主の特定に徹底的に取り組むべきだ。国民も自分の年金は自分で守るとの意識を強く持たざるを得ない。
社会保険庁のコンピューターオンラインシステムに入力されたまま該当者不明の五千万件の年金記録について、最終的にすべての持ち主を特定することが極めて困難であることを認めた舛添要一厚生労働相は「来年三月までにすべてを片づけるといった覚えはない」などと釈明に終始している。
確かに政府は七月、記録不備を正す工程表をまとめた際、「来年三月までに五千万件の名寄せを終える」などとは約束したが、問題をすべて解決するとは言っていない。
だが、その後の参院選などで、安倍晋三前首相は「最後の一人まですべての記録をチェックし、年金を払う」などと繰り返し述べてきた。
これらの発言を重ね合わせて聞いた国民が来年三月までに問題が解決すると受け止めたのは当然だろう。
国民の誤解だというなら、過剰な期待を抱かないよう国民に事実を正確に伝えるべきだった。重大な公約違反と言わざるを得ない。
来年三月を待たずに実現不可能だと早めに認めたのは、予想される衆院選への影響を最小限に抑えたいとの意図があるのではないか。
社会保険庁によれば、五千万件のうち、氏名、性別、生年月日の三情報をもとに該当者を探す「名寄せ」作業などを行っても、最大九百四十五万件の持ち主が特定できない。
婚姻による姓の変更、オンラインに入力する際の社保庁職員によるミス、就職の際に採用条件に合わせた年齢の虚偽申請、税金対策での偽名使用、海外への移住などのケースが含まれるためという。
たとえオンライン入力前の紙台帳と手作業で照合作業しても、紙台帳の破損がひどくて判読できないケースが少なくないともみられる。
一連の記録不備は社保庁のずさんな管理に責任があることはいうまでもないが、国民も政府の対応を待っているだけでは自分の年金受給権を守れないことを自覚し、自衛策をとる必要がある。
社保庁は十七日から、公的年金加入者と受給者すべてに過去の加入歴を年金特別便で順次通知する。
特に結婚で姓が変わる前に保険料を納めていたり、転職経験のある場合などには加入の空白期間が生じやすいので念入りにチェックしよう。
少しでも疑問があれば、近くの社会保険事務所を訪ねたい。社保庁職員には誠実な対応が求められる。
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