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(回答先: 新テロ法成立騒動の茶番(前編)―米国外交のダイナミズムが目に入らぬか!(天木直人のブログ) 投稿者 クマのプーさん 日時 2008 年 1 月 11 日 11:31:55)
http://www.amakiblog.com/archives/2008/01/11/#000665
2008年01月11日
新テロ法成立騒動の茶番(後編)−護憲政党の終焉
小沢民主党代表が、参院選勝利の高ぶりの中で、いきなりテロ特措法延長反対を唱え、国民の前でシーファー大使に反対の意思表明をした時、私はなんとも言えない違和感と危惧感を抱いたものだ。その時の心境を当時のブログで次のように書いた。
・・・日米同盟関係を重視する元自民党政治家の小沢氏が、米国の「テロとの戦い」に本気で反対しているとはとても思えない。そうであるとすれば、この問題は小沢氏も小沢民主党も、早急に落としどころを見つるべきだ。
つまり自民党に早く延長再議決をさせることにより、米国を安堵させる一方で、国民の前では反対姿勢を貫いた民主党の姿勢を示す事が出来る。アフガン情勢の更なる悪化は間違いなく、給油活動継続の無意味さが一層明らかになるだろう。だから再延長した自民党の強硬姿勢はいずれ批判される事になる。一石三鳥だ。
小沢氏の発言の真意がどこにあろうとも、それが「米国のテロとの戦いは間違いだ。いかなる形でも自衛隊を加担させてはいけない」、という、真に護憲的、平和的な信条から来ているのでなければ、これ以上自公政権との論争を続けてはいけない。それは政治家小沢にとっても為にならないし、民主党の政権取りにもマイナスになる。
そしてなによりも、政局を巻き込んでの議論の末に、それでもテロ特措法の延長を阻止できない形で終わってしまうと、国民の間で無力感、無関心が高まり、今後は一気に対米軍事同盟強化が進むだろう。もはや誰もがそれを止められなくなる。
だから落としどころを早く見つけて終焉させるべきだ。テロ特措法延長に反対だ、と宣言した時点で、小沢発言の役割は終わったと考えるべきだ・・・
それから数ヶ月、事態は最悪の展開を見せ、最悪の形で決着した。しまりのない国会論争と不毛な政局に膨大な時間と経費が費やされ、国民の関心がすっかり離れていった。挙句の果てにいままでのテロ特措法よりも悪い新テロ法が成立した。事実上の自衛隊海外派遣恒久化法だ。憲法9条違反がさらに大きく前進した。
自公政権や外交・防衛官僚は笑が止まらないであろう。焼け太りという奴だ。給油活動の流用疑惑や守屋防衛次官疑獄という大問題も、議論が深まらないまま、何もはっきりさせられないまま、新テロ法の成立ですべて吹っ飛んでしまった。
今後は日米軍事同盟がらみの話が一気に進んでいくであろう。普天間基地移設問題も、岩国市への空母艦載機移転の問題も、ミサイル迎撃システムの導入問題も、何もかもが一気に進んでいく事になる。
それにしても10日はこの国のねじれ政治状況を象徴した歴史的な日になった。それは参院外交防衛委員会で新テロ法案が野党の反対で否決されたからではない。同じ委員会で、民主党が提出した対案が、今度は自公と社民、共産の4党の反対で否決されたという出来事が起きたからである。
この事は何を意味するか。そもそも民主党主導の野党連立はありえないという事なのだ。政界再編や大連立の動きが必ず起きるという事だ。そして、それは、保守勢力の間の再編や連立であり、決して護憲政党を巻き込んだ政界再編や大連立ではないということだ。日本全体が総保守化へと大きく傾く中で、護憲勢力が結束出来ずに消えていく事だ。消えないまでも飾りのように無意味に残存し続けると言う事だ。それでも「無いよりはましだ」と護憲勢力が自己中心の保身に堕しているのだ。
如何なる国も、情勢の悪化が一線を超える時、必ずそれを修正しようとする新しいエネルギーが生まれる事を歴史は証明している。そのエネルギーを体現する動きが現れる事を歴史は示している。日本にもそういう時期が早晩来る事を期待したい。
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