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生物偵察車も「高値買い」 防衛省、山田洋行の子会社から(東京新聞)
2007年11月23日 08時13分
守屋武昌前防衛事務次官への過剰接待が明るみに出た防衛専門商社「山田洋行」の子会社で、防衛専門商社「日本ユ・アイ・シ」が輸入する生物剤検知装置を搭載した生物偵察車を、防衛庁(当時)が2004年度に予算額より3億3千万円高い15億6千万円(4台)で購入していたことが本紙の調べで分かった。防衛省は水増し請求の疑いもあるとみて探知装置製造元の英国「スミス・ディテクション社」に問い合わせることにしている。
生物偵察車は炭疽(たんそ)菌やボツリヌス菌などを検知する車両で、04年度から調達を開始した。調達先の候補となった米国、英国、ドイツの検知装置のうち、全自動検知が可能な英スミス社の製品を搭載した車両4台を12億3千万円で購入することを決め、同年度予算に計上した。
ところが、契約段階になって日本ユ・アイ・シは(1)英側がソフトウエアの開発分担金を求めてきた(2)日本製トラックに載せるには改造が必要−との理由から価格を上げ、防衛庁は4台を15億6千万円で随意契約した。
日本ユ・アイ・シは航空機部品を販売する米UICの海外法人だったが、04年6月、山田洋行の100%出資会社になった。防衛庁が見積もりを受け取った時点では米企業の海外法人、契約時には山田洋行の完全子会社だったことになる。
高値買いで予算不足に陥った陸上幕僚監部武器・化学課は、陸幕各課から必要額を集めて契約。担当の化学室長だった一佐は、さいたま市の化学学校教育部長に事実上、更迭された。
武器・化学課は「日本ユ・アイ・シから『予算見積もりの段階で英スミス社の手違いがあった。そのせいで英スミス社の担当幹部はクビになった』と聞いている。化学室長は普通の異動」と説明している。
防衛省は本紙の指摘を受けて、生物偵察車の価格見直しに着手した。
生物偵察車は04年度に購入した1台3億9千万円が基礎となり、05年度は4億4千万円、06年度は4億8千万円で契約した。
http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2007112390081354.html
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