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論談:目安箱
http://www.rondan.co.jp/html/mail/0607/060704-11.html
板橋両親殺害事件に関しての読売新聞の記事に想う
(平成18年07月04日)
投稿者: 不明
板橋両親殺害事件に関し6月26日から3回に分け読売新聞に 「断たれた絆」 と題し村井正美氏署名入りの記事が掲載されました。
私はこの記事から少年が何故両親を殺害しなければならなかったのかという理由を読み取ることは出来ませんでした。 あそこに書かれていることが少年にどんなに辛いことと感じたとしてもそれは家出をすればすむことではないでしょうか、もっと他に少年を追い詰めたものが、逃げられないと思わせたものがあったはずです。
意外と少年の行為は法律的には別としても精神的には正当防衛或いは緊急避難だったりして。
実は私も親を憎みながら成長しました、私の親はある大きな宗教団体に属しており活動に一生懸命でした、夜も昼も殆ど家にいることはありませんでした、小学生の頃は夕方母が家に戻ってくると簡単な夕食、インスタントラーメンや菓子パンですがテーブルの上に並べ又出かけていきました。
気分が悪くなり学校を早退した時など隣のおばさんが病院に連れていってくれたものです。
この宗教をまじめにやらないと罰を受けるといわれていました、この宗教以外はキリストも、マホメットもユダヤもみんな間違いだそうです。 勿論日本の浄土宗、禅宗、日蓮宗みんな、みんな嘘の宗教だそうです。
そんな宗教を信じていると発狂したり脳溢血で死んでしまうそうです。 自民党の総裁が何人か志し半ばで (比較的若く) 亡くなりましたが、あれは先祖が間違った宗教を信じたため前世の祟りだそうです。
長崎に原爆が落とされたのも昔からキリスト教という間違った宗教を信じていたからだそうです。 天皇家によくないことが起きるのも、男の子が出来ないのも宗教が間違っているからだそうです。 もうすぐ天皇家もこの宗教に入会するそうです。
ここの指導者は大変偉く世界中から政治家や学者が会いたいと言ってくるそうです。 アメリカの大統領やフランスの大統領、ロシアの大統領も隠密裏に会いに来るそうです。 私の親達はこれらを本当にまじめに信じているのです。
今は私なりに整理が出来ていますが少なくても高校生になり立ての頃は私もそのように信じていました。 親達はこれらに疑問に思うこと自体が恐れ多いことで信心が不足しているからだと考えるのです。
国民の30%がこの宗教に帰依すれば世直しが実現しすばらしい世の中になるそうです。 そのためには大変なお金がかかるそうです、そのお金を寄付することは大変よいことで、多額の寄付をした人はそれだけ幸せになるそうです。
父は大企業に勤めあまり偉くはありませんでしたが管理職の隅にいましたからそこそこの収入はあったはずです、しかし親達は収入の殆どを寄付してしまい我が家は何時も貧乏でした。
一番いやなことは学校で給食費やその他学費の集金の時でした、必ず親から一言言われました 「またーお金、学校にお金持っていっても何にもならない、ご供養すれば運がつくのに」 中学の修学旅行の積み立ては親に言い出せず結局行きませんでした。
この頃です親を憎むようになったのは親が特に母が同級生や先生の家に行き宗教の話をし入会を勧め選挙の時はこの宗教の指示する候補者にと各家を回り始めたのです。 当然反発があり友達も一人二人と私と遊ぶのを避けるようになりました。
親しくしてくれる友達がいても、その子のお母さんからは「もう来ないで」と親に言っておいてなんて言われてしまうのです。 このことを親に伝えるとお前は勉強 (宗教の) が足りないと仏壇の前で1時間も2時間もお題目をあげさせられました。
だんだん同級生達の反発は増幅し虐めに変わっていきました。 それも父兄公認の虐めではなかったかと思われます。 友人の家族は私達家族を鬱陶しい家族と思い、家の中で話題になっていたはずです。 友人は私を虐める事は正義だ、少なくとも自分達の家族のためだと思ったかもしれません。
先生も私と距離を置くようになりました。 先生に親達の宗教上の活動のことを相談してその宗教は間違いだなどと言われてしまうと当時の私としては先生はもちろん私までもが罰を受けるのではととても怖かったのです。
親達に宗教のことで虐めに遭ってるなんてことはとても言える雰囲気ではありませんでした。 私は全く孤独でした。 高校は同じ中学校の子が少ないところを選びました。 そして同じ事が起こるから同級生とは親しくならないように、ならないようにとなるべく口を利きませんでした。
どうせ親達は私の同級生の名簿を基に勧誘や投票の依頼に各家を回るに決まっていますから。 まだこの頃の私はこの宗教を親を嫌いながらも信じていたのです。 板橋の少年が友達を巻き込みと言ったのはこの事ではと思いました。
それからお金のことがあるのでアルバイトを始めました。 色々やりましたが余り大きな声で言えないこともやりました。 アルバイトを始めた頃この宗教を一生懸命にやれば病気にならない、幸せになるということに疑問を感じ始めました。
それは親達の仲間に葬式が多いということです。 それも普通はおじいちゃんおばあちゃん父親、母親これが普通の順番ですよね、あの宗教の仲間の場合違うのです。 働き盛りのお父さんだったり、お父さんが元気な場合先にお母さんが亡くなったり、あるいは小さい子供だったりするのです。
これは普段言われてきたことと違うのです。 同じ死ぬにしてももう充分生きた、人生を楽しんだ、そんな面白い思いばかりさせないでくれ、疲れてしまうよ、一寸休むよというのが親達の言う死なのです。
これはずうっと後になって考えたことですが、この宗教を一生懸命やれば病気にならない、動かなかった脚が動くようになると言われ続けてきたのです。 一方何かが起きると、例えば病気になったりリストラに遭って会社を解雇されたりすると 「拝み方が足らない、信心が足りない、ご供養が少なかった等々言われるのです」
これらを言われるのが怖いため病院に行くことを途惑い、手遅れになるケースが多いのではと私は考えました。 事実私の母も目眩がするといいながら大丈夫お題目をあげればと病院には行こうとしませんでした。 今は高血圧症から脳梗塞を起こし寝たきりになっています。
話しが先に進みましたが私が決定的に親を憎む気が起きたのは高校の修学旅行へ行く頃です。
修学旅行へ行く話しをしたら 「お金どうするの」 と言われ、アルバイトで貯めた金があることを言ったところ、こともあろうにこの金を寄付しろというのです、そればかりか大学への入学のためのお金も少しあったのですがこれも寄付しろというのです。 結局修学旅行には行きましたが、大学へは行けませんでした。
村井さん、板橋の少年にも私と似たようなことがあったのではとあなたの記事を読んだ時一瞬私の経験と重なりました。
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