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劇場政治といわれるものが流行った時代があった。その演出者は小泉元首相であり、そのパフォマンスは小泉人気の源泉をもなした。その時代に防衛省・守屋前防衛事務官は絶頂期あり、裏で小泉政策を支えていた。今、彼が証人として喚問され、劇場政治の舞台に立つ(立たされる)。テレビ報道に国民の注視は注がれるのであろうが、尋問をする野党の面々はどこまで真相を明らかにできるか。小泉時代の自衛隊と政府及びアメリカ軍の関係、その全体像を明らかにすることを期待している。
守屋の証人喚問の要件は多岐に渡るが、その一つは自衛艦の偽装された給油活動がある。小泉元首相はブッシュ大統領の要請の応じ、自衛隊の海外派兵を実現した。それは、インド沖洋上でのアメリカ軍への給油活動などの補給活動であり、イラクへの自衛隊派遣である。これらの行為が他国の自衛の戦争に参加することを禁じているわが国の憲法(9条)に反する行為であることは明らかだ。小泉は戦闘地域への派遣ではないから、これは軍事行動ではないからと詭弁を呈してきたが、今、このインド沖洋上での給油活動がイラク戦用に転用されていた疑惑が浮上してきた。これは給油された量が隠蔽されていた疑惑と深く関連する。守屋はこれらをよく知る立場にあったと思える。
僕の想像ではあるが、守屋や小泉元首相、石破防衛庁長官(当時)は疑惑になっている給油量も、イラク戦への転用も知っていたのだと思う。海上幕僚部の担当課長が誤って入力した報告書が政府首脳に伝わったままであるなどということはそのまま信じられるようなことではない。先にも書いたが、政府首脳の防衛庁の幹部もこのようなことが問題になるとは思っていなかったのだ。それがイラクやアフガンでの戦争の批判が高まり、彼らがタカを括っていたことがそうはいかなくなったに過ぎまい。
小泉時代に防衛庁にありながら采配を揮っていた守屋が事態の真相を知らないことは考えにくいことだから、それを明らかにしつつ、政府首脳と防衛庁(現在は省)の幹部連中との作戦計画などの意志決定の構成やシステムを明るみに出すべき追及してもらいたい。自衛隊が政府の判断で安易に海外派兵時代がきている以上、このことを深く追及すべきだ。日本の行政官僚組織は外(国民)の目からはカーテンで遮断されているようによく見えない。特に警察・検察・防衛の組織はそうである。この状況での自衛隊の軍事的行動は危険である。補給支援特措法の中で国会の承認が排除されているように政府は軍事組織の現在的な統帥という問題を曖昧にしておこうとしている。ここには実質的に自衛隊がアメリカ軍の指揮下にあり、そのことで生じる問題を隠しておきたいということと関係があるのだろうが、これは危険だ。アメリカ軍の権威が世界的に低下している今、軍の指揮について明瞭にさせるいい機会だ。権力として機能する組織の意思決定システムは開かれていなければならない。特に軍事的組織については。なかなか機会はないが野党の面々はこれを生かしてもらいたい。 (文責 三上治)
「国会前座り込み・”徘徊”現場ニュース★」
2007年10月29日発行 十一号
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