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(回答先: 米軍艦、室蘭入港決定 市長「認めざるを得ない」と説明(JANJAN) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 10 月 30 日 21:14:32)
http://www.news.janjan.jp/area/0710/0709283121/1.php
2007/10/03
北海道室蘭市には約2カ月前、米海軍から海上保安庁への「10月中旬に室蘭港に親善寄港したい」との通告に基づく通報があった。それに続いて去る9月26日に、横須賀市の在日米海軍司令部から「10月26日〜31日に親善・友好目的で入港したい」と2度目の通告があったという(室蘭民報9月27日朝刊)。
参照:
・空母キティホーク室蘭入港、「10月26日」と通報(室蘭民報WEB)
同報道によれば、入港予定の米艦は、米海軍空母「キティーホーク」(8万2,000t)とミサイル駆逐艦「フィッツジェラルド」(8,580t)で、市は10月12日までの返事を求められているということだ。
寄港が予定されている空母キティーホーク(左)と、フィッツジェラルドの同型艦(右、いずれも米海軍HPより)。
キティーホークは、1961年4月29日にキティーホーク級航空母艦の1番艦として就役し、米海軍でもっとも古い現役艦となっている。推進機関は、蒸気タービンで原子力ではない。2008年にはニミッツ級6番艦のジョージ・ワシントンに更新する予定だという(米政府)。
また随伴艦のフィッツジェラルドは、アーレイバーク級ミサイル駆逐艦の12番艦で、以前室蘭港に入港した「ラッセン」と同型艦である。主にミサイル防衛の任務についていて、トマホーク巡航ミサイルなどを搭載している。2隻とも母港は横須賀基地だ。
1度目の通告以降、室蘭市役所には賛否2つの意見が続々と届いているという(室蘭民報9月27日朝刊)。
反対意見は、市民団体9団体と一般市民から多数寄せられているが、その主旨は、「空母寄港で軍港化になるのを防ぐため、寄港に反対する」という意見だという。
一方賛成意見は、「一般公開などをして経済効果を」「親善目的なので入港を」という内容がほとんどのようだ。
調べてみたところ、地元の室蘭民報の投書欄にも賛否の意見が寄せられていた。また著者の友人も、市役所に反対意見を郵送したという。
「軍港化に繋がる」と、米艦が入港するたびに騒がれる。だが、室蘭港には昨年もイージス艦「ラッセン」を含む3隻の米艦が寄港しているが、反対意見派のいう「軍港」にはなっていない。
反対派のいう軍港とは、「横須賀や佐世保のような基地としての拠点になってしまう」というものだと思うが、今のようなかたちで寄港があっても、私には軍港化に繋がるとは思えない。
なぜなら、この室蘭港には、東側には新日鉄などの商船埠頭があり、西側には、一般のクルーザーなどが係留されている、エンルムマリーナや、祝津埠頭、さらに石油コンビナート用埠頭、コンテナ船などが使用する崎守埠頭がある。
中央埠頭には、客船バース、タグボートだまり、フェリー埠頭などがあり、はっきり言ってしまえば、米艦、さらに言えば空母が基地として係留できるような広い場所はないのだ。だから寄港による基地化は杞憂だと思う。
もし寄港した場合、使用されると思われる埠頭は、白鳥大橋手前の祝津埠頭。あるいは、商船が利用する崎守埠頭だろう。祝津埠頭は、以前にイラク復興支援特措法で入港した輸送艦「おおすみ」が入港し着岸した埠頭で、車両の入り口が一つで警備がしやすい。また崎守埠頭は、これまでにも米艦入港時に使用されてきた埠頭で、今回もこちらのほうが、使用される確率は高いと思われる。この埠頭は、埠頭裏の山の上からは、一切艦を望むことができず、また対岸のエンルムマリーナからでは遠すぎるため、テロ対策上も好適地だと言える。
私も米艦入港時には撮影に出かけるのだが、400mmレンズでも遠いほどだ。埠頭入り口を警察車両で固めてしまえば、一切近寄ることができない。
さらに、昨年キティーホークが入港した小樽港も、軍港化してるとはいえない。横須賀港のように原子力空母の配備に反対するというのであれば、その意見は理解できるが、上記の艦艇は、いずれも蒸気機関を用いているので、原子力にまつわる問題はない。
なぜ私が、原子力艦に反対するのかというと、やはり推進機関の「原子力」にある。我が国は、非核三原則を設けていることをご存知だろうか。「持たず、作らず、持ち込ませず」という三原則だが、この「持ち込ませず」に注目してもらいたい。
時折ニュースで「米爆撃機が核を搭載したまま……」などのニュースが流れているが、核兵器だけが危ないわけではない。兵器としての放射性物質を含むものを持ち込まなくても、推進力として放射性物質を日本国内に持ち込んでいるのだ。簡単にいえば「動く原子力発電所」といったほうが、わかりやすいかと思う。
1986年4月26日に起こったチェルノブイリ原子力発電所事故のように、もし原子力空母・潜水艦が停泊中に爆発を起こしたら、核兵器並みの放射能汚染が予想されるだろう。
さらにこのような艦艇は、入港時に荷物などを積載する際、船底に重しとしてバラストタンクに搭載されているバラスト水を港内に廃棄するのだ。
漁船から商船、軍艦などすべての船に共通する行為だが、なぜ原子力はダメかというと、この廃棄されたバラスト水に放射性物質が混入している場合があるからだ。
現に海上保安庁は、横須賀と佐世保、沖縄に放射能調査艇を配備し、原子力艦艇の寄港時に放射能調査をしている。
参照:
・原子力潜水艦の横須賀港放射能汚染(JanJan)
だが、今回室蘭への寄港が予定されているのは、蒸気機関とガスタービン機関の艦船なので、この心配もない。そうした意味では寄港に問題はないと思う。
昨年の小樽寄港の際には現地を訪れたが、一般公開を行っていた。港には何万という家族連れや老若男女問わず押しかけていた。町には米兵が散策し、市民と覚えたての日本語で会話する風景なども見られた。
また以前は、入港した米艦が、市内の高校生などとスポーツ交流を行ったり、市役員などを招待しての艦上パーティーを開催したこともある。
このように入港目的は、専ら友好親善なので(補給などがあるかもしれないが)悪心があるとは思えない。従って私は、入港には賛成だ。
キティーホークも来年で引退なので、寄港地の思い出を残させてあげたいというクルーの気持ちがあるかもしれない。
室蘭の新宮正志市長は、室蘭民報社の取材に応えて「賛否両意見を、総合的に判断したい」と述べている。市長の判断がどう出るのかも、注目すべきポイントとなるだろう。
米海軍は、10月12日までの岸壁指定(入港許可)を求めている(室蘭民報9月27日朝刊)。
市議会も賛否の2つの意見に分かれているので、12日までに大きな動きがあると思われる。
今度の動きも取材したい。
(悠木和雅)
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