★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK43 > 748.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
政官界ワイド(1)
2007年10月30日 読売ウイークリー
1
1月10日の臨時国会会期末を前に緊迫感が漂い始めた。防衛省スキャンダルで、新テロ対策特別措置法案の行方が混沌。短気の福田首相が、ぶち切れて「解散モード」のスイッチを押しかねないからだ。
民主党が危惧する「2月選挙」
自民党内から「早期衆院解散・総選挙」をにおわす発言が盛んに聞こえてくる。福田内閣の看板男、舛添要一厚労相は「早ければ年内にでも解散・総選挙があるのではないか」(10月18日)と吹かすし、選挙対策の総責任者、古賀誠選挙対策委員長も「いつ地雷(衆院解散・総選挙)を踏んでも、おかしくない時期に来ている」(10月23日)といった具合だ。
福田康夫首相も10月18日に「党総裁」としてのポスター用写真を撮影。党本部での撮影風景はなぜか非公開。福田首相は「何のためのポスターなのかな」ととぼけたが、さっそく「選挙準備だろう」との憶測が流れ、早ければ年内、「12月16日投票説」が走り回った。
もっとも、民主党内では「現時点での解散発言は、自民党が新テロ特措法案を通すためのけん制球にすぎない」(党幹部)との見方がもっぱら。むしろ、「自民党が狙っているのは来年2月下旬か3月初めの投票日ではないか」との見方が広まっている。
福田首相は1月下旬にスイスのダボスで開かれる世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)に出席する予定で、「会議では北海道・洞爺湖サミット議長国として、スピーチして環境問題を訴えるなどして存在感を発揮して、帰国後の通常国会冒頭で衆院解散するのでは」(民主党ベテラン秘書)というのだ。
3月には、安倍晋三前首相が参院選で公約に掲げた「宙に浮いた年金5000万件の記録照合」の期限も迎える。その実現がかなわないと「与党は公約破りだ」と、年金問題での逆風も勢いを増しかねない。その意味で、2月選挙が自民党にとって、ころ合いのタイミングなのかもしれない。
衆院選の「2月選挙」は最近では17年前の1990年。自民党は前年(89年)に参院選で過半数割れの大敗(リクルート・消費税選挙)を喫している。「2月選挙」となれば、今回も同様に「参院大敗・過半数割れ」を受けての衆院選となる。ちなみに、当時の自民党幹事長は小沢一郎民主党代表。その選挙で福田氏は初陣を飾った。2人の“縁”は深い。
療養中の安倍前首相、ささやかれる「不出馬説」
突然の辞任表明で世間をあ然とさせ、後に「体力の限界」と真相を明らかにした安倍晋三・前首相。9月末に慶応大学病院を退院して自宅療養を続け、気力体力の充実を図っているという。退院後、その安倍氏を見舞った人物が言う。
「ラフなシャツを来て、体調を取り戻したようでした。淡々としてましたけど辞め方が辞め方だっただけに――」
安倍氏本人は9月24日に開いた「おわび」会見で、やつれた姿ながらも、「地元の皆様のご理解をいただき、私もまだ、政治家を続けていきたい」と意欲を見せた。
しかし、すんなりイチ衆院議員として今後もやっていけるかは不透明だ。突然、政権を放り出したことで党内外に、「あまりに無責任。出れば自民党は空気が読めないと言われる」「そもそも政治家としての資質がないのでは」と批判が上がっており、その政治生命を危ぶむ声があるからだ。
論客として知られる林芳正・参院議員が、安倍氏の地元・山口4区の議席を虎視眈々と狙っているともささやかれている。林氏の地盤は下関市で安倍氏と重なる。それぞれの父、安倍晋太郎・元外相と林義郎・元蔵相は、旧中選挙区時代は下関市を含む旧山口1区で激烈なトップ争いを繰り広げた。
こうしたことから、地盤を死守するため、「安倍が出ない場合の最終手段は、実弟の岸信夫・参院議員のくら替えだ」(自民党山口県連関係者)との声も聞こえる。
とはいえ、林氏にしろ岸氏にしろ、「与野党逆転している参院から衆院へのくら替えは、簡単ではない」(自民党幹部)のが実情。
「選挙運動をしなくても負けないだろう」(山口県選出国会議員)と、地元では安倍人気はまだ健在だ。かつては田中角栄・元首相が病床から衆院選に立候補し、当選を果たした。結局は安倍氏の気持ち次第ということで、周辺のやきもきはしばらく続きそう。
当の安倍氏は、「新テロ特措法案の衆院本会議採決があれば出たい」と周囲に漏らしている。
聖子&ゆかり、女の戦い コスタリカで手打ち?
「郵政造反組」の野田聖子氏と小泉チルドレンの佐藤ゆかり氏が、自民党公認を争う岐阜1区。女の戦いは、どうやら「コスタリカ方式」で決着しそうなのだという。2005年衆院選では、自民党を離党した聖子氏に「刺客」として挑んだゆかり氏は、約1万6000票差で敗れ、比例復活した。祖父が地元選出代議士で、当選5回の聖子氏に対し、ゆかり氏は岐阜1区に縁もゆかりもない落下傘候補。下馬評は「選挙で2人が争ったら、また聖子氏が勝つ」。
自民党岐阜市支部の幹部らは17日、自民党本部に古賀誠選挙対策委員長を訪ね、「2人が生きる道を作ってほしい」と要請した。
その「2人が生きる道」が、コスタリカ方式。選挙ごとに小選挙区と比例選で交互に立候補する仕組みで、今回はゆかり氏が比例に回る方策が検討されているという。ただ、そこは「女の意地」というものがある。
ゆかり氏は10月7日に後援会の設立総会を開いたばかりで、すんなり比例に回るはずがない。自民党内ではどっちを小選挙区候補にするか、予備選挙を実施する計画が持ち上がっている。2人の対決をショーアップし自民党支持率アップにつなげることもできる。
消化試合だった9月の自民党総裁選より面白いかもしれない
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK43掲示板
フォローアップ: