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(回答先: 余録:「し、こ、せ、き、だん」(毎日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 10 月 30 日 08:31:37)
http://mainichi.jp/select/opinion/hasshinbako/news/20071030k0000m070143000c.html
発信箱:国を守るものは=玉木研二(論説室)
国防当局は「機密」を胸壁とし、外からのチェックをかわそうとする。その性、古今東西を問わない。インド洋の給油量訂正隠ぺいなんぞ文民統制どこ吹く風。その緩みの中、守屋武昌・前防衛次官と業者の癒着は「機密」や「必要な専門性」を言い訳の盾に進んだのではないか。
国防疑獄は近代日本幕開けとともに発生した。明治初め、軍政を仕切る山県有朋が御用商人にした山城屋和助と癒着し、大もうけ狙いの投機に絡み陸軍の巨額の公金を融通し焦げ付かせた。「山城屋事件」である。和助は元長州の奇兵隊員で、山県と縁があった。
発覚時、和助は欧州パリに豪遊していたが、不正追及を恐れた山県の知らせに急ぎ帰国。しかし金策ができない。1872(明治5)年11月、彼は山県ら要人との関係書類を焼き、訪ねた陸軍省で割腹、絶命した。一身に罪を負ったつもりか。詰め腹を切らされたのか。あるいは、素知らぬ顔をする者たちへ抗議の憤死だったか。
山県には司直の手は及ばなかった。翌年、彼は陸軍卿に就き、徴兵制を礎とした近代日本軍を築く。その権勢、教科書にある通り大正時代にまで及び、政界、軍閥に元勲、元老の名をほしいままにした。
「悪いやつほどよく眠る」の図というべきか。思えば、キーマンが自殺(あるいは怪死)して事件解明が止まるというパターン、疑獄史に長く絶えぬ伝統である。
今また浮上の防衛調達疑惑。国を守るのに必要なのは、いうまでもなく機密より国民の信頼だ。疑惑連鎖は信を失う。発生構造から深く解剖する覚悟が要る。
毎日新聞 2007年10月30日 0時10分
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