★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK43 > 1075.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
(回答先: 【医療破壊】 「公的保険をつぶしてでも、民間保険を導入するべきだ!」 財務省、直球杉www 投稿者 どっちだ 日時 2007 年 11 月 06 日 20:58:36)
----------------------------------
『週刊現代』2007.07.21号
アメリカで味噌汁 拡大版
文・町山智浩
日本も危ない!?
病人を見殺しにするアメリカの医療制度はビョーキだ
「先進国で唯一、国民健康保険のない国、それが世界一の大国アメリカだ!」
6月26日、ロサンジェルス市庁舎前の広場でマイケル・ムーアは叫んだ。それは国民健保実現を求める集会で、ムーアの新作映画『シッコ』の全米公開を3日後に控えていた。
Sicko(シッコ)とはSick(病気)から派生したスラングで「ビョーキの奴」「イカれた奴」という意味がある。ドキュメンタリー映画作家ムーアは『ボウリング・フォー・コロンバイン』('02年)で銃社会、『華氏911』('04年)でブッシュ政権とイラク戦争と、アメリカの病理を暴いてきたが、今回の『シッコ」では病気を治すはずの医療制度自体がビョーキという呆れた現実を告発する。
アメリカの医療保険は民間企業の保険しかない。保険料は平均年間35万円。国勢調査によると全米には年収200万円以下の貧困層が3800万人もいる。彼らにとって家族3人で100万円を超える保険料は支払い不可能だ。しかも、ブルーカラーの勤め先は従業員の医療保険など払わない場合がほとんど('80年代にアメリカの労働組合は崩壊したからだ)。かくして、アメリカの人口約3億人のうちの6分の1にあたる約5000万人が医療保険に未加入で、年間8万人が何の医療も受けられずに死んでいく。
WHO(世界保健機関)が'97年に世界各国の医療制度の機能性や平等性を総合してランク付けしたが、日本は世界第10位で、アメリカは第36位。先進国中最低だった。
『シッコ』には、インターネットを通じてムーアが全米から募集した医療保険制度の被害者たちが次々と登場する。ある男性は、木材を切ろうとして左手の中指と薬指を切断し、保険未加入のために「中指縫合は600万円、薬指なら120万円」と言われて、結婚指輸をはめる薬指だけを選び、中指をあきらめた。
「しかし、これは、彼のような保険に入れない人々についての映画ではありません」ムーアはナレーションする。「ちゃんと医療保険料を払っている中産階級の人々についての映画です」。へ? 保険に入ってるなら問題ないのでは? そう、この人たちもそう信じていた。
ところが、アメリカ人の大半が入っているのは我々が知っている保険とはちょっと違う。HMO(健康維持機構)というシステムで、医師への報酬を保険会社が支払うことで医療の内容を保険会社が管理するマネージド・ケア(管理医療)を行う。と、言われてもわからないと思うが、HMOに入っているアメリカ人自身もよくわかっていない。実際に酷い目にあうまでは。
ピアースさんの夫は白血病で、骨髄移植をすれば治る可能性があった。しかし保険会社は「可能性があるだけでは不確定で実験的すぎる」という理由で、手術を許可しなかった。ピアースさんの夫は死んだ。
医師は治療の質や量と関係なく、HMOから一定の給料をもらっており、逆に投薬や治療を拒否すればするほど、保険会社の支出を減らしたと評価されて奨励金をもらえる。
同じように、保険会社の職員も、投薬や治療を拒否すればするほど給料が上がる。彼らは医学の知識はゼロだし、その患者に会ったこともないまま、治療拒否を乱発するのだ!
…(略)…
------------------------------------
「合衆国が以前やって失敗したのと同じ”改革”」(雑木帖)
http://blog.goo.ne.jp/c-flows/e/cae2e725c1ffc36ee41ad5f46d4ad2fd
▲このページのTOPへ HOME > 政治・選挙・NHK43掲示板
フォローアップ: