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(回答先: 自民転落:島根から見えたもの/2 大合併、そがれた集票力(毎日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 16 日 15:10:45)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20070816ddm002010010000c.html
◇「郵政一家」こぞって離反
島根県出雲市大社町の大社郵便局、同市に隣接する斐川町の斐川、荘原両郵便局が昨年10月、集配業務をしない無集配局になった。郵政民営化への準備作業だ。
無集配局は土、日に時間外窓口での発送物の受け付けをしない。例えば大社地区の住民の場合、約7キロ離れた市中心部の出雲郵便局まで持ち込まなければならない。民営化を進める自民党に不満が向かうのは、青木幹雄参院議員会長の地元・大社も例外ではなかった。
海産物加工業の60歳代の夫妻は語る。「平日の郵便は以前は午後2時に届いていたが、今は遅い時には4時になる。すぐに発送する必要のある注文が来た時も困る。今回は自民党に投票するのはやめた」
さかのぼって昨年5月のある夜。出雲市議4人が市内の小料理屋に、当時参院議員で今回落選した自民党の景山俊太郎氏(63)を招いた。
「何とか集配局のままにならんでしょうか」との陳情に対し、景山氏は「大社は親分(青木氏)がおられるから自分は手が出らんが、斐川町のうちの1局は何とか努力しましょう」と確約、淡い期待を抱かせた。
だが、景山氏からの返事は結局なかった。出席した市議の一人は「あれだけの大物が何もできなかったという不信感はある」と打ち明ける。
さらに1年余前の05年3月20日。雲南市三刀屋町の体育館「アスパル」で、県議会郵政議員懇話会が主催する郵政民営化反対の総決起大会が開かれた。
「民営化されたら利潤追求が第一となり、地方は切り捨てられる。地元の思いを受け止めてやっていく」。自民党の竹下亘衆院議員(60)が宣言し、景山氏も「何のための民営化なのか。憤りを感じている」と続いた。特定郵便局長OBらでつくる大樹、特定郵便局長会の県組織などの約1500人が参加。反対表明に会場は大いに沸いた。
ところが、竹下、景山両氏は、その夏の国会で郵政民営化関連法に賛成票を投じる。青木氏も同様だ。その後、民営化反対から賛成に転じた形の3氏に対する不満は、今回の参院選に向け、県内各地に水面下で広がっていくことになる。
自民党職域支部だった大樹のメンバーはこぞって離党し、郵政民営化反対の国民新党を支持する「大樹全国会議」を組織した。同会議は島根県だけでも約2300人にのぼり、自民党に残る元特定郵便局長はほとんどいない。竹下氏の実兄の竹下登元首相以来培われた自民党の集票システムの一角は確実に壊れた。
当選した国民新党の亀井亜紀子氏(42)の陣営は、こうしたほころびを的確についた。
「ちゃんと隠れとってくださいよ。顔が分かってしまうから」
こう言われ、元特定郵便局長(77)は乗用車の後部座席に身を隠した。参院選が公示される7月12日の直前のことだ。
元局長は自身の出身地であり、亀井氏の運動員が手薄な雲南市を訪れていた。同市は景山氏の地盤。ある男性が「だれが亀井さんを支持しとるかは分かるけん、案内してやる」と「隠れ支持者」宅への案内役兼運転手を買って出てくれた。
「あんまり締め付けると、かえって反発を受けるよ」。元局長は松江市に戻ると、知り合いの自民党支持者に忠告したが、これは余裕の裏返しでもあった。=つづく
毎日新聞 2007年8月16日 東京朝刊
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