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(回答先: 「虚像の神話崩れた」自民転落:島根から見えたもの/1(その1)(毎日新聞) 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 8 月 14 日 11:45:26)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20070814ddm002010009000c.html
<1面から続く>
◇建設業界、まさかの離反−−公共事業減り、見切り
参院選の「ラストサンデー」の7月22日の昼下がり。島根県東部・出雲市塩冶町のJAいずも塩冶支店前で、自民党の景山俊太郎氏(63)が街頭演説を行った。
ところが、地元の珍部(ちんべ)全吾市議(57)は集まった100人を見回して驚く。建設業者で見知った顔はたった一人。陣営の市議が近くの老人ホームからバスで連れてきた人が大半を占める聴衆には、国民新党の亀井亜紀子氏(42)の明らかな支持者も含まれていた。
台風4号が接近していた1週間前には、同じ町内で風雨の中にもかかわらず、150人が熱心に亀井氏の演説に聴き入っていたのに……。勢いの差は歴然としていた。
「こんな選挙やっとるようでは、どうしようもないな」
直感は、青木幹雄参院議員会長のおひざ元の出雲市でさえ、景山氏は3万8599票で、4万107票の亀井氏に負ける波乱となって表れた。
島根県の県内総生産は全国で3番目に低い約2・5兆円(04年度、名目ベース)。建設業が2519億円で全体の10・1%を占め、全国平均6・4%と比べると依存度の高さが分かる。
ただ、それも小泉改革のあおりで01年度から約2割減。安倍政権も公共事業関係費の前年度当初比3%削減を継続する方針で、しかも、財政再建団体への転落を危ぶむ県は、財務省出身の溝口善兵衛知事の下、公共事業のいっそうの圧縮も目指している。
99年には1人当たり約1万7000円だった県の事業の日当が今では約1万2000円−−。そんなデータが業界内には定着している。
青木、景山両氏、竹下登元首相を生んだ県東部は「ガソリンスタンドまで『竹下系列』が決まっていて、支持者はそこしか使わない」と言われてきた地域を多く抱える。その足元でさえ建設業の「自民離れ」は確実に進む。
6月下旬、ある建設会社に景山氏の後援会加入カードが届く。60歳代の女性専務は、知り合い5人の名前、住所、電話番号を記入した。夫が社長だ。ともに古くからの自民党員で、国政選挙のたびに当たり前のように協力してきた。
陣営は集めたカードを手がかりに支持者を開拓し、票を読んでいく。カードは党派を問わず全国どこでも選挙戦の重要なツールだ。だが、カードを出し終えた専務はすぐに5人全員に電話した。
「名前を借りたけど、景山さんには投票せんでもいいけんね」
面倒を避けるため、あらかじめ話の分かる人を選んでいた。数日後、「本物はこっち」と差し出したのは、亀井氏のカードだった。経営は苦しくなるばかり。これ以上、自民党には任せられないという判断があった。
同じころ、近所で景山氏の支持者集会が開かれる。夫は律義に顔を出したのだが、妻は欠席し、告知のビラもわざと配らなかった。200人と見込まれた出席者は60人足らずにとどまった。
7月に入ると、同社の月1回の定例会合で、年配の男性従業員が亀井氏のビラを配り始めた。
「本当に亀井さん?」「景山さんでなくていいんですか」。30人の従業員からは驚きの声が次々に上がったが、ビラ配りを黙認した専務は落ち着き払って発言した。
「皆さん、よく考えて投票するように」=つづく
毎日新聞 2007年8月14日 東京朝刊
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