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http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/senkyo/news/20070814ddm001010006000c.html
◇地元市長、決別宣言
「島根はおとなしい人が多く、面従腹背だったんですよ。虚像の神話はもはや崩れた」。参院選の約1週間後の今月7日夕、島根県出雲市の西尾理弘(まさひろ)市長(65)が市役所応接室で淡々と語った。竹下登元首相、青木幹雄自民党参院議員会長が築いた保守地盤の中、自身も「竹下・青木王国」のメンバーだった。だが今、はっきりとその凋落(ちょうらく)ぶりを口にする。「決別宣言」と受け取れた。
参院選投票日の7月29日午後10時50分、松江市にあった国民新党の亀井亜紀子氏(42)の選挙事務所は初当選の万歳に沸いた。西尾市長は30分後に姿を見せ、亀井氏とがっちりと握手した。公示日の12日には、午後5時から出雲市で行われた自民党の景山俊太郎氏(63)の街頭演説で、マイクを握って「島根を良くするために共同で歩んできた同志です」と訴えたのもまた西尾市長だった。
面従腹背は「王国」の集票マシンを担った建設業界にも見受けられた。
「おやじのスタンスを聞きたい」
7月中旬の午後、従業員120人を抱える島根県西部・益田市の建設会社の社長室で、60歳代の社長にソファで向き合う長男(35)が詰め寄った。長男は景山氏の支援を行うよう指示され、市内の中島謙二県議(自民)の事務所に通っていた。
長男は社長が05年の衆院選で国民新党に投票したことを知っている。今回も市内の国民新党事務所に次男(31)と女性従業員(50)を派遣。一方で県議に頼まれるまま、自社道路わきの広告看板に安倍晋三首相が大写しのポスターを張り、自分を景山陣営に投入する。
そんな社長がカジを切ったのは、投票日まで6日に迫った7月23日の同社朝礼だ。
「建設業界の競争は厳しい。競争に打ち勝つ努力をすると同時に、政治を根底から考え直すことも必要だ」
会議室に集まった70人に仕事の安全を説きながら突然話題を変えた。
県議への陳情も必要な仕事柄、両天秤(てんびん)はかけざるを得ない。しかし、社長は地殻変動を感じ取り、景山氏支持の「仮面」をはぎとった−−。みな、そう思った。4日後の27日夕、同社を訪れた亀井氏の父、亀井久興国民新党幹事長(67)は従業員総出で迎えられ、20分間の演説には大きな拍手が起こった。
◆ ◆
参院選で自民党は惨敗を喫した。なぜここまで敗れたのか。景山氏が亀井氏に3万票差で敗れた自民党の牙城「竹下・青木王国」を通し、民意のうねりを探る。<2面につづく>=次回から2面に掲載
毎日新聞 2007年8月14日 東京朝刊
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