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● (本文その1)知らないと損する?! 得する?! 金融・経済のことば(その13)
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このコーナーでは、気になる金融・経済のことばについて、
元・外交官 原田武夫ならではの視点で解説します。
世間ではよく目に、耳にする「ことば」。でも、難しくてよく分からない・・・
ところがそんな言葉に、実は「打出の小槌」が隠されていたりします。
難しいことばを難しく解説するのは、当たり前。
それをわかりやすくに解説して、さらに「一歩先を目指す」個人投資家の皆様に
お役立ていただける情報を提供します。
今回は、石油利権と同様に世界中で、欧米ロそして中国が争っている、天然ガス
について御紹介します。
先日、渋谷でガス爆発事故が起こりました。
実は関東平野も天然ガスの有力な産地なのです。
関東平野の天然ガス開発に各国が参入してくる可能性も?(笑)
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●天然ガスの先物市場は、原油の先物市場に比べ、あまり注目されていません。
●しかし、原油先物と同様にこれまで上昇基調にあった商品でした。つまり、
価格の上昇によって利益を得る集団がいたということです。
●原油の利権を抑えることで最も利益を得ていたのが、アメリカの現政権ですが、
先月になって原油価格の高騰を抑えるような動きが出ました。
(http://www.nikkei.co.jp/sp1/nt61/20070515AS2M1500M15052007.html)
(http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070504AT2M0300F03052007.html)
●昨日、すでに世間からは忘れられかけていますが、天然ガス先物のデリバティブ
取引で失敗し破たんした米国のヘッジファンド、アマランスについて、
米国上院の小委員会が報告書を提出したと報じられました。
●この報告書では、アマランスの投資行動によって天然ガスの先物価格が上昇し、
天然ガスを利用する人々に問題が波及したと、天然ガスの価格に言及されています。
(http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=newsarchive&sid=aUgKJ2GykBYM)
【世界の天然ガスはどうなっているの?】
●米国は石油の大量消費国というイメージがありますが、当然、天然ガスも
利用しています。
●また、原油と同じく天然ガスによるエネルギー利権を獲得しようと考えています。
●その米国で天然ガスの価格について、議会で言及があったことに利権獲得競争で
米国が置かれている立場を伺うことができます。
●もちろん、アマランスについての報告は、ヘッジファンド規制を求める最近の
米国議会(両院)の動きによるものですが、エネルギー利権で動いている時期の
言及だけに注目すべきでしょう。
●米国は、今、ロシアと中央アジアにおいて原油・天然ガス利権を激しく
争っています。
●具体的には、同地方の原油・天然ガスを米国企業の手で開発し、さらに
ロシアを介さずに欧州へ運び込むことが米国の目標です。
●当然、ロシアはこれに強く反対し、周辺各国を引き入れてこの目論見を失敗させ、
欧州への天然ガス供給を独占しようと画策しているのです。
●ここで出てきたのが、伏兵ともいうべきオーストリアです。
●オーストリアは、米国も出資している天然ガスのパイプライン建設計画に
参加していましたが、同時に米国が手に入れたかったイランとのディールを
獲得しました。
(http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070421AT2M2101N21042007.html)
●さらに、ロシアでの天然ガス開発を断念させられた英国など欧州も、
これらの地域の天然ガスを狙っています。
●例えば、EUは中央アジアとの関係強化のために戦略文書を採択しました。
(http://www.nikkei.co.jp/kaigai/eu/20070625D2M2501E25.html)
●一方、東アジアの天然ガス供給はロシアに独占されつつあります。
●サハリンの天然ガス開発では、英蘭系のシェルと日本の三菱商事・三井物産が
出資していた「サハリン2」というものがありました。
しかし、ロシアのエネルギー戦略のため開発を止められ、三社ともに開発の
ための合弁会社の持ち株をロシア企業に売却しました。
●同様に米国のエクソンモービルが主導していた「サハリン1」も同じロシア企業に
売却することになりました。(http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/20070627AT2M2602Q26062007.html)
【激しい競争の中で】
●中央アジア・中東においてプレゼンスを低下させている米国にとって、
同地域の石油・天然ガスの利権の獲得は簡単にはいかないものとなっています。
●そうなると米国のとる現実的な選択はどのように考えられるでしょうか?
●まずは、「第二の冷戦」とも言われるロシアとの争いに打ち勝つべく
大きく動き出す、ということが考えられます。
●この場合、ミサイル防衛問題などで米ロのどちら側につくかで揺れ動いている
オーストリアを含む中東欧勢をどのように引き入れるかが焦点になります。
●また別の選択として、天然ガスについてある程度見切りをつけ、
別の(原油の)代替エネルギーのビジネスにリソースを割いていくことも
考えられます。
●もちろんそれは「二酸化炭素を排出しないクリーンエネルギー」原子力です。
●エネルギー利権をめぐる、米ロの争いはどうなるのか?
そしてそれに欧州がどうからんでいくのか?
また、利権の争いの場となっている、中央アジア・中東・中東欧が
誰と手を組むのか?
●今後の世界の趨勢・マーケットの動向を見る上で目を離すことができません。
───IISIAでは引き続き、米ロ間の争いとエネルギー問題を分析していきます。
●熾烈な争いの生じている天然ガス利権を含め、日本のメディアでは
フォローしきれない、世界の「潮目」と日々変わりゆくマーケットの分析を
お読みになりたい方は、こちらからどうぞ!!
⇒ http://www.haradatakeo.com/shiome.html
●Standard版では、ロシア・コーカサス地方(中央アジア)の
専門家によるコラムがお読みいただけます!!
(後略)
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