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(回答先: 憲法の核心は権力の問題である（国会前ハンスト・座り込み 現場ニュース３０号） 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 5 月 15 日 12:43:38)
【９条改憲阻止の会公式ホームページ】 http://www.jca.apc.org/kyujokaikensoshi/
２００７年５月１２日発行 第３２号
９条改憲阻止の会
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憲法問題には原点がある。原点へ、そして原点からの出発を
■ ｢小沢は色気があり過ぎるのよね」。朝、女房と交わした会話だ。何だ、色気がない会話だね、と
駄洒落でも飛んできそうだ。いわずとも知れたことだが、小沢一郎は今年の夏の参院選挙に血道をあげている。何を言われようと国会議員の数が問題であるということを肝に銘じて選挙にまっしぐらなのか。それとも、憲法問題は党内での意思統一が出来ず、逃げを打っているのか。民主党の対応は不透明であり、おい「しっかりせよ」と声の一つもかけたくなる。参院選への執着が「国民投票法案」の対応にもでた。そう読み取れる。でも、僕は、今、民主党の陥っている場所が日本の政治が、あるいは憲法が突き当たっているところかもしれない、と思うこともある。民主党を非難するのは簡単だ。そうではなく、逆に僕らの思考や想像力を彼らの場所に近づけてみようではないか。
■ 僕は、このニュースのはじめのところで若い女の子に｢社民党と民主党と違いを教えてください｣
言われ、民主党の説明には戸惑ったと書いた記憶がある。この根本には民主党が憲法の改定に、賛成か反対か定まらないことがある。とりわけ憲法第9条の改定について。党内に賛否両論を抱えていることは自民党も同じであるが、自民党は｢新憲法草案｣を発表している。民主党はそれに対する対抗法案を出しえてはいない。
■ これは僕の推察であるが、民主党は自民党ほど憲法問題で歯切れが良くない。それは憲法が日本
では中間的であるためだ、と思う。日本では憲法は革命を由来にしてはいない。権力が国家の体裁を整える必要なために出来た色彩が強い。だから、権力者は支配の道具と思っていて厄介ものか、うまく利用しようとする。自己の政権が憲法によって運営されていることは考慮されない。憲法の精神を重みのあるもとは思ってはいない。だが、憲法がそのように機能しただけかというとそうとばかりも言えない。国家権力を縛り、制限する要素として存在し、機能してきた側面も確かにある。憲法の歴史を公平に見るとそう思える。その意味で憲法は中間的である。自民党の歯切れのよさは支配の道具にという側面が強いからである。逆に民主党の愚図めいたところはそれだけ国家権力を縛り、制限しようということに拘束されている面が強いためといえる。この愚図めいたところは可能性と考えていいのである。民主党に改憲派が多いといっても自民党の改憲派と同じではない。
■ 憲法の原点は国民の政治的意思であり、それが権力を縛り、制限することにある。この原点が現
実的に機能するには、中間的なものを媒介するしかない。中間的なところは、複雑で不透明で、それだけに矛盾的に出てくる。議会内の動きはそれが顕著であるし、露骨であると思う。だから、僕らが原点に立つことは重要であるが、それを現実的に生かすために中間的なものへの対応(関係)が重要である。僕らが与党の中の9条擁護派や民主党の動きに注目するのもそのためである。憲法が政治の場で争われることは不可避だし、それだけ、中間的な存在の動きが重要だ。（文責 三上）
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