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2007年04月24日
安倍首相の根本的矛盾、対米追従外交の限界
22日のブログで私は今回の安倍首相の訪米がまったく安倍首相にとって、そして日本にとって楽しくない訪米になるだろうと書いた。ひたすら「日米同盟の重要性」を演出するだけの芝居となるであろうと書いた。皮肉にもその原因は安倍首相自身の自己矛盾と日米同盟強化を唱えることしかしてこなかった日本外交の限界から来ているのだ。
考えてみるがいい。安倍首相が繰り返して口にする言葉に「戦後レジームの転換」というのがある。しかし戦後の日本のレジームは米国の占領政策によって全てがつくられた歴史ではなかったか。その完成として小泉前首相の時に日本経済の米国化と自衛隊の米軍従属化が決定されたのではなかったか。そして安倍首相は憲法9条を改憲し、日米軍事同盟を後戻り出来ないまでに固定化しようとしている。この事と「戦後レジームの転換」は100%矛盾するのである。自主、独立の日本はむしろ遠ざかるのである。
安倍首相は訪米を前にした内閣記者会のインタビューで集団的自衛権の行使を禁じる憲法解釈を見直す事を公言した。これが可能であれば9条改憲など急ぐ必要はまったくない。憲法9条以外の部分の改憲については安倍首相はまったく関心は無い。それでは何の為に改憲を急ぐ必要があるのか。これも安倍首相の自己撞着である。それともどっちに転んでも米国の戦争に協力できるように米国に追従するつもりなのか。
安倍首相は、7月末に期限が来るイラク復興支援特措法の2年延長を決定した。陸上自衛隊がイラクから撤退した後も航空自衛隊は残り、バクダッドに飛んで多国籍軍の兵士を運んでいる。その理由を聞かれた安倍首相は、「まだ(イラクは)復興していない」と答えたらしい(4月24日朝日新聞 ニュースがわからん!)。これではイラクの復興支援は終わらない事になる。口から出任せなのだ。
ついでに今日の新聞で見つけたいかさま発言を二、三紹介する。26日からの首相訪米を前にして朝日新聞は安倍首相が求める「強い日米同盟」は再構築できるのかという特集記事を書いている。そのなかで「(イラクへの自衛隊派遣で得た米政権の信頼は)賞味期限は完全に切れた」という外務省関係者の言葉を紹介している。イラク自衛隊派遣は米国のご機嫌取りでしかなかった事を今頃になって外務官僚が認めているのだ。
毎日新聞「記者の目」で北米総局の及川正也記者が書いている。「・・・かつてない強固な日米同盟を言われる土台になったのは親密なブッシュ・小泉関係だったが、昨年9月、米政府元高官が私との雑談で『小泉さんには外交政策はなかった。日米同盟重視だけでは外交戦略とはいえない』とこぼした一言が印象に残っている」と書いている。その後で及川記者は書いている。「硬直した小泉外交を脱却し、柔軟で戦略的な外交を・・・と。しかしそう考えた後で、我々は、結局のところ戦後の日本外交は対米追従外交しかなかった事を知って愕然とするのである。及川記者もその後に続く言葉を失っていたのであった。
http://www.amakiblog.com/archives/2007/04/24/#000351
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