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(回答先: [西山事件]「『密約ない』を撤回してもいい時」―「読売新聞」社説 投稿者 天木ファン 日時 2007 年 3 月 28 日 11:24:55)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/gyousei/news/20070328ddm041040117000c.html
沖縄密約国賠訴訟:西山元記者の請求棄却 沖縄密約言及せず−−東京地裁
沖縄返還(72年)を巡る日米交渉での密約を示す文書を入手して71年に報道し、国家公務員法違反で有罪判決が確定した元毎日新聞記者、西山太吉さん(75)が「密約を否定した検察官の起訴や政府高官の発言などで名誉を傷つけられた」として、国に対し3300万円の賠償などを求めた訴訟で、東京地裁は27日、請求を棄却した。加藤謙一裁判長は判決で密約の有無などには一切言及せず「除斥期間(権利の存続期間、20年)を過ぎて賠償請求権は消滅した」と述べた。西山さんは控訴の意向を明らかにした。
西山さん側は00〜02年に見つかった米国公文書などを基に「密約は、国家公務員法で保護されない『違法な秘密』に当たるから、秘密漏えいをそそのかしたとの有罪判決は誤り。検察官が今も(無罪を求めて)再審請求しないのは違法」とも主張したが、判決は「原告も請求は可能で、検察官が義務を負うとは言えない」と退けた。【高倉友彰】
◇怒りあらわに−−西山さん
「予想した中で最もグレードの低い判決。司法の権威を失墜させるものだ」。27日、東京・霞が関の会見で、原告の西山太吉さん(75)は怒りをあらわにした。
沖縄返還協定を巡っては00年と02年、密約を示す米公文書の存在が明らかになった。それでも判決が密約について判断を避けた点を、西山さんは「裁判所が密約を認めたら、安倍政権は大変なことになる(からだ)」と語った。
報告集会で西山さんは「勝ち負けではない。違法な秘密の問題性を発信し続けていく。最後までやる」と述べた。【臺宏士】
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■解説
◇国は説明責任果たせ
沖縄返還をめぐる「密約」訴訟で、27日の東京地裁判決は密約の存在について判断せず、歳月の経過による請求権消滅という形式論で原告の訴えを退けた。約35年前、元毎日新聞記者、西山太吉さんが暴いた密約とは、返還にあたって米国が負担するはずの軍用地復元補償費400万ドルを、日本政府が肩代わりしていたというものだ。
西山さんは国家公務員法違反で逮捕・起訴され、裁判を通じて取材手法が厳しく批判された。当時の日本の国内世論に照らし、肩代わりを秘匿した佐藤政権の判断が妥当であったかどうかについては、今日でもなお議論がある。しかし、400万ドルの肩代わり自体は、00年と02年の2回にわたる米公文書発掘や、日米沖縄返還交渉当時の外務省アメリカ局長、吉野文六さん(88)の証言で既に明らかになっている。
吉野さんは一貫して密約の存在を否定していたが、昨年2月、毎日新聞などの取材に応じ、それまでとは態度を一変させ、密約を認める証言をした。今回の判決について毎日新聞が感想を聞いたところ「西山さんは本物の電文(政府公電)を入手して報道したがゆえに罰せられた」と語った。
これに対し、坂場三男外務報道官は27日の記者会見で「一切、密約は存在しない」と従来の政府見解を繰り返し、吉野証言についても「個人が言っていることについて確認する必要はない」と突き放した。
政府の外交文書公開制度は作成から30年後の公開を原則としている。情報公開法は、国の安全や他国との信頼関係が損なわれる恐れがある場合などに限り不開示を認めているが、既に米側の公文書で裏付けられている問題への対応として、あまりに硬直的ではないか。司法の判断にかかわらず、政府は説明責任を果たすべきだろう。【平田崇浩】
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■ことば
◇沖縄密約事件
71年の沖縄返還協定で米国側が支払うはずの軍用地復元補償費400万ドルについて、日本側による肩代わりを示唆する記事を西山元記者が同年に報道。外務省の女性職員をそそのかして極秘電信文を入手したとして2人は国家公務員法違反で起訴され、有罪が確定した。00〜02年に「密約」を示す米公文書が明らかになり、06年2月には協定当時の外務省アメリカ局長が「密約」を認めたが、日本政府は否定し続けている。
毎日新聞 2007年3月28日 東京朝刊
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