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2007年02月17日掲載 無料記事 印刷用
http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=200702171324256
「日本政府の圧力」に講談社は屈した 著書「プリンセス・マサコ」邦訳出版中止でヒルズ氏
【アデレード17日=木村哲郎ティーグ】近く発売予定だった「プリンセス・マサコ」の日本語版の発売中止を講談社が16日に発表したことに対し、著者のオーストラリア人ジャーナリストのベン・ヒルズ氏は17日、日刊ベリタの取材に対し、日本政府の圧力に講談社が屈した結果であるとし、「昔ながらの報道規制がいまだに日本にあり、言論の自由が限られている」と語った。
皇太子妃雅子さんのこれまでの生涯の軌跡を、多くの日本人関係者、外国人関係者に取材してヒルズ氏が執筆した「プリンセス・マサコ」は、昨年11月にオーストラリア国内で発売され、2月中にも邦訳が講談社から出版される予定だった。
しかし、今月12日、日本の外務省は「プリンセス・マサコ」について、「事実無根の部分がある」「日本に対して侮辱的」などとし、ヒルズ氏に「謝罪および適切な処置」を要求。ヒルズ氏は、「宮内庁こそが雅子さまに謝罪すべきだ」と反論していたが、講談社は16日、「著者の姿勢が謙虚でなく、信頼関係を保てなくなった」として突然、出版中止を発表した。
ヒルズ氏との電話インタビューの一問一答は次のとおり。
―─講談社からはいつどのように発売中止の連絡があったのか?
16日午後9時28分(シドニー時間)に、電子メールで日本語版発売中止が伝えられた。「一連の騒動」が発売中止の理由だという。
──日本では講談社が「著者との信頼関係を保てないと判断した」ことが発売中止の理由だと報道されているが?
確かに英語の原書には小さな間違いが幾つかあった。しかしそれは翻訳の際に全て訂正され、講談社も出版に問題はないと言っていた。
私が考えるに、日本政府が私に謝罪を求め、私がそれを拒否したことにより、外務省と宮内庁から出版社の方に圧力がかかったのだと思う。講談社は自らの顔を潰さないために出版中止の理由を信頼関係としたのでは。これは日本政府からの「いじめ」だ。
──販売中止を受けてどんな反応があなたに対してあったか?
多くの電子メールが私のホームページを通じて日本から届いている。日本語版を読みたいという声が数多く、彼らは日本政府を批判している。ただ、嫌がらせメールも届いており、私を「白いブタ」と糾弾しているものもある。日本政府を非難するメールと嫌がらせメールの割合は半々といったところだ。
──今回の発売中止により、日本人が日本語で「プリンセス・マサコ」を読むことはできなくなったのか?
国際的な著作権はランダム・ハウスにあるのだが、私の元にはすでに、日本の別の出版社と別の翻訳家から、それぞれ日本語版出版に関するオファーが届いている。この翻訳家は「菊のカーテンの裏にある真実を日本人に知らせるべきだ」と言ってきた。この本はできるだけ早く日本で出版させるべきだろうし、その日は遠くないと思う。
──今回の騒動で、日本のメディアをどう感じたのか?
日本政府はメディアに対し、もう少し寛大だと思っていた。しかし、昔ながらの報道規制が未だに日本にあり、言論の自由が限られていることも分かった。日本政府が好もうが拒もうが、本書を日本国民にも日本語で読ませる自由を与え、後は個人個人が判断すればよいのではと思う。
──日本でもネット書店などを通じて、英語版を買うことは可能だが?
今回の騒ぎにより、英語版は日本での売れ行きが大幅に伸びている。日本ではアマゾン・コムの洋書の売れ行きでは、ハリーポッターを超えて「プリンセス・マサコ」が売り上げナンバー1になったと聞いている。日本政府は「プリンセス・マサコ」を日本国民に読ませないように発売中止の圧力をかけたのだろうが、それと反対のことが起きているともいえる。
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