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□[残業代不払い制]通常国会提出見送り論強まる|毎日新聞
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2951194/detail?rd
[残業代不払い制]通常国会提出見送り論強まる
個人が働く時間を自らの裁量で決められる一方、残業代は一切支払われないという「日本版ホワイトカラー・エグゼンプション」制度の導入を盛り込んだ労働基準法など労働法制改正案について通常国会(25日召集)への提出見送り論が4日、与党内で強まった。「残業代を取り上げ、働き過ぎを助長する」など労働側からの批判が極めて強く、4月の統一地方選や7月の参院選への悪影響は避けられないとの判断からだ。厚生労働省は今国会提出を目指す構えだが、協議会を設置することで「時間切れ」を狙う案も与党内には浮上している。
自民党の丹羽雄哉総務会長は4日、茨城県石岡市で開いた後援会で「賃金抑制や長時間労働を正当化する危険性をはらんでいるという指摘もある。この法律の改正には極めて慎重に対応しなければならない」と述べ、改正案提出に慎重な考えを示した。公明党の太田昭宏代表も2日、東京・新宿の街頭演説で「『残業代がなくなる』『一気にこんな制度を作ったら大変だ』という声がちまたにあふれている。慎重には慎重を期して与党の中でしっかり協議するというシステムを作らないとならない」と述べ、与党協議会設置の必要性を強調した。
同制度は管理職一歩手前の事務職の会社員(ホワイトカラー)を対象に、労働基準法に基づく労働時間規制(1日8時間)を除外し、成果などを基に賃金を支払うもの。厚労相の諮問機関「労働政策審議会」の分科会が先月27日にまとめた最終報告は、具体的な条件として(1)労働時間では成果を適切に評価できない(2)重要な権限と責任を伴う(3)年収が相当程度高い――などを挙げた。
民主党は導入に強く反対しており、改正案が提出されれば徹底抗戦する構え。次期通常国会は参院選を控え6月23日までの会期の延長も難しいことから、与党内には「提出しても成立は無理。反対をアピールできる野党が得するだけ」(自民党国対幹部)との慎重論が強まっている。【高山祐、米村耕一】
2007年01月05日03時06分
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