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(回答先: <佐田行革担当相>辞任を表明 不適切な会計処理認め [毎日新聞] 投稿者 white 日時 2006 年 12 月 27 日 19:54:10)
佐田行革相会見:明確な説明なく幕引き 11分間で
「不適切な会計処理だった」−−。佐田玄一郎行政改革担当相は27日、自らの政治団体の経費疑惑によって辞任した。明確な説明もないままの幕引きで、支持率の下がる安倍晋三政権にさらに追い打ちを掛けた。一方、問題となった事務所費は、小泉純一郎前首相も二重家賃疑惑が国会で追及されるなど不透明さがしばしば指摘されており、制度の見直しなど国会の姿勢が問われる形にもなった。
27日午後5時半過ぎ。約100人の報道陣でごった返す東京・永田町の内閣府5階の会見室に、佐田玄一郎行政改革担当は険しい表情で入った。「深くおわび申し上げます」と淡々と用意した書面を読み始めた時の口調は丁寧だった。だが、疑惑を「誤解」と話し、「不適切だったが、事務所費は実際に支出されたもの」と言い切った。
中堅議員でつくる「安倍晋三さんを支える会」の会長を務め、派閥の違う安倍首相を総裁選で支えてまでして、当選6回で手にした「閣僚の座」。3カ月で手放すのがよほど悔しかったのか、首相にこの日、報告した様子を覚えていないようで「興奮していたんだ」「動転していた」とぞんざいな口調になった。
さらに議員辞職を考えているか問われると、「えー」と一瞬言葉につまり「それについては考えておりません」と口の端をゆがめた。
不十分な説明のまま会見は11分間で打ち切り。時折いらだちをあらわにするなど、おわびの態度が見えない様子に、報道陣からは「説明が足りない」との厳しい声が上がった。
大臣室に戻った佐田氏は、約10分後再び報道陣の前に姿を見せたが、無視して足早にエレベーターに乗り込んだ。
一方、地元・前橋市の事務所ではこの日、早朝から支持者やマスコミ各社からの電話が鳴りやまず、秘書や職員は対応に追われた。辞任会見後、秘書らは「誠に残念。長年望んだ大臣にやっと就任したというのに……。申し訳ありませんでした」と、テレビカメラに深々と頭を下げた。佐田氏が会見で問題の支出が地元事務所などの経費の付け替えだったとした点については「会計担当者も事務所長も上京し、我々には全く分からない」と苦しい表情を見せた。
自民党群馬県連の金子泰造幹事長は同市の県連本部で急きょ、記者会見を開き「驚いている。残念の一言。倦土重来(けんどちょうらい)を期してもらいたい」と肩を落とした。【青島顕、佐藤賢二郎、藤田祐子、木下訓明】
▽政治評論家、浅川博忠さんの話 (佐田氏の入閣は)総裁選の論功行賞に走りすぎたうえ、小泉純一郎前首相時代の積み残しを引き受けた形だが、安倍晋三首相の任命責任が問われる。支持率がさらに落ち、参院選に向けてますます窮地に陥る可能性もある。とはいえ、民主党も浮揚していないので、「下がり比べ」になるのかもしれない。安倍さんは参院選後の人事に活路を見いだすしかないのかもしれない。
▽政治評論家、有馬晴海さんの話 政治資金収支報告書を出す時、事務所費などは領収書がいらないし明細も書かなくてよい。架空の使途のストーリーを作って、報告するケースをよく見聞きしてきた。抜け道の多い制度を改める必要がある。佐田氏については、別の政治団体でかかった経費を、事実上、家賃のかからないところ(問題となった政治研究会)に付け替えたと説明しており、一層悪質だと思う。
◇佐田玄一郎行革担当相会見要旨◇
佐田玄一郎行革担当相の辞任会見の要旨は次の通り。
佐田担当相 国民に誤解と不審の念を抱かせ、心よりおわびしたい。(問題となった)政治研究会は、実際に政治活動を行っており、事務所費や政治活動費の支出も確認した。架空ではない。ただ他の後援団体の事務所費等や政治活動費の一部が、この研究会の事務所費等や政治活動費として計上されていた。資金が足りない後援団体を助けるため、政治研究会の方に計上していた。不適切な会計処理は、認めざるを得ない。
国政の渋滞を招くことはあってはならないと判断し、本日職を辞することを決意した。午後5時に、首相に報告し、了解を得た。辞任は午後3時すぎに、自ら決断した。
−−いつ、どのように不適切処理をしたのか。
佐田氏 研究会のいろんな活動を助ける活動は大体、地元の群馬でやっていた。その経費を事務所費として出した。いろんな違う政治団体のものを付け替えてある。
−−なぜそうなった。
佐田氏 92、93年ごろは、会計責任者がまだ未熟だったことがあるかもしれない。地元がいろいろ大変だった。自分も収支報告書を見ることをしなかった。
−−違法性の認識は。
佐田氏 支出のつけ替えは適切ではない。違う団体の支出を付け替え一緒に入れることは、違法性があるんじゃないかと思う。額はわからない。また報告する。
−−議員辞職は。
佐田氏 考えていない。
−−事務所に実体はあったのか。
佐田氏 賃貸契約はしていなかったが、きちんと会員の講演会や会合をしており実体はあった。
◇前首相の政治団体も同様の疑惑…後絶たない不透明記載
佐田行革相の疑惑でクローズアップされた政治団体の「事務所費」などの経常経費は法律上、細目の記載や領収書の添付が必要ない。このため、一昨年に小泉純一郎前首相の家賃二重計上疑惑が発覚するなど、政治資金収支報告書への不透明な記載は後を絶たない。
「(支出の)帳尻が合わないと事務所費に入れ(て操作し)た」。政治資金収支報告書の作成に長年かかわっている衆院議員公設秘書が明かす。
政治資金規正法施行規則によると、事務所費は家賃、電話代など「事務所の維持に通常必要とされるもの」と規定されるが、範囲は不明確で、明細の記入や領収書の添付も不要だ。
小泉前首相の実弟が代表を務める政治団体「小泉純一郎同志会」は、03年まで神奈川県横須賀市の実家敷地内に事務所を置いていたが、事務所費を毎年計上していたことが毎日新聞の調べで発覚。同志会は03年に横須賀市内のビルにある「自民党神奈川県第11支部」(代表・小泉前首相)の部屋に転居したが、その後も03〜05年の3年連続で年間405万〜560万円(計1470万円)の事務所費がかかったと報告している。党支部も年間591万〜696万円の事務所費を計上しており、二重家賃支出疑惑が生じている。
04年の国会で民主党から追及された前首相は答弁を二転させたうえ、細目について「規正法上、記載の必要がない」と説明していない。
現職閣僚には、賃料がいらない議員会館を資金管理団体の事務所として報告しながら、きわめて多額の事務所費を計上している人がいることも発覚。伊吹文明文部科学相の「明風会」は事務所費として昨年、4146万円、松岡利勝農相の「松岡利勝新世紀懇話会」も3359万円を報告した。伊吹文科相の秘書は「他の事務所の経費など」、松岡農相の事務所は「内訳は報告の必要がない」と答えたが、不透明感はぬぐえない。
11月29日の参院政治倫理・選挙特別委員会で、井上哲士氏(共産)は「事務所費を含む経常経費も領収書の写しを添付すべきではないか」と質問したが、菅義偉総務相は「政治団体側に過大な事務負担となる(ので)規定された。各会派の議論をいただいて結論を得る問題だ」と答弁するにとどまっている。
問題は佐田行革相だけにとどまらない。表面化した今こそ、改めて国会で真剣な論議をしたうえ、規定を改め、透明性を高めるべきだ。【青島顕】
毎日新聞 2006年12月27日 20時36分 (最終更新時間 12月27日 22時09分)
http://www.mainichi-msn.co.jp/seiji/feature/news/20061228k0000m010077000c.html
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