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(回答先: いじめが県立高校で倍増 06年度11月末で173件(神戸新聞)【いじめ半減を数値目標に設定した欺瞞の物的証拠】 投稿者 gataro 日時 2006 年 12 月 23 日 20:26:47)
http://www.hyogo-kokyoso.com/shibutanso/messages/507.shtml から転載。
「いじめ」問題にみえる学校・教員評価の矛盾
−教基法の改悪とバウチャー制度はさらなる悲劇を生む−
連日のように「いじめ」による子どもの自殺がマスコミに取り上げられています。またなかには,クラスのことに悩んで新採用教員が、校長のパワーハラスメントによる50代職員が自殺し,ともに遺族から「公務災害」認定の訴訟が準備されています。
いじめ「ゼロ」報告の福岡県教委 文科省押しつけの「学校評価」が生んだ悲劇
福岡県で教師までがいじめに荷担していたとされた事件。事件の詳細な過程はマスコミで報道されていますので省略しますが,この中学校では過去4年間、いじめの件数「0件」で県教委に報告していました。福岡県は,2007年度までに「いじめ根絶」を数値目標とし市町村教委を指導しており,「学校評価」との関わりから,結果的にいじめを隠蔽することとなっていました。同様なことは,新潟市でも行われており,市教委へ学校が提出する「学校評価表」に「いじめ 0件」としなければ受け付けなかったという過程が衆議院の文部科学委員会(10/20)で明かとなりました。
文科省は「いじめを5年間で根絶」という目標を掲げ,その結果,政令指定都市、都道府県の10自治体で「数値目標」をあげています。同様な数値目標は「不登校」でもあげられています。
月130時間超勤の新採用教員の自殺 東京都の「学校選択制」が生んだ悲劇
今年5月に自殺した東京都の小学校の新任女性教諭(当時23歳)は,クラス担任の他、複数の職務を担当。授業の準備や新任研修のレポート提出等に追われ,土日出勤も常態化。時間外労働が月130時間を超えていたと遺族代理人の川人博弁護士の談話があります。
テレビのワイドショーでは「保護者から連日のように苦情が・・・これが自殺の決め手となった」等のコメントがありました。はたしてそうでしょうか? 東京都では,小学校から学区が無く「自由選択制」。そんななか,保護者は学校を「選ぶ対象」=「商品」とみなし,「何を提供してくれるのか」と消費者の立場で学校を見ているようです。そのため,「経験の浅い」しかし「熱心な教師」には大きな負担となったのでしょう。
では,この時,管理職はどんな対応を取っていたのでしょうか? 校長は「自分の若い頃の経験を話した」としただけです。管理職なら,まずはこの超勤解消のための策をしなかったのでしょうか? これ程の過労(月100時間)がたまれば「過労死」するを超えていて,ただ「経験談を語る」だけですか。呆れてものが言えません。
川人弁護士は「教員の多忙化、孤立化に対する教育現場の支援体制が不足している。関係省庁は教員の深刻な健康問題をきちんと取り上げるべきだ」と話しています。
第1の責任は校長です。学校を「商品化」させた都教委と文科省に責任があります。
教基法改悪とバウチャー制度はさらなる悲劇を 超勤解消に取り組まぬ兵庫県教委は無責任の極まり
政府の教基法「改正」案の17条には「教育基本振興計画」の策定を政府に義務づけ,具体的な「数値目標」を盛り込むことになっています。現行の教基法のなかでも民間企業の理論の「数値目標」が導入され,子どもの顔よりも数字が優先され現実が見えなくなってくるでしょう。政府案が法制化された場合,安倍首相の提唱する「教育バウチャー制度」と相まって,学校の「特色化」が「数値目標」化(例えば「国立大学合格何人」とかよく予備校にあるPRのような)され,教育はますます「商品化」されることでしょう。
本来の仕事以外(「特色化」等)に時間を割かれるようになる教員の超勤は「教員評価」と「賃金格差」で統制され,ますます常態化されることでしょう。
2006県高支部ニュースNo23より
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