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□「若冲の羅漢」無残 伏見・石峰寺 30体倒され [京都新聞]
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070525-00000004-kyt-l26
「若冲の羅漢」無残 伏見・石峰寺 30体倒され
5月25日9時47分配信 京都新聞
江戸時代中期の画家伊藤若冲(1716−1800)ゆかりの京都市伏見区の石峰寺(せきほうじ)の境内裏山で、若冲が下絵を描いて作らせた石像の地蔵菩薩(ぼさつ)約30体が倒され、うち5体が損壊していたことが24日までに分かった。同寺は伏見署に被害届を出し、同署は器物損壊容疑で調べている。市内で「若冲展」が開催中で多くのファンが同寺を訪れており、心ない行為に「若冲さんが泣く」と怒りの声を上げている。
■「罰当たり」石像5体損壊
若冲は京都生まれ。花や鳥など身近な生き物を観察して描く独自のスタイルで活躍し、近年、再評価されている。晩年、住職との縁で石峰寺に庵(いおり)を結び、釈迦(しゃか)の一生をさまざまな姿、形の石仏で表現し、境内の裏山に作らせた。一帯は「五百羅漢」と呼ばれ、参拝者に親しまれている。
同寺によると、4月6日午前、釈迦が亡くなった「涅槃(ねはん)」に続く「賽(さい)の河原」の個所で、大きな地蔵菩薩を取り囲むように並ぶ高さ30−50センチの地蔵約80体のうち、30体がなぎ倒されているのが見つかった。5体は上部と下部が2つに割れていたという。
阪田良介住職(27)によると、サルやタヌキは時折出没するが、石像を倒す力はなく、周囲に有刺鉄線を巡らせているため、イノシシやシカの仕業も考えにくいという。
境内には、若冲の墓もある。5月13日から相国寺(上京区)の承天閣美術館で開催中の「若冲展」を楽しんだファンらが、数多く拝観に訪れている。倒された地蔵は元に戻したが、割れた5体はまだそのままで、傷ついた姿に涙を流して悲しむ人もいるという。
観光で若冲ゆかりの地を巡っている中林早苗さん(56)=山口県岩国市=は「人為的ならば腹が立つ。罰当たりな行為に、若冲さんも泣いておられるでしょう」と嘆いた。
阪田住職は「歴代の住職が守ってきたものをわたしの代で壊してしまい、ショックだ。若冲も永く後世に残せると思って作らせたはずなのに」と話している。
最終更新:5月25日9時47分