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住吉会系幹部射殺事件に端を発した東京戦争は、手打ちは見たものの、火種は残っているとの見方が強い
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□山口組vs住吉会の仁義なき“M&A”…シマ争い激化 [ZAKZAK]
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山口組vs住吉会の仁義なき“M&A”…シマ争い激化
首都・東京を舞台にした山口組と住吉会の“代理戦争”。3日間にわたる抗争は8日の最高幹部同士の手打ちにより、一応の決着を見た。だが、東京本格進出の狼煙を上げた山口組と住吉会にはなお火種が残る。その背景には何があるのか。
5日午前、港区西麻布の路上で住吉会系小林会・杉浦良一幹部(43)が射殺された。その後、同日から6日にかけ山口組関係先3カ所に報復とみられる発砲が相次いだ。
一連の抗争には山口組の東京進出の本格化が関係しているとの見方が有力だ。小林会は当時、複数の山口組系組織とトラブルを抱えていたといい、杉浦幹部は事件前日に山口組系太田会の麻布の新事務所を訪ねている。この動きから抗争は住吉会のシマでの山口組事務所開設をめぐるトラブルとみられたが、事はもっと複雑だった。
国粋会が、小林会に貸しているシマの「賃料」を引き上げようとしたこと以外に、独立系団体だった指定暴力団国粋会が山口組傘下に入ったことも深く関係しているようだ。
ジャーナリストの大谷昭宏氏(61)は「国粋会は元々、住吉会とは同じ在京団体として友好関係にあった。ところが、2005年に国粋会が山口組の傘下に入ったことで関係が崩れた」と解説する。この「盃」は捜査関係者をも「晴天の霹靂(へきれき)」と驚かせたという。
暴力団問題に詳しいジャーナリストの溝口敦氏(64)は国粋会の山口組入りの経緯について、「国粋会内部で01年春から内紛が勃発(ぼっぱつ)。03年10月、山口組が仲裁に入ることで、今の工藤和義会長(山口組最高顧問)に有利に解決した」と説明する。
国粋会は台東区に、住吉会は赤坂に本拠を構え、都内の繁華街でシマが隣り合うことも多い。
「今まで、国粋会が住吉会と山口組の中間地帯として機能していたが、住吉会からすると隣に山口組がいきなりきた格好」(大谷氏)
つまり、今回の抗争の背景には自分のシマを死守しようとする住吉会と山口組との攻防があるというのだ。
今後、事態は沈静化するのだろうか。
大谷氏は抗争の要因のひとつとして、関東と関西の暴力団機構の違いを分析する。
「関西は、上部団体が下部団体を一家に取り込んで一つの組織にしてしまう。それに対し、関東は上部団体が看板を貸して下部団体に上納金を納めさせるというやり方をとる。家主と店(たな)子(こ)の関係に似ている」
国粋会の山口組入りのきっかけとして、過去の義理だけでなく、国内最大組織という“金看板”も魅力的に映ったことだろう。
大谷氏はさらに「今回の手打ちはトップ同士でケリがついただけで問題は先送りだ。懸案事項を残したままでは山口、住吉双方の組織改編が起こる可能性がある。今回の抗争の第2波、第3波が起こる可能性は十分ある」と指摘する。
溝口氏は、国粋会の“貸しシマ”の慣習が新たな火種を生むと見る。
「今回の手打ちでも基本構造は全く変わっていない。国粋会は住吉会だけでなく指定暴力団稲川会にも貸しシマを行っている。国粋会が、今後地代の値上げやシマの返還要求などの交渉でもめることも考えられる」
今回の手打ちで“一時的休戦”になる可能性は高いが、東京が「38度線」と化す恐れもある。
ZAKZAK 2007/02/15