★阿修羅♪ > ニュース情報6 > 640.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
*
HOW I STOPPED WORRYING AND
LEARNT TO LOVE THE NOBEL PRIZE
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ディラック(1902−1984)と言ふ物理学者を御存知
でしょうか?
ディラックに関するサイト
↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9D%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%83%BB%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF
(クリックして下さい)
陽電子の存在を予言した物理学者です。
陽電子とは、プラスの電気(電荷)を持った電子
の事です。御存知の通り、電子は、マイナスの
電気(電荷)を持った粒子で、それが、プラスの
電荷を持った原子核の周りを回って居ると言ふの
が、物質を構成する原子の構造です。
ところが、この宇宙には、その電子と逆に、プラス
の電荷(電気)を持った電子が存在する(!)ので
はないか?と考えたのが、ディラック(Dirac)
でした。電子とは、電荷が、正反対である訳ですが、
その「正反対」である事から、電子などの粒子が
持つ「対照性」と言ふ問題が注目されるに至りまし
た。そして、興味深い事には、その対照性が成立し
ない場合もまた有る事が後に発見され、その「対照
性」の問題の研究の延長線上に、今回の3人の日本
人物理学者のノーベル賞受賞が在った、と言ふのが、
私の知ったかぶり解説です。
ディラックのデルタ関数に関するサイト
↓
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%87%E3%82%A3%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%AF%E3%81%AE%E3%83%87%E3%83%AB%E3%82%BF%E9%96%A2%E6%95%B0
(クリックして下さい。)
陽電子の存在を予言した物理学者ですから、その陽電子を利
用して癌の早期発見が出来るPETなどは、ディラックの理
論の賜物に他成りません。PETを用いた癌の早期発見の恩
恵をこうむる現代人は、彼(ディラック)に心から感謝する
べきでしょう。
その陽電子を記述する為の数学的な基礎として、ディラック
が提案した数学概念に、「ディラックのデルタ関数」と言ふ、
奇想天外な関数が有ります。高校生でも分かる様な分かり易
い関数ですが、とにかく、奇想天外とは、この関数と、この
関数によって宇宙を説明しようとしたディラックの発想の為
に在る言葉ではないかと思ひます。
昔、そのデルタ関数について知った時、「こんな奇想天外な
物(デルタ関数)を思ひついたディラックとは、どんな人間
だったのだろう?」と思った事を覚えて居ます。
その思ひが当たったと言ふべきでしょうか。この物理学者
(ディラック)について、こんな逸話を読んだ事が有ります。
陽電子の存在を予言したのですから、当然でしょう。ディラ
ックはノーベル物理学賞を受賞して居ます。ところが、この
時、信じられない様な騒動が有ったのです。
ディラックは、何故か、有名に成る事をとても嫌がって居ま
した。それで、彼は、自分はノーベル賞は、絶対に受けない
と周囲の人々に宣言したと言ふのです。
彼のノーベル賞に対する拒絶反応は頑なな物で、ついに彼に
ノーベル物理学賞を与える事が内定した際も、彼は、その態
度を全く変えなかったのだそうです。
困ったのは彼の周囲の人々で、有名に成る事を嫌がり、ノー
ベル賞など絶対にもらわないと言ひ張るディラックをどうし
たら説得出来るか、困り果てた末に、彼の周囲の人々は、
ディラックの師であったイギリスの物理学者ラザフォードに
説得を依頼しました。
その際、ラザフォードが、ディラックに対して語った説得の
言葉は、次の様な物だったそうです。
「もし、ノーベル賞を拒否したら、君は、ノーベル賞を受賞
した場合よりも、もっと有名に成る。」
師(ラザフォード)のこの言葉に、ディラックは、しぶしぶ、
ノーベル賞を受ける事を決めたそうです。
益川先生って、ちょっと、ディラックに似てますね。
2008年10月8日(水)
西岡昌紀(内科医)
http://nishiokamasanori.cocolog-nifty.com/blog/
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
http://news.mixi.jp/view_news.pl?id=630102&media_id=4
「大してうれしくない」=時折笑みも−ノーベル賞受賞決定に益川さん・京都
(時事通信社 - 10月08日 01:01)
「(受賞は)大してうれしくない。研究者仲間から『正解だったよ』と言ってもらうのがうれしい」−。京都産業大で記者会見に臨んだ益川敏英さん(68)は「理論屋」らしく、小難しい顔で受賞決定について分析した。
論文発表から実に35年後の吉報に「人ごと。(受賞の)可能性があるとしたら今年だと思っていた」と話し、「われわれが言ったことが正しいことが分かったのは、2002、03年の実験。あとは社会的お祭り騒ぎだけ」と冷静な口ぶり。
ただ、共同受賞した小林誠さん(64)と会見中に電話した時は笑みがこぼれた。「おめでとう」と言う小林さんに「ああそうですね」と応じた。
発表直後の会見では開口一番、「南部先生に取っていただいたことが一番うれしい」と共同受賞者の南部陽一郎さん(87)の名を繰り返した。
京都産業大で教える益川さんは、最近の学生について、「はちゃめちゃのエネルギーを感じない」。「科学にロマンを持つことが非常に重要。あこがれを持っていれば勉強しやすいが、受験勉強で弱くなっている」と憂慮する。「われわれの仕事が多少なり役に立てば光栄なこと」と力を込めた。