★阿修羅♪ > ニュース情報6 > 244.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
舛添「進退」福田直撃…年金問題で「安倍の道」 (ZAKZAK)
長妻の追求に“役人答弁”
今夏の参院選の自民党公約だった約5000万件に及ぶ「消えた年金」問題の年度内解決を舛添要一厚生労働相が11日、断念したことで、同氏の責任問題が浮上してきた。町村信孝官房長官も開き直りの姿勢をみせており、民主党など野党は一斉に猛反発し、舛添氏の辞任を要求する構えだ。ことは舛添氏の進退問題だけでなく、福田康夫内閣を揺るがす一大事に発展する可能性も出てきた。
「昨日(11日)の舛添大臣の会見を見ると、『(年金問題が全面解決できると)錯覚したのは国民。自分の責任ではない』と言っているように感じた。撤回して、謝罪すべきではないか」
12日午後の衆院厚労委員会で、「ミスター年金」こと民主党の長妻昭衆院議員は厳しい口調で、舛添氏に迫った。
問題の会見以降、国民の批判が集中している舛添氏は言葉を選び、「全力を挙げて、この問題に取り組んでいる。ご理解をいただきたい」と語った。ひどい役人答弁で、謝罪も撤回もなかった。
さらに、長妻氏は「5000万件のうち半分ぐらいは解決できるのか」「いつまでに紙台帳とコンピューターの記録を照合をするのか」と迫ったが、舛添氏と社会保険庁の坂野泰治長官は明確な言質を与えなかった。
確かに、舛添氏が11日の会見で、開き直った文言は国民をあ然とさせるに十分だった。
「選挙戦で意気込みとして言ったことが、3月が終われば、すべて年金問題がバラ色の解決ができるという誤解があった。正直ここまでひどいとは想定していなかった」「記録統合の作業はエンドレスで、できないこともある。私のやり方がまずくてできないならば責任を感じるが、他の方が大臣をやっても結果は同じだ」
舛添氏は8月28日の就任時の会見で、5000万件の記録について「(参院選の)公約の『最後の1人、最後の1円まで確実にやる』ということで取り組んでいきたい」と大見えを切って明言していた。
だが、11日になって、持ち主が分からない年金記録約5000万件のうち現時点で本人が特定できたのはわずか2割にとどまり、将来的にも4割に近い1975万件が特定困難なことが社会保険庁の調査で判明すると、一転、豹変したわけだ。
今夏の参院選では、安倍晋三前内閣を「危機管理能力ゼロ」などと、さんざんこき下ろしていた舛添氏だが、今度は自らが福田内閣を揺るがす“爆弾男”になり下がったといっていい。
福田内閣の番頭、町村信孝官房長官も11日、「選挙中だから簡素化して言った。『最後の1人、最後の1円まで全部3月末までにやる』と言ったわけではない。選挙ですから『年度内にすべて』と縮めて言った」と弁明。まるで“偽装公約”だったことを認めたかのようだった。
こうした閣僚らの無責任発言に、野党は11日、一斉に反発した。
民主党の小沢一郎代表は会見で「政府の責任は非常に大きい」「国民を冒涜する、いい加減な無責任な言い草ではないか」と批判。山岡賢次国対委員長も「舛添氏は歌舞伎役者のように大見えを切った。実現できないなら、職を辞して謝罪すべきだ」と迫った。
前出の長妻氏も「大臣の発言は、ここまで軽かったのか。『選挙中だから…』と釈明していたが、選挙中だからこそ、国民に正しいことを言うべきだ。ふざけるなと言いたい。舛添氏は開き直っていたが、傲慢すぎる。大臣の資格などない」と切って捨てた。
言い得て妙だったのが社民党の福島瑞穂党首で、「『赤福』よりも『船場吉兆』よりも悪い偽装だ。自民党の言うことは全く信用できない」と痛烈に批判した。
今後は福田首相の対応が焦点となるが、11日夜、約4割が照合困難という事態について、「このへんのことはあるだろう、というふうな予想はしていた」と、まるで人ごと。さらに、「解決すると言ったかなあ。それは取り方もあるかもしれませんけどね」と、早くもすっとぼけた対応をしてみせた。
自民党の伊吹文明幹事長は「すべての名寄せを完了すると取られたとすれば、表現のまずさを謝罪しないといけない」と述べたものの、首相や舛添氏からはついに謝罪の言葉は出なかった。
臨時国会の会期は1月中旬まで再延長されることになった。民主党は野党が過半数の握る参院に、舛添氏の問責決議案を提出する構えをみせており、首相の任命責任も徹底追及する方針だ。
新テロ特別措置法案を成立させたいがばかりに、会期再延長を決断した首相だが、まさに「飛んで火にいる夏の虫」。安倍内閣が倒れた一因ともなった「消えた年金」問題が、福田内閣をも大きく揺さぶることになりそうだ。
ZAKZAK 2007/12/12
http://www.zakzak.co.jp/top/2007_12/t2007121222_all.html