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大きな大臼歯が残る類人猿、ナカリピテクス・ナカヤマイの下あごの化石=ケニア国立博物館提供
http://www.asahi.com/science/update/1113/OSK200711130015.html
2007年11月13日10時37分
ヒトと現生類人猿の共通祖先に近いとみられる類人猿化石の学名に、ケニアでのフィールド調査の帰途に交通事故で亡くなった中山勝博・島根大助教授(当時42)の名前がつけられた。調査グループに加わったエマ・ムブア・ケニア国立博物館地球科学部長も「彼の名前が永遠に残るのはすばらしい」と喜ぶ。今週の米科学アカデミー紀要(電子版)に発表する。
自然人類学が専門の国松豊・京都大霊長類研究所助教や中務(なかつかさ)真人京大准教授らの京都大グループは05年、ケニア中央部のナカリ山周辺で大臼歯3本がついた右の下あごの化石を発見した。990万〜980万年前にいた新種の類人猿化石とみられ、ヒトとゴリラやチンパンジーなどの類人猿の共通祖先に近いと考えている。
発見地の地名と中山助教授の名前からナカリピテクス・ナカヤマイと名づけた。中山さんは堆積(たいせき)学の専門家で98年から調査に加わった。ところが、01年8月、フィールド調査からの帰途、車が転倒する事故が起き、病院に運ばれたが、手遅れだった。
国松さんら調査チームは、中山さんの名前をどこかに残せないかと考え、貴重な類人猿化石の学名に入れることを関係者の総意で決めた。
アフリカでは1000万年より前の類人猿化石は多数発見されたが、それ以後の化石はほとんどない。このため「アフリカの類人猿は、1000万年前ごろに滅び、生き残っていた欧州や西アジアから戻った」とするアフリカ回帰説がある。
しかし、ナカリピテクス・ナカヤマイの発見は、類人猿がその後もアフリカで生き続けた有力な根拠となる。
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