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http://ameblo.jp/warm-heart/entry-10123891723.html から転載。 2008-08-05 17:07:23 ============================================= 論点インタビュー/憲法から考える/日本国際ボランティアセンター代表理事谷山博史さん(しんぶん赤旗) 日本の信用 外交資源 自衛隊の海外派兵のための恒久法づくりの議論が始まり、アフガニスタン本土への自衛隊派兵も取りざたされています。背景にはアメリカの要請がありますが、日本の軍事的役割に期待してのものではないでしょう。ヨーロッパ諸国で「不人気」な「アフガン増派」の話を日本が受けてくれれば、政治的エール(応援)になるという意味です。それが「国際平和貢献」だというわけです。 ■貢献の意味 しかし、私たちは、「国際平和貢献」を日米同盟の中での「アメリカに対する貢献」とは違う、もっと広い意味でとらえなければならないと思います。選択肢はもっとたくさんある。特に復興支援において、日本は軍隊を派遣しないからこそ地元に受け入れられ、とてもいい効果を生んでいると、日本のNGO(非政府組織)は実感しています。アフガンのナンガハル県の教育局長が、何気ない会話の中で「日本は軍を出さないかたちで地域に根ざした活動をしている」と信頼感を表明してくれたことが印象に残ります。そういう日本の独特の立場を生かすことが重要です。 日本の憲法は世界の人びとの平和的生存権を高らかにうたい、世界中の人びとが恐怖と欠乏から自由であるとし、手段としての武力を否定しています。これはNGOの発想の原点でもあります。対話による平和は理想主義的かもしれませんが、対話による解決という事例は無数にあったし、武力紛争の泥沼の中で「対話による解決」はリアルさを増しています。 ■アフガンは アフガンでの「対テロ」戦争は、まったく先が見えない状況です。タリバンの支配地域は拡大しており、陸上での戦闘で戦死者が拡大するにつれ、米軍・ISAF(国際治安支援部隊)軍は空爆に頼るようになり民間犠牲者を急増させています。それがアメリカやカルザイ政権への憎しみと不信を増大させ、テロ拡大の温床となる深刻な悪循環を生んでいます。いま自衛隊が行くことは、状況の悪化に加担するだけです。 一方、日本が和平に向けた交渉の切り札として仲介できる可能性はまだあります。イスラム圏以外で交渉に立てるのはおそらく日本しかない。先進国の中で中東を侵略したことがない日本に対して、タリバンを含め多くのアフガン人が欧米とは違う信頼感を持っています。今後、本当に事態が行き詰まったときにはその切り札はあると思います。それはまさに外交だし平和協力です。 重要な外交資源としての日本の信用を失う自衛隊派兵はやめるべきです。 アメリカに気兼ねして自主的に決められない外交を改め、アメリカとも協力しながら仲介の役割を果たせるような力をつけることが必要です。これは平和主義者の主張というより、現場を通じたリアルな認識です。 聞き手・写真 中祖寅一 (随時掲載) (写真省略) たにやま ひろし 1958年、東京生まれ。86年に日本国際ボランティアセンター(JVC)に参加。タイ、ラオス、カンボジアに駐在。アフガニスタン現地代表などを経て2006年から現職。 しんぶん赤旗
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論点インタビュー/憲法から考える/日本国際ボランティアセンター代表理事谷山博史さん【赤旗】
テーマ:憲法
「しんぶん赤旗」に7月29日から随時掲載されている「論点インタビュー/憲法から考える」を転載していく。電子版にはアップされていないので記事内容はしんぶん赤旗記事情報のG-Searchデータベースから検索したものである。
2008.07.29 日刊紙 2頁 総合 (全1,222字)