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きすぐれ真一さんが紹介してくれた、あっしらさんの投稿の中で、この部分は、すごく面白いし
わかりやすかった。
>【ミル『経済学原理』】
>「すでに必要以上に富裕になっている人たちが、裕福さを表示するという以外にほとんど、
>あるいはまったく快楽を生むことがないところのもろもろの物を消費する資力を倍加するということが、
>あるいは多数の個人が毎年毎年中産階級から富裕階級へ成り上がり、
>あるいは有業の富裕者から無職の富裕者に成り上がるということが、なにゆえに慶ぶべき事柄であるか、
>私には理解できないのである。生産の増加が引き続き重要な目的になるのは、ひとり世界の後進国の場合のみである。
>最も進歩した国々では、経済的に必要とされるのはより良き分配であり、そしてよりいっそう厳重な人口の制限が、
>これがための唯一の欠くべからざる手段となっているのである。」(ミル『経済学原理』からの引用:P.244)
多くの人々が、「無職の富裕者」というゴールを目指して、人生ゲームをプレイしている(させられている)現状。
しかもスタート地点は、まったく平等ではない。生まれた時点で、3億円ぐらいの資産があれば、
いきなり「無職の富裕者」だ。そして、その「無職の富裕者」は、さらに駒を進めて、異常なパワーを持った
「スーパー富裕者」に成り上がって行く。
下々の者が、努力して生産性を上げても、その成果のほとんどは、「富裕者」のさらなる資産形成に
吸い取られているだけという非効率。
「労働者の自己研鑽が足りない」とか「富裕者の税金を上げたら、労働意欲が減退して、社会の進歩が止まる」とか
言っている人たちは、上記のような現象は、どのように説明されるのだろうか?
世界人口比率で上位1%ぐらいの人数の富裕者に、世界全体の富の99%ぐらいが集中するまで、
このゲームのルールのまま続けていく気なのだろうか?
既得権者は、何の権利があって、金利収入、配当収入を得ているのだろう。
わたしは、何も、自分の努力によって財産形成した部分から得る、金利収入、配当収入にまで異を唱えている訳ではない。
(ただし、累進課税にするべきだとは思っているが)
公正な社会にするためには、金利収入、配当収入取得権は、最低限、相続時には奪っておくべきだろう。
相続税100%では、きついと言うのなら、せめて、それぐらいのルール改正ぐらいは受け入れて欲しいと思うのだ。
社会から労働成果を巻き上げる権利まで相続させるのは、封建時代の世襲年貢取立て権と、何の違いがあるのだろう。
このような大多数の人々を幸せにしない不公正なシステムは、大多数の人々と協力して、なんとしても
改正を勝ち取りたいと思っている。