年金！返せバナーを当ブログのトップに使わせて頂きました．

当面このバナーを当ブログのメイン・スローガン（政治課題）に採用しようと思っています．エクソダス２００５は，2005年の郵政選挙から《脱米救国》をスローガンに掲げていますが，その後《脱米》という考え方は（世界覇権の多極化の流れの中で）かなり浸透してきたように思います．政府が今国会で強引に確定しようとしている「社会保険庁解体」はこの《脱米救国》に深く関係し）ています※．彼らの狙いは，「年次改革要望書」に明記されているように最終的には国民年金制度それ自体を解体・民営化し，２００兆円の年金資金を外資に献上することにあります．（注：２００兆円という数字は公認されたものではありません．そもそも年金資金の総額はいまだに公式には確定していません．）

※相当部分は焦げ付き債権化していると見られる総額すら確定できない推計２００兆円年金資金を抱え，国民年金加入者の４割が未納状態というほぼ制度的に破綻した状況の中で，５０９５万件＋１４３０万件の「消えた年金」という杜撰な管理体制を露呈した深刻な年金問題の解決が《救国》に直接関わる課題であることは言うまでもない．この詐欺的なシステムの最大の犠牲者は＜年金資格喪失者＞であり，国民のもっとも弱い階層から巻き上げた金で運営されているのが，この国のぶっ壊れた欺瞞的社会保障システムである．

「年金！返せ」を当面の運動スローガンに採用するということは，暗黙に「民主党を軸とした政権交代による民主連立政権の樹立」を含意します．国民の間には，「民主党＝偽装対米従属＝裏自民党」という疑念が根強くあり，小沢一郎の場当たりな政治主義に対する懸念を払拭することができないため，果たして民主党に政権を渡してよいものかどうか？という迷いがあります．しかし，全国民を対象とする国民基礎年金を現実的・制度的に確立するためには政権交代を図る以外の選択はありません．「消えた年金」問題は「国営年金制度」の破綻を示すものであり，「国営年金制度の破綻」は自民党長期単独政権（終盤では連立に移行しますが）が完全に「国家経営」に失敗したことを意味します．これは実質的に，明治維新に帰結せざるを得なかった幕府の財政破綻とほぼ同レベルの末期症状と言って差し支えありません．

民主党の内部にはいろいろな問題点もありますが，最大の課題を「国民基礎年金制度の確立」に置くことができれば，それを梃子に民主党自体を国民主義的方向に誘導することも可能なのではないか？と考えます．我々は「国民を裏切らない政府」を緊急に必要としています．私はこれまでの「年金問題」に関する国会審議の経緯をつぶさに見た限りにおいて，民主党の取り組みを高く評価しその方向性を妥当なものと感じています．私は当面，この方向に賭けるしかないのではないか？と読んでいます．（民主党が国民を裏切らない限り，つまり自公民大連立翼賛体制――大連立翼賛体制に対抗できるものはゼネストしかない――の到来が現実化することがない限り，近未来における憲法改定は有り得ません）今国会で「社会保険庁解体」が確定してしまうことを何としても阻止する必要があります．国会の会期は残りわずかになってきましたが，最後まで希望を捨てず突き進むしかありません．