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(回答先: コムスン暴走にチラつくホリエモンとの共通項は… [ZAKZAK] 投稿者 white 日時 2007 年 6 月 08 日 17:06:50)
2007年06月08日
コムスン問題に対する政治の対応について
今日はグッドウィルグループの折口会長と、コムスンの樋口社長による会見が行われました。樋口社長は今回のコムスンへの、厚労省からの指定打ち切りの行政処分を受けて辞任、折口会長は続投を示唆したものの、記者会見での反発は相当のものだったようです。
コムスンは行政が指定取り消しに動く直前に先手を打って廃業届けを提出するなど、その悪質性は目に余るものがあり、今回の『脱法行為』とされた、グループ内への事業譲渡の話も、用意周到に練られて指定打ち切りが出るや、深夜に情報を開示するなど、その事業継続の姿勢にも問題があるとされました。
この問題で少し気になったのが、例の『脱法行為』です。閣僚からの批判が相次ぎ、厚労省が異例の「お願い」という形で、事業譲渡の話を撤回する方向に動きました。この動きで気になるのは、法的に問題のない行為を行う者に対して、立法府の一員である政治家が「倫理的にどうか?」と述べる姿勢です。
法律に抜け道があるのは成文化の段階で考慮、検討不足があったことを意味します。何事も完璧なものなどないのですから、法律に抜けがあっても仕方ないとする見方もあります。ただ政治家がその抜けに対して、「倫理的問題」を振りかざすと、法治国家として、法律の準拠とは一体何かという根本的な問題に疑義が生じると考えます。
例として、ライブドアがニッポン放送を買収した際、散々に法律の抜けを指摘されましたが、その時にはライブドアが善、フジテレビ連合が悪という図式が成立し、世論はライブドアを後押しする風潮になりました。この時には当時のライブドア・堀江社長に批判は集中しませんでした。
今回は完全にコムスンを悪とする風潮になり、こうした政治の動きがむしろ歓迎されており、グッドウィル・折口会長に批判が集中しています。しかしこの『脱法行為』に関して、善悪の価値判断で評価が変わるようなものではありません。コムスンが介護と言う、より善を求められる業態であったこと、一般消費者を意識する立場にあったことで、厚労省の「お願い」を聞き入れました。ですが、これを政治家の立場としてみれば、世論の追い風を受けた「倫理的問題」に押し付けるよりも、自分たちが成文化する時のことをもっと意識するべきなのです。
当然、コムスンのとった行為は感情論として許し難いものはあります。介護者のため、雇用確保のため、という理由が霞むほどの問題点は含んでいると思います。今後のことも含め、行政側が動いて受け皿を探す必要も今後は出てくるかもしれません。
ただ今回でも浮き彫りになったのは、介護報酬の不正受給であったり、介護の現場の大変さです。柳沢厚労相が法律の見直しを示唆しましたが、介護の現場をもっとよく見て、働く人たちがより働き易い職場になるような、介護を受ける人たちが安心して介護を受けられるような、そんな介護保険法の改正を目指して欲しいと思います。
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/