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福井日銀総裁の利上げ発言で2月以来の米国株式の暴落。日本の景気が回復すると利上げせざるを得なくなりドル・米国株が暴落する
http://www.asyura2.com/07/hasan50/msg/709.html
投稿者 TORA 日時 2007 年 6 月 08 日 09:35:14: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu145.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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福井日銀総裁の利上げ発言で2月以来の米国株式の暴落。日本の
景気が回復すると利上げせざるを得なくなり、ドル・米国株が暴落する

2007年6月8日 金曜日

◆NYダウ、連日の大幅安=利下げ期待なくなる 6月8日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070608-00000011-jij-brf&kz=brf

【ニューヨーク7日時事】7日のニューヨーク株式相場は、根強いインフレ圧力と堅調な米景気を背景に、年内の利下げ見通しがほぼ消滅、利食い売りが優勢となり、大幅安で取引を終えた。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比198.94ドル安の1万3266.73ドルで引け、連日で100ドル超の下げを記録。過去3日間の下げ幅は400ドルを超えた。
 ハイテク株中心のナスダック総合指数は同45.80ポイント安の2541.38で終了。ニューヨーク証券取引所の出来高は、前日比3億6127万株増の19億1190万株(暫定値)。
 市場では、「米経済は堅調で、年内利下げはないとの見方がコンセンサスとなった」(トムソン・フィナンシャルの市場アナリスト、ロバート・カイザー氏)とみられ、長期金利が急上昇する一方、株式相場では利食い売りが広がった。
 相場は3日続落となったが、「下落は一時的で、押し目買いの好機」(シティグループの米国株担当主任ストラテジスト、トビアス・レフコビッチ氏)との見方が多い。
 ただ、米長期金利が9カ月ぶりに5%を突破したことを受け、「米住宅市場の回復が遅れる」(バンク・オブ・アメリカのシニア・エコノミスト、ピーター・クレツマー氏)と懸念する声もあった。
 個別銘柄では、5月の既存店売上高が事前予想の下限にとどまったウォルマートが下落。
 また、石油大手エクソンモービルが原油高にも関わらず軟調。
 ハイテク関連ではマイクロソフトが売られたが、アップルはしっかり。


◆日銀は金利を段階的に引き上げていく=福井総裁 6月6日 ロイター
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070606-00000978-reu-bus_all

[ケープタウン 5日 ロイター] 福井日銀総裁は5日、しっかりとした経済成長と来年加速が見込まれるインフレに合わせ、金利を段階的に引き上げていく、との見通しを示した。同総裁は、南アフリカのケープタウンで開かれた国際通貨会議に衛星を通じて参加した。

 総裁は、横ばいないしは下落している最近の物価状況を考慮し、これまでの利上げペースはゆっくりとしており、金融政策は全般的に緩和的とした。「さまざまなリスク要因を見極めながら成長や物価安定の持続性を確認する、これまでと同様の方法で今後も金融政策を実施していく」と指摘。「経済ファンダメンタルズの改善に合わせ、金利を段階的に調整していく。この調整に関し事前に設定したタイムフレームはない」と述べた。

 総裁は、日本経済が今年、潜在成長率をやや上回るしっかりとした成長の軌道にのっており、個人や企業の支出も徐々に上向いていると述べた。

 「2008年度については、過去4年と同様に、引き続き2%付近の経済成長軌道にあると予想する」と指摘。「言い換えれば、日本経済が引き続き、潜在成長率をやや上回るペースで推移するということだ」と述べた。

 さらに「堅調な世界経済の成長や緩和的な金融環境を背景に、民間需要は財政再建による影響を吸収する以上に増加する可能性が高いとみられる」と語った。

 中国経済に関しては「固定資産投資や輸出が引き続き急増しており、過熱の可能性に留意する必要がある」と述べた。


◆欧州中銀、0.25%利上げ=好景気でインフレ予防 6月6日 時事通信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20070606-00000172-jij-int

【フランクフルト6日時事】欧州中央銀行(ECB)は6日、フランクフルト本部で定例理事会を開き、主要政策金利を0.25%引き上げ、年4.00%とすることを決めた。好景気が続く中、インフレを未然に防ぐのが狙いで、利上げは3カ月ぶり。2005年末以来8度目の利上げで、ユーロ圏の政策金利は2.00%からちょうど倍の水準に引き上げられた。


(私のコメント)
6月4日に米国株式が近く大暴落することを書きましたが、福井日銀総裁の利上げ発言で米国株式が2月以来の下げが起きている。2月の世界同時株安も日銀の利上げが原因であると書きましたが、日本の超低金利が世界のバブル経済を支えている事がはっきり見えてきた。欧州の中央銀行も利上げをして4%になりましたが、これでアメリカは利下げが出来なくなってしまった。

EUはユーロ高にもかかわらず欧州中銀は利上げを行ないましたが、ユーロ高は海外から安く物が入ってくる事だからデフレ要因になるのですが、インフレ予防の為に利上げをしている。これはユーロ高でアメリカや日本からマネーをかき集める為のもので、ユーロを基軸通貨にするための戦略なのだろう。

80年代の日本は円高でしたがドル暴落を防ぐ為に金利を上げる事ができなかった。そのためにバブルが発生してしまいましたが、景気が過熱気味だったのだから今日のユーロのように利上げすべきだったのだ。利上げしていればバブルの発生も予防が出来ていただろう。円高は長期的に見れば日本経済にとってはマイナスではない。

日本政府は円高を阻止する為と称して利上げを抑えたり、ドル買い介入したりしましたが、為替投機筋を喜ばせただけだった。円高でどっちみち国内の製造工場は中国に移転してしまった。中国の工場があれば円高の方が輸出企業は儲かるのだ。中国からアメリカに輸出すれば貿易摩擦も回避できる。

福井日銀総裁の一言で世界の株式市場が左右されるほど日本の経済的な影響力が増してきているのですが、日本が経済超大国化すればそれだけ摩擦が大きくなる事は避けられない。それに対して欧米から様々な要求が出されてきますが、日本政府は摩擦を恐れるあまりに要求を受け入れてしまう傾向がある。

それに対して中国の対米姿勢は毅然としており日本の政治家も見習うべきだ。しかし毅然とする姿勢はいいのだが、中国がなかなか変動相場制に移行できないのは情報化社会になかなか適応できない中国の遅れた社会風土があるからだろう。中国政府はいまだに情報を管理して統制しているが、ネットがこれだけ世界に普及しているのに数万人の監視員を置いて検閲体制を敷いている。

日本は速やかに為替の変動相場制を導入した結果、円が1ドル=360円から79円まで円高になりましたが、速やかに工場を海外分散させて為替リスクに対応した。ところが中国はそのような時代の流れに適応できず頑強に抵抗している。中国が20世紀になっても近代工業国家に脱皮できなかったのも歴史的文化的な要因があるのですが、アメリカ人には中国人の前近代的な精神構造を理解していない。

アメリカも超近代的な国家として先頭をきってきたのですが、キリスト教原理主義が蔓延るようになって、アメリカ人は急速に退化して宗教にのめり込んで進化論を35%しか信じていないような前近代的な国になりつつある。ブッシュ大統領が誕生した背景にはキリスト教原理主義の蔓延があるからですが、アメリカ人も時代の変化に付いて行けずに宗教に嵌ってしまった。

中国が共産主義というカルトに嵌ってしまったごとく、アメリカもキリスト教原理主義というカルトに嵌りつつある。これでは科学的な合理主義は否定されて極端な精神主義になりがちだ。日本も63年前まで国家神道的な極端な精神主義が蔓延りましたが、戦争に負ける事で目が覚めた。ところが中国やアメリカのような大国は目が覚めるような敗戦を経験することが出来ないから文明が停滞してしまうのかもしれない。

アメリカは19世紀までは単なる大きな国でしかなかったのですが、石油が発見されて自動車が実用化されて急速に国力が増大して第二次大戦後は世界的な国家になった。それと同時に国際金融資本もユーロッパから移ってきて世界の覇権は英国からアメリカに移った。しかしアメリカ国内の石油は涸れてきて豊富だった優秀な人的資源もカルト宗教に嵌る事で状況が変わってきた。アメリカという国はハゲタカに食い尽くされて借金の山を残してハゲタカたちは新しい寄生国を求めて移動しようとしている。

その寄生国として候補に挙がっているのが日本であり、福井日銀総裁の一言が世界の株式相場を動かしているともいえる。もし日本の景気が回復して金利が上がって欧米との金利差が小さくなっただけでドルは暴落して株も暴落する事だろう。金利が上がったら国債の金利負担で日本の国家財政は破綻すると言う人もいますが、1000兆円の国債は国内で買われており、1000兆円の政府発行紙幣で国債を買い戻せば償却できるものだ。

そして景気が回復軌道に乗れば税収も上がって、去年の税収は5兆円も増えた。財務省の役人達は増税すれば税収は増えると思い込んでいるが、景気が回復すれば税収は増大する。日本が金融大国になれば世界からの利息収入だけで国家財政は賄えるようになるのではないかと思う。アメリカは巨大な借金で没落して、もとの単なる大きな国に戻るだろう。


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