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米国政府 98年から在日大使館借地料滞納<3/20 9:09>
16日に行われた衆議院外務委員会で、アメリカ政府が、東京・港区の大使館の借地料を約10年滞納していることが明らかとなり、問題となっている。
在日アメリカ大使館が本来、日本政府に支払うべき土地の賃貸料が、1998年から支払われていないことが発覚した。アメリカ大使館は、港区赤坂の一等地に広がる約1万3000平方メートルの敷地を有し、これは東京ドームのグラウンドの広さに相当する。賃貸料は年に約250万円、9年間の合計は2000万円以上に上る。
在日アメリカ大使館の土地は、1890年に日本政府が民間から買い上げ、貸したもの。しかし、1998年、日本政府が賃貸料の値上げを持ちかけると交渉はこじれた。これをきっかけに、アメリカは突然、支払いをストップした。
この問題は国会でも取り上げられ、16日の衆議院外務委員会で社民党・照屋寛徳議員は「これじゃあ、まるでアメリカは未納大国だ」とただした。これに対し、麻生外相は「明らかに、明らかに公平さを欠いている。経緯をつまびらかにして交渉したい」と答弁し、不公平さを認めた。
同じく都心にあるイギリス大使館の土地には約3500万円の賃貸料が設定されているが、滞りなく支払いは続けられているという。一方、アメリカ・ワシントンにある日本大使館は、日本政府が購入した土地なので賃料を支払う必要がない。
この問題はアメリカ政府の会見でも取り上げられ、マコーマック報道官は、記者団に「日本の麻生外相も確認すると言っているがどう思うか」と問われると「私も米政府に確認する。あなたの質問に答えるよう努力するが、今答えはない」とコメントした。
一方、麻生外相は19日も日本テレビの取材に対し、「(この問題については)アメリカと折衝中、交渉中ということだと思う」と述べるにとどまった。その一方で、アメリカとの交渉が及び腰だったのではないかとの指摘に対しては「全然ないね。そんなこと全然ないね」と否定。「(解決のメドは)ありますよ」と強調した。しかし、具体的にどんな交渉をしているのか明らかにはしなかった。
また、この問題を取り上げた照屋議員は19日、「対米恐怖症ですかな。アメリカに対しても、請求するものは請求する。そういう姿勢でなければおかしい」と、アメリカに物が言えない日本政府にも問題があるとあらためて批判した。
この問題を受け、在日アメリカ大使館は19日、「在日アメリカ大使館の賃貸に関する問題は、日本政府との間で長年にわたり協議事項の一つになっている。この問題について、報道機関を通じてお話はしないが、日本政府とは真剣に協議を続けて、また、時宜にかなった解決を得られることを期待している」とコメントした。
http://www.news24.jp/79719.html