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農業情報研究所さんで、「やっぱり」という記事がアップされてたので、ご紹介。 どの遺伝子型でも伝達するというのは怖い。 しかも汚染手術器具を通じて。 これはまさにローラ・マニュエリディスが以前から警告してきた(このブログには、たくさん記事がある)医療経路の感染。
最大1万4000人が発症することなく感染している可能性。
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以下は引用記録です。
▲ http://www.juno.dti.ne.jp/~tkitaba/bse/news/06032701.htm
隠れたvCJDがすべての遺伝子型の人に伝達、人→人感染根絶は困難ー新研究
農業情報研究所(WAPIC)
06.3.27
英国動物保健研究所(IAH)のJean Mansonが率いる実験研究が、
今まで想定されてきたよりもはるかに広範囲のグループの人々が変異型クロイツフェルト・ヤコブ病(vCJD)に感染している可能性があることを確認した。
研究は、最大1万4000人が発症することなく感染している可能性を示唆する。
発見されない感染者の集団の存在は供血の安全性について深刻な意味合いをもち、汚染手術具を通しての他の人々へのvCJD伝達リスクを増す。
それは、牛の狂牛病(BSE)感染が激減、あるいは根絶されたとしても、人間のvCJD感染の根絶をはるかに難しくするだろう。
それは幾世代にわたり、あるいは永遠に存続かもしれない。
研究は、この発見が”重大な公衆衛生問題”を提起すると示唆する。
この研究は、3月27日付で英国のThe Lancet Neurologyに発表された。
J.C.Manson et al,Predicting susceptibility and incubation time of human-to-human transmission of vCJD,Lancet Neurology Early Online Publication, 27 March 2006:DOI:10.1016/S1474-4422(06)70413-6
Summary
現在までに、英国で161、フランスで18、その他の国々で合わせて12のvCJDのケースが報告されている。
しかし、この病気の潜伏期間についてはなお確実なところは分かっておらず、患者の多くが発症前に別の原因で死んでいる可能性がある。
この病気による死の”第二波”が生じる可能性も排除されていない。
研究者は遺伝子を組み換えられたマウスを使った実験でvCJDの伝達を調べ、このような不確実性を解消しようとした。
この病気は、脳に回復不能な損傷をもたらし、確実に死に至らしめる異常プリオン蛋白質が引き起こすと考えられている。
しかし、プリオン蛋白質は遺伝子型に応じて人ごとに多少異なり、それがこの病気への罹りやすさ(感受性)や病気の進展に違いをもたらすと考えられてきた。
プリオン蛋白質は、他のすべての蛋白質と同様、アミノ酸の鎖で構成される。
鎖の一定の位置(コドン129)で、遺伝子に応じた変異が起きる。
ある人は、必須アミノ酸の一つであるバリンの二つのコピーを持ち、またある人はバリンの一つのコピーと別のアミノ酸・メチオニンのもう一つのコピーを持ち、さらにある人はメチオニンの二つのコピーを持つ。
これにより、VV、MV、MMと呼ばれる三つの遺伝子型が生まれる。
今までのところ、異常プリオン蛋白質に汚染された牛肉を食べることでvCJDに感染したとされる人は、すべてMM型であった(英国人の40%がこの型とされている)。
VV型、MV型の人は、少なくも汚染牛肉を食べることでこの病気には罹らないように見えた。
しかし、人から人への伝達に関しては、この限りではない。
研究者は、これらの点を確かめるために、MM・VV・MVプリオン蛋白質を生産する人間の遺伝子を組み込んだ三つの型の遺伝子組み換え(GM)マウスを作った。
また、牛のプリオン蛋白質を持つマウスも作った。
そして、これらのマウスの脳に狂牛病またはvCJD汚染物質を注入した。
その結果、狂牛病は牛のプリオン蛋白質を持つマウスには伝達したが、人間の蛋白質を持つマウスには伝達しなかった。
これは、人間を狂牛病から守る相当に堅固な種の壁が存在することを意味する。
しかし、vCJDについては違った。
人間の遺伝子を持つマウスでは、すべての遺伝子型のマウスに同様に伝達した(MM:17、VV:16、MV:16)。
すべての遺伝子型のマウスに伝達することが確認されたわけだ。
ただし、MM型マウスではほとんどすべてが発症したが、MV型マウスは伝達が確認されたもののうち、1匹が発症しただけだった。
他は、発症前に高齢などの別の原因で死んだ。
これは、特にMV型の人のなかに、そしてVV型の人の中にも、発見されないvCJD患者が多数存在する可能性を確認するものだ。
研究は、これらの結果を次のように総括する。
「人間への狂牛病伝達は、大きな種の壁の存在により、多分制限されている。
しかし、vCJDの人から人への伝達の壁は大きく減少するように見える。
さらに、コドン129の遺伝子型と無関係に、すべての個人が、輸血などのルートを通じてvCJDの二次伝達に感受性をもち得る。
これらのモデルにより、潜伏期間が長い病気が予想され、これは一層の病気伝達のリスク、従って重大な公衆衛生問題をもたらす可能性がある」
これは、既に講じられた輸血や医療行為を通じてのvCJD伝達防止措置の一層厳格な見直しの必要性を高めるとともに、
vCJD発生状況を正確に知るための広範な死後検査計画について英国で始まる法的・倫理的審査にも影響を与えよう。
既に一人のvCJDが確認された日本にも無縁な話ではない。▲
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