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http://www.news.janjan.jp/living/0807/0807060367/1.php
ガラス固化再開直後、装置の故障?でまた停止 六ヶ所再処理工場営業運転の危険
桐生広人2008/07/07
日本原燃の、青森県六ヶ所村にある原発使用済み核燃料再処理工場のアクティブ試験は、高レベル廃棄物を処理するガラス固化に失敗し営業運転開始が大幅に遅れている。やっと7月2日にガラス固化試験を再開したが、数時間後には再び停止してしまった。異常な事態が起きている。(関連記事:六ヶ所再処理工場営業運転の危険(8・完))
昨年12月以来、ガラス溶融炉の不調で停止していたガラス固化試 験を2日から再開したところ、翌日3日の1時ころに十分なガラスの流下が確認できず、作業を停止したという報告が日本源燃からあったと、経済産業省原子力安全・保安院の原子力防災課原子力事故故障対策室は7月3日発表した。
保安院への報告は、修理のために特別な措置が必要となる再処理施設の故障があった場合に行なわれるものとしており、発表が原子力事故故障対策室であることなどから、これまでの不調や失敗とは異なる特別な「故障」によると思われるが、原因について事業者(日本原燃)から今後報告を受けるとしており、まだ不明だ。
4日の河北新報ニュースなどによると、ガラスを流下させる「ノズルを暖める電熱コイルが正常に作動しておらず、ノズル内でガラスが固まっていた。今のところ、原因は不明」という。作業開始からわずか数時間のことで、しかも前例のない不具合だ。「やはりこのガラス溶融炉は使い物にならない。改めて試験の中止を求める」と「福島老朽原発を考える会」代表の阪上武さんはいう。
関連記事:難航する高レベル放射性廃液ガラス固化 荒木祥 2008/04/14
関連サイト:アクティブ試験で露呈したガラス固化技術の本質的欠陥(美浜の会・PDFファイル)
ノズル(楕円の部分)からのガラスの流下(下に落ちない)が確認できないという報告だが、前例がないだけに怪しい不具合だ。
国会内でガラス固化試験の失敗について討論
日本原燃はガラス固化中断後、改善策をまとめ報告書を2月保安院に提出したが、「具体性がない」などとして詳細な分析を経済産業省の総合資源エネルギー調査会・核燃料サイクル安全小委員会に出すよう宿題を課せられていた。
これに対し日本原燃は6月11日、新たな調査報告書を出したが、白金族元素の堆積等のトラブルに対し、何らの効果的な対策も打てないことを明らかにしただけで、その内容も再処理ワーキンググループの委員から出された疑問に答えていないとして、「福島老朽原発を考える会」など再処理に反対する市民グループが保安院に説明を求める討論集会を6月25日に国会で開いた。
討論集会は川田龍平・参議院議員と金田誠一・衆議院議員の協力と参加を得て国会の会議室で開かれた。集会では「美浜の会」代表の小山英之さんが日本原燃の報告書によって明らかになったガラス固化技術の欠陥について解説し、このような状況でガラス固化試験の再開を認めると、さらに多くの欠陥ガラス固化体がつくられることになる。固化体の製造が進まなければ高レベル放射能廃液が溜まり続け、施設が地震に襲われればこれらが放出される危険が高まるなど、その危険性を指摘した。
その後、保安院の原子力安全規制委員会の金城班長と原燃の報告書をめぐって討論が行なわれた。討論の結果は経済産業省の記者クラブで「福島老朽原発を考える会」の阪上武さんが記者会見をして発表した。
しかし、6月30日には核燃料サイクル安全小委員会は、原燃から示された新たな運転方法を妥当と判断し、保安院はこれを了承した。小委員会を傍聴した阪上さんによると「ガラス溶融炉再開容認があっさりと決まった」という。再処理に反対する市民らは傍聴の後、経済産業省別館前で再開に抗議するビラまきと街頭宣伝を行い、抗議文を保安院に提出した。
が、日本原燃は7月2日からガラス固化を再開、数時間後には再び停止してしまったという異常な事態が起きているのである(次回、ガラス固化技術の欠陥についての小山さんの話を紹介します)。
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