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http://www.daily-tohoku.co.jp/tiiki_tokuho/kakunen/kikaku/susumanu/susumanu1.htm
(2008/05/24)
「大間原発は世界初のフルMOX。原子力政策の一翼をしっかり担ってほしい」―。
四月二十三日、経済産業省の一室。甘利明経産相は大間原発への期待を込めて、電源開発(Jパワー)の中垣喜彦社長に原子炉設置許可証を手渡した。
甘利経産相の期待には、エネルギー供給だけでなく、プルトニウムの大量消費も含まれる。六ケ所村の使用済み核燃料再処理工場の本格稼働が間近に迫りながら、そこで取り出すプルトニウムの使い道が、いまだに不透明だからだ。
原発で使い終わった核燃料からプルトニウムと燃え残ったウランを取り出し、再び資源として使う核燃料サイクル。プルトニウムとウランを混合酸化物(MOX)燃料に加工し、普通の原発(軽水炉)で使うプルサーマル計画が唯一の柱だ。
そもそもプルトニウム利用は、高速増殖炉(FBR)、新型転換炉(ATR)、プルサーマルの三本柱だった。ところが、主役とされたFBRは原型炉もんじゅのナトリウム漏れ事故で実用化が後退。プルトニウムを燃やすのに適したATRは、コスト高がネックとなって頓挫した。
ATRの実証炉として進められた大間原発の計画も、一九九五年に全炉心でMOX燃料を使う軽水炉へと変更。それでも炉心の三分の一しか使えない既存原発より、大量のプルトニウムを消費できる。
甘利経産相から許可証を受け取った中垣社長は「プルトニウム利用の柔軟性を拡大する役割に責任を感じる」と表情を引き締めた。大間原発は、来週中にも着工を迎える。
プルトニウムの使い道として唯一残ったプルサーマルだが、先行きは不透明だ。国と電力業界は、二〇一〇年度までに十六―十八基で実施する目標を掲げるが、現在はゼロ。目標達成には、今が地元了解を得るタイムリミットぎりぎりだ。既に了解を得て、目標に間に合いそうな原発は五基にとどまる。大間原発も、運転開始は一二年三月以降となる。
プルトニウムは核兵器にも転用できるため、日本は再処理工場で取り出す分をすべて使い切ることを国際公約に掲げる。余剰を持てない以上、需要がなければ、供給はおのずと調整を迫られる。
一方、電力業界がプルサーマル推進の理由とする「ウラン資源の有効活用」についても、疑問の声がある。FBRがウランを現在の数十倍も有効活用できるとされるのに比べ、プルサーマルは一―二割の節約効果にとどまるからだ。
元中央大学教授で、核燃料に関する研究が専門の舘野淳氏は、プルサーマルを「プルトニウムの愚かな使い方だ」と批判する。
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