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2008年5月12日(月)
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プルサーマル視界不良?/導入原発いまだゼロ
全炉心でプルトニウム・ウラン混合酸化物(MOX)燃料を使う電源開発・大間原発に原子炉設置許可が下りるなど、国内でのプルサーマル実施へ向けた動きが活発化している。ただ実際に導入している原発はまだなく、地元の事前了解を得られたのも大間を除けば四原発だけ。「二〇一〇年度までに十六−十八基で導入」とする目標の達成は困難視されている。県はプルサーマルの進展状況を、六ケ所再処理工場の本格操業にゴーサインを出す上での課題の一つととらえているが、確たる見通しのないまま判断を迫られることになりそうだ。
プルサーマルは目下、六ケ所再処理工場で取り出されるプルトニウムの唯一の使い道だ。そもそもプルトニウム利用の主役は高速増殖炉のはずだったが、原型炉「もんじゅ」(福井県)がナトリウム漏れ事故を起こし、実現が遠のいた。
再処理工場が年内に操業を始めれば、年間約四トン(フル稼働時)の核分裂性プルトニウムが抽出されていく。軍事転用も可能なプルトニウムを抱え込めば、海外からの批判を招きかねない。こうした事情が、国や電力業界にプルサーマルを急がせる要因となっている。
だが、見通しは決して良好ではない。地元了解までこぎ着けたのは〇七年度末時点で中部電力・浜岡原発(静岡県)など四原発五基のみ。女川原発での実施を予定している東北電力など三社は、いまだに地元への申し入れもできていない。早々と福島県、新潟県から了解を取り付けた東京電力が、原発のトラブル隠しで〇二年に了解を白紙撤回されたままになっていることも計画の達成を困難にしている。
このため昨年八月には、本県の県議会自民党会派からも「現実と乖離(かいり)したままの計画ではまずい」といった声が上がった。ある電力関係者は「国内での実施例がないので、地元の理解を得るのは時間がかかるだろう。耐震の問題もまだ整理されていないし…。一〇年度での十六−十八基導入は厳しい」と率直に語る。
それでも県は楽観的だ。県原子力立地対策課の八戸良城課長は「一歩一歩進んでいると感じる。六ケ所で取り出したMOXの行き場がない−という事態にはならない」と話す。別の県幹部も「国の努力で各電力もその方向に向かっている」と語り、再処理工場の本格操業開始に当たってのハードルにはならない−との見方を示す。
一方、別の課題もある。再処理工場で取り出したMOX粉末は、日本原燃が計画するMOX燃料工場で燃料集合体にしなければプルサーマルで使えないが、工場計画はまだ国で安全審査中。原発耐震指針の改定などで審査は長期化しており、原燃は「〇七年十月」としていた着工時期の延期を発表したまま新たな着工時期を示せないでいる。
こうした状況から、市民団体「核燃サイクル阻止1万人訴訟原告団」の山田清彦事務局長は「再処理工場の操業を急ぐ必要は何もない。プルサーマルは工場を動かす理由付けに使われているだけだ」と主張している。
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