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(回答先: 青森・六ヶ所村核燃料再処理工場は必要なのか=「核燃料サイクル」は可能か(上)(PJニュース) 投稿者 クマのプーさん 日時 2007 年 12 月 05 日 19:14:45)
http://news.livedoor.com/article/detail/3393206/
2007年11月17日13時39分
電力会社の広告がマスコミの放射能汚染問題への抑止力になっていると語る河野太郎議員(中央)。(撮影:小田光康)
【PJ 2007年11月17日】− (上)からのつづき。 「知り合いのテレビ局の方に六ヶ所村の放射能漏れの問題を話すると、その場ではうなずいてくれるのですが、結局、誰も取り上げてくれないんです。ずっと努力してきましたが、もうあきらめました」−−。「Atomでナイト?!〜国会議員と原子力トーク!〜」集会が始まる前、わたしの目の前で長身のプロサーファーがマスコミを諦観(ていかん)していた。木下デービッドさんはこう語ったのだった。
デンマーク人のお母さんと日本人のお父さんを持つデービッドさんはこれまで、プロサーファーとして世界各地を転戦してきた。「ぼくは世界中の海でサーフィンをしてきました。世界各地の海に劣らず、日本の海もきれいで大好きです。でも、日本人は日本の海の美しさをよく分かっていないんじゃないかな。そのきれいな海が放射能で汚染されてしまうかも知れないのですよ。ぼくらが毎日食べている魚や貝、海藻が食べられなくなってしまうかも知れない」。デービッドさんは日本人の危機感の薄さを危惧(きぐ)する。
木訥(ぼくとつ)で正義感の強いデービッドさんが六ヶ所村の放射性廃棄物垂れ流し問題を知ってから、本業のサーフィンにも身が入らなくなってしまった。今年に入ってからサーファー仲間らを巻き込み、署名運動などに明け暮れた。おかげさまで、10万人からの署名を集めることができた。テレビ局関係者やコメンテーターと呼ばれる人々に幾度もこの問題を取り上げてもらえるよう懇願してきた。だが、その対応は冷ややかだったそうだ。
今から50年以上前、熊本県水俣市の漁村で「奇病」が流行(はや)った。チッソ水俣工場が垂れ流していた有機水銀(メチル水銀)を原因とする公害病、水俣(みなまた)病だ。メチル水銀が魚介類に蓄積され、熊本県水俣地域住民に中毒症状が広がった。1997(平成9)年までに医学的に水俣病と認定された患者は2262人。そのうち1246人はすでに死亡した。認定患者に加え、非認定患者は現在、1万353人にのぼる。
事件発覚当初、水俣病関連の報道では原因を作ったチッソや、問題を放置した行政、そして企業側をかばった学者の責任に向けられたものばかりだった。しかし、事件の全容が明らかになる過程で、マスコミがそれを十分に報道しなかった問題や、大げさに取り上げすぎた問題もある。つまり、マスコミがまともな「社会の木鐸」の役目を果たせなかったというわけだ。
中にはチッソ側関係者の発言を鵜呑(うの)みにし「伝染病」などと報じる新聞社まであり、これが原因で事件後も水俣病患者への偏見・差別が生まれてしまった。しかも、水銀中毒事件への集団的過熱報道が繰り返され、魚が売れなくなるという風評被害が全国各地で巻き起こった。水俣病では、結果的にその被害を広めてしまった苦い経験がマスコミにはある。
六ヶ所村の放射能物質垂れ流し問題でも、施設がある青森県のお隣、岩手県では各漁業組合が海水汚染や風評被害を懸念して今現在、反対運動などを繰り返しているが、それがマスコミを通じて一般生活者に伝わることはほとんど無い。
「あるテレビ局の報道番組で3夜連続で六ヶ所村問題の特集をやると言うんで楽しみにしてたんですが、1夜限りで終わってしまった。有力週刊誌でも六ヶ所村問題の大々的な特集が予定されたが、ボツになったようだ。どうなっているんでしょうかね」。河野太郎議員は参加者の前でマスコミの編集方針に疑問を投げかけた。
河野氏はこう続けた。「新聞や雑誌、テレビに毎日必ずといってもいいほど電力会社の広告が出てますよね。原子力が一番安く、地球温暖化ガスも出さないというような内容で。マスコミが六ヶ所村問題をたたかない原因はこのスポンサー広告でしょう」。
公器を語るマスコミも、その実態は商業メディア。大手マスコミの広告収入の割合は大きい。先週末、在京キー局の中間決算が出そろったが、軒並み減益となった。その主因は広告収入の減少だった。テレビ局に限らず、広告収入がマスコミの経営存続の命運の大半を握っているといっても過言ではない。だから、スポンサー企業への批判にも限界がある。「公器」マスコミにしても、保身のために背に腹は替えられないというわけだ。残念ながらマスコミへの企業広告が放射能汚染反対の抑止力となっているのだ。
デービッドさんはマスコミに頼ろうとした自分に反省している。「自分でやって行かなきゃダメなんですよ。サーファーは海に入れば一人。誰に頼ることもできない。結局、これですね。街角に立って署名を集めたり、自分でブログなどに記事を書いたり、これからは自ら情報発信していきます」。【つづく】
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