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(回答先: その通り。なぜ、それができぬのか。要は腰抜けなのだ 投稿者 Sun Shine 日時 2007 年 10 月 27 日 15:24:26)
さっそくのご賛同に胸が熱くなります。伊勢崎氏の引用をを下に追加しました。著者は金だけ出せばよいと主張しているわけではありません。
この著者といっしょに考えますと、日本のエスタブリッシュメントといわれる層に、決定的に「インテリジェンス」が不足しているのだと思います。日下公人氏によるとインテリジェンスとは「悪知恵のこと」だそうですが、もっと広く言えば「戦略思考」だと思います。日本の支配層が、この「戦略思考」というものの訓練を全く受けてこなかったのでしょう。これは戦後、米国による一貫した日本民族に対する精神的武装解除の仕掛けが非常にうまくはまって骨抜きにされてしまったとも言えると思います。
若い世代がこのことに目覚め、深く自覚し自らを鍛え上げ、インテリジェンスを身に着けた世代が大きく育っていくことを期待しています。並大抵のことではありませんが、阿修羅をみていると、そのような素質のある方々がたくさんいらっしゃると思います。
(伊勢崎氏の下の発言部分から、日本は大国が繰り出すインテリジェンスに、逆にすっかり篭絡(ろうらく)されてしまっている構図が浮かんできます)。
『武装解除〜紛争屋が見た世界』伊勢崎賢治/講談社現代新書‘04年
・僕は仕事柄、米連合軍司令官クラス(少将、中将)と日常的なやり取りがあったが、「彼らは日本の資金的貢献をしっかり評価している」というのが実感である。これは決して僕に対する外交辞令ではない。そんなことを僕のような下っ端にやっても、相手にとってまったく利益がない。日本の貢献を直接的に利用する相手側の軍のトップ連中の本音なのである。
つまり、相手はちゃんと評価しているのに、評価していないと、その相手のいない日本国内で、日本の政治家たちは騒ぎ立ててきたのだ。本来、国際協力の世界では、金を出す者が一番偉いのだ。
それも、「お前の戦争に金だけは恵んでやるから、これだけはするな、それが守れない限り金はやらない」という姿勢を貫く時、金を出す者が一番偉いのだ。
しかし、日本はこれをやらなかった。「血を流さない」ことの引け目を。ことさらに国内だけで喧伝し、自衛隊を派兵する口実に使ってきた。ここに、純粋な国際貢献とは別の政治的意図が見え隠れするのを感じるのだ。…日本の軍備を紛争当事国の庶民の安全保障以外の目的に悪用する可能性があるとしたら、僕は愛国者として体を張ってそれを阻止したいと思っている。