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(回答先: こんなに単純ではありません。 バイリンガルの頭の中はしま馬のよう 投稿者 Sun Shine 日時 2007 年 1 月 12 日 15:11:32)
数日間阿修羅を見なかったら、すっかり取り残されてしまったので数点だけ。
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すくなくとも私や友人達の体験談などからして、言語切り替えスイッチが云々というほど、バイリンガルまたはマルチ・リンガル問題は単純な問題ではないことを明言いたします(笑)。
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帰国子女の友人を多数見てきた限りでは、完全に同意します(笑)。
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バイリンガルと一口で言っても、完璧に二つの言語を天秤のように50対50で、読む、聞く、話す、理解するという人はほとんどいません。どちらかの言語が(または分野によってどちらかが)強かったり、弱かったりします。
1.最初に言葉を覚えたのはどちらの言語であったか、親との会話はどちらの言語であったか
2.言語形成期(1歳からー9歳ごろまで)にどちらの言語圏にいたか
3.思考力形成期(中学ー大学)にどちらの言語で教育を受けたか
などによるといわれています。
また、「第二言語を覚えるのに最適な年齢は9−10歳頃で、これなら母国語の基礎も失わず、また母国語の鉛も残らずに第二言語を習得できる」という研究結果も出ているようです(時間がないのでどなたかお調べください)。
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これも帰国子女の友人を多数見てきた限りですが、10歳までに日本に帰って来た連中は、よほどの言語維持努力を
した者を除けば、せっかくの第2言語を忘れるのが圧倒的でした。母語+第2、第3言語のバランスの取れたバイリンガルや
マルチリンガルは、小学校高学年以降の海外在住経験を持つ帰国子女か、あるいは以前どこかで書いたような優れた
英語教育をおこなう有名女子高出身者が圧倒的に多かったです。
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バイリンガルの連中同士でよく話すのは、「自分たちの脳の中はしま馬みたいだね」ということです。頭の中身が日本語文化圏と英語文化圏の縞模様になっていて、話の分野によってどちらの文化圏の思考法をするのか分からないからです。当然高校、大学などで勉強した分野に関しては、英語圏にいれば英語の思考法になりますが、日本時代で過ごした漫画やその他日本文化について語ったり、思考したりする時は日本語の思考法になるわけです。
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大筋では同意いたしますが、私の周囲のバイリンガル連中はもう少し縞がきめ細く出来ていたようです。例えば一つのトピックを話している時でも、By the wayとかAnywayとかわけのわからない単語が突然出てきたかと思うと、あとは英語でまくし立てる、
という感じです。
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「英語はビジネス用にはいいが、哲学・思想はフランス語かドイツ語が向いている」というような話は、日本人ピアニストの内田光子さん(イギリス在住))が全く同じようなことをおっしゃっていました(彼女の話から引用したのかな・・笑。彼女は日本語、英語、フランス語、ドイツ語ができる)。
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たしかにプレゼンなどは英語のほうが楽です。昔18歳だった時にtuesdayとthursdayの違いもわからず、Madonnaの'Like a virgin'は'I like virgin'ということだと思い込んだままセンター試験を受けて、英語は80点しか取れなかった人間でもこのように思うので、英語はよほどビジネス・交渉向きの言語なのでしょう。
▽参考資料
バイリンガル研究(千里国際学園Intercuitureの連載記事)
http://www.senri.ed.jp/interculture/index.htm
有名女子高の英語教育例
http://www.kobejogakuin-h.ed.jp/kyouka/eigo/
【Junior High School English Program】
(神戸女学院中学部の英語教育)
【1.内 容】
Welcome to our J1 English classroom in April. There are two teachers in the room. One is an American teacher and the other is a Japanese teacher. Listen! The American teacher is speaking to the students in English.
"Girls, please stand up. Show me a pen. Point to the window."
"This is [ae].(showing a phonetic symbol)Listen.Say [ae]. Say [k][ae][t].Say[k ae t].Look.Meow!This is a cat."
中学部1年生(J1)1学期の英語は、ネイティブスピーカーと日本人のペアティーチングによる英語の命令文を聞いて実際に動作をするTotal Physical Response と、発音指導からはじまります。 一つ一つの音を学び、それをなめらかにつないで、言葉、文を正確に発音する練習をくりかえします。新しい文を日本語で説明することはなく、いろいろな質問に答えたり、質問をしたりしているうちに、英語の文の構造が身についていきます。 週6時間、授業中はずっと英語を聞き、話すので、いちいち日本語を介さずに理解するようになります。
2学期には、未来形や過去形の文も習い、簡単な詩や物語などが理解できるようになってきます。教科書はほとんど使用しません。
Now,let's visit a J1 class in February.
"God was angry with the bad people on the earth.What did God say to Noah?"
"He said, 'I will bring a flood and kill the bad people.'"
"Right.Did God want to kill Noah?"
"No,He didn't."
また授業を欠席したら、研究室にやってきて、
"Excuse me.I was absent yesterday. May I have p.5?"
と言えるようにもなります。4月から一年間に生徒たちがどれほど進歩するかおわかりいただけるでしょう。
中学2年、3年も同様に英語で授業が行われ、文法項目では、高校の範囲まで進みますが、その説明を、例えば「関係代名詞」「受動態」などというような日本語の文法用語を使ってすることはありません。 構文をどのような状況で実際に使うのかを理解し、また使えるようになることの方が大切だからです。そのため、できるだけ物語、歌、会話、劇などの中に出てくる文から学びます。 題材は、聖書や、ギリシャ神話、マザーグース、欧米の風俗習慣、ポピュラーソング、時事問題など多岐にわたります。 構文練習だけでなく、ペアワークでの会話や、グループでの劇、紙芝居などの発表、新聞作り、スピーチなどいろいろな活動を通して実際に英語を使うことを学んでいきます。
このような中学の3年間で、日常生活の会話が英語でできる力がつきます。本校の高1と高2は、兵庫県高等学校教育研究会英語部会のリスニングテストを受験していますが、例年、全体の平均が50%ぐらいなのに対して、本校の生徒の平均は80%です。
中学3年生は校内予選を経て、種々の校外スピーチコンテストにに出場していますが毎年5〜6名入賞しています。実用英語検定は自由参加ですが、中学卒業時までに準2級約10名、2級7〜8名が毎年合格しています。 卒業生が中学部のときの英語のおかげで、リスニングの力がつき、ネイティブスピーカーに対してものおじせずに話せると、よくいいます。
本校の英語の授業では、想像力と帰納的な思考力を駆使した積極的な参加が、一層の効果をあげています。意欲的な生徒はきっと報われます。
(中略)
【Kobe College Senior High School English Program】
(神戸女学院高等学部の英語教育)
1.内容
高等学部では、大きくわけて4つの種類の授業にわかれます。
a.文法、英作文
教科書や問題集プリントなどを使用して、授業は日本語でおこなわれます。中学部で学習した文法事項の復習確認をし、さらに発展させて例外的な用例や高度な構文を学びます。
練習問題には和文英訳もふくまれます。高1、高2の2年間でほぼ教科書を終え、高3では、総復習と英作文の授業になります。
b.リーディング
教科書やその他の教材を使用し、音読、速読、精読をします。英文和訳の技術も学びます。授業では場合に応じて、日本語、英語の両方を使用します。
c.オーラルコミュニケーション
英語のみの授業です。
高1は中学部の延長の要素が強いですが、2年3年になるにつれて、パラグラフライティングにはじまる自由作文や、それを発表するスピーチや、リサーチ&プレゼンテーションなどが多くなってきます。 テーマも異文化理解や、時事社会問題など、より高度な内容にとりくみ、自分の意見を英語で発表できるようになることをめざします。
d.選択授業
大体毎年、英語は各学年オーラルとリーディングの2種類の選択授業が開講されます。
内容は担当する教師の個性によって異なります。
他に高2、高3ではドイツ語、フランス語の選択も選択することができます。
(中略)
・高等学部でも校内予選後、各種のスピーチコンテストやエッセイコンテストに生徒が参加し、毎年10名入賞者を出しています。
・高等学部3年は秋にTOEFL ITPを受験しており、過去5年の平均点は474点前後、平均35名が500点以上を獲得し、600点を超える生徒もいます。
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