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マオイストのリーダー考(Kathmandu Journal)
http://www.asyura2.com/07/asia8/msg/614.html
投稿者 gataro 日時 2007 年 7 月 08 日 18:58:00: KbIx4LOvH6Ccw
 

(回答先: マオイストのリーダーについて-1(Kathmandu Journal) 投稿者 gataro 日時 2007 年 7 月 08 日 18:55:22)

http://blogs.yahoo.co.jp/nepal_journal/49698247.html から転載。

マオイストのリーダー考
2007/7/8(日) 午後 0:35  

マオイストのリーダーに関しての続きを書いてみたい。前回書いたCentral Secretariatのメンバー12人のうち、ディワカールを除く11人に会ったことがある。とくに、バブラム・バッタライやアナンタ、ヴィヴラヴ、K.B.マハラなどには、数度にわたり長時間のインタビューをしたことがあるのだが、彼らのなかで強烈な個性を感じたのは、プラチャンダ党首だけだった。プラチャンダは強い野心の持ち主だが、その源泉はエリートになれなかったコンプレックスではないかと私は思う。マオイストを「屈折したエリートが率いる集団」と見る見方は、マオイストのリーダーを良く知らない誤った考えである。マオイスト指導層のなかで、エリートと言えるのは、インドの名門大学JNUの経済開発学博士号をトップで卒業したバブラム・バッタライと、ロシアへの留学経験があるバーダルだけだ。この2人のリーダーは「屈折したエリート」などではなく、話していて育ちの良さが垣間見える、素直な人格を持つリーダーだ。だからこそ、プラチャンダの上には立てないのだと言える。

 現在のマオイストのリーダーのランクづけは、ナンバー2がバブラム、3がバーダル、その次にキラン、マハラと続くのだが、これは決して、党内の支持層を反映しているわけではない。党内の人気、あるいは影響力からすると、プラチャンダにとっての最大のライバルは、バブラムではなくバーダルである。東から西、そしてカトマンズ盆地で組織活動をした経験をもつバーダルは、党内のとくに中堅幹部のあいだで人気があるリーダーだ。一方、バブラムはナンバー2の地位にいるが、2004年末に発覚したプラチャンダとの党内闘争の影響がまだ尾を引いており、彼を批判する党員は多い。プラチャンダと同じチタワン郡出身で、学友でもあるバーダルは、党内強硬派としても知られており、ともすると「妥協派」と見られがちなプラチャンダと対照をなすリーダーでもある。一方、プラチャンダは2005年のチュンバン会議で、バブラムとの党内闘争が全面解決をして以来(バブラムの提唱した方針が採択された)、バブラムを側近として常に傍に置き、共に行動をするようになった。これは、バブラムを監視する意味もあるのだろうが、私は今もプラチャンダにとっての最大のライバルは、ジャナジャティ(マガル出身)でもあるバーダルだと思っている。(続く)

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