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(回答先: 脱北女性「夢は子どもの戸籍を買うこと」(上) 投稿者 あっくん 日時 2008 年 3 月 14 日 07:14:14)
http://news.livedoor.com/article/detail/3550288/
脱北女性「夢は子どもの戸籍を買うこと」(下)
2008年03月12日16時44分
同じ村のスンシェちゃん(8)の家は、今日も泣き声で1日が始まった。祖母の一言一言がスンシェちゃんを悲しませているようだ。「お母さんが買ってくれた服よ。お母さんが見たら気に入ってくれるよ」。スンシェちゃんは泣きながら外に飛び出した。「うそついてもダメよ。お母さんはわたしに電話もしてくれない。出て行ってから1度も家に来たこともないじゃない」
スンシェちゃんの母親も脱北者だ。祖母はスンシェちゃんの母を5000人民元で買い取った。母親はスンシェちゃんを産んでから2カ月で家を出て行った。「外に出て金を稼いでくると言うので引き止めましたよ。だけどこの子の母は、いつの間にか黙って出て行きました。絶対に許せません」
母という言葉はスンシェちゃんにとっては憎悪の対象だ。「お母さんはどこに行ったの?」と近所に住む大人が聞くと、スンシェちゃんは冷めた表情で答えた。「韓国だったかな。行きたいところに行ったんじゃない」。スンシェちゃんは自分を捨てた母が理解できない。母が家を飛び出したのに、うそをつき続ける祖母はもっと憎い。「学校はおもしろいけど、家は全然おもしろくない」
2006年10月。突然スンシェちゃんの母親が家を訪ねてきた。スンシェちゃんは話にしか聞いたことのない母の顔を初めて見た。母親は語りかけた。「スンシェ、お母さんは韓国にいるよ」。わずか3カ月だけ娘と過ごした母は再び家を出た。母親がスンシェちゃんを尋ねてきた理由は再び韓国に向かうためだ。道案内をしてくれた朝鮮族の青年が語った。「スンシェの母親は日本人と結婚したそうです」。スンシェちゃんと祖母はまだその事実を知らない。村の人たちは皆知っている。どうしても口にできないのだ。
取材チームがホテルに戻ろうとすると、スンシェちゃんがそっと近づいてきた。「本当は母さんに会いたい。お母さんに早く帰ってきてほしい」。人身売買に遭った母。新しい人生を求めて中国を抜け出した母。スンシェちゃんが大きくなったら母親のことが理解できるだろうか。「わたしが会いたいと言っていたと必ず伝えてください」。スンシェちゃんの声がまた震えた。
特別取材チーム