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(回答先: 文国現氏「来年の総選挙で新たな政治勢力を作り出す」 − 朝鮮日報 投稿者 kaname 日時 2007 年 12 月 20 日 15:18:04)
12月19日夜24時、10人目となる第17代韓国大統領が誕生した。経営者出身で元ソウル市長の李明博（イ・ミョンバク）氏。
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20日、ソウルプレスセンターで当選記者会見を開いた李明博当選者（撮影：韓国OMN コン・ウソン）
この日夜8時。「李明博氏、1000万票以上獲得で当確」の文字が各社テレビに流れるや否や、私のケータイに電話がかかってきた。
東京・上野に住んでいるニューカマーの韓国人・金氏。ニューカマーとは、1965年日韓国交正常化以後に、日本に渡ってきた人を意味するが、実際には、1985年の「私費留学生」制度以来、日本に来て、生活基盤を日本に設けて暮している人々に対して使う言葉だ。
私も金氏もニューカマーなわけだが、金氏の方は1985年から日本に住み続けている大先輩になる。
「なんか終わったね。当たり前って言えば、当たり前だけど。って、飲む？」
「はい、行きます」
すでに4人が集まっていた。いずれも2002年の大統領選挙の時、盧武鉉候補を一所懸命応援した人たちだ。私も当時、日本ノサモ（盧武鉉を愛している集まり）の事務局長を務めていた縁で、彼らと今も交友関係を続けている。
「相当暗い飲み会になりそうだなぁ……」と思ったが、全然違った。4人は、基本的に「李明博氏が大統領になってよかった」という調子で飲んでいた。
彼らの話を要約してみよう。
◇
時間・場所：2007年12月19日、東京・上野の韓国料理屋
登場人物：A（自営業、男性、45歳、日本在住16年）、B（宝石関連技術者、男性、36歳、日本在住9年）、C（政治専攻の大学院生、男性、32歳、日本在住3年）、金（自営業、男性、52歳、日本在住22年）、私
A 「まあ、しょうがないね。鄭東泳（チョン・トンヨン、民主新党候補）では無理だから。候補も一本化できなかったし、根本的に盧武鉉が駄目だったからね。支持率15％で与党が勝てるっていうのは妄想だなぁ」
C 「でも、勝てる見込みもあったんじゃないですか？鄭氏と文国現（ムン・グッヒョン、創造韓国党）氏が一本化できたら、保守VS進歩みたいな感じで」
B 「お前若いのに、全然わかってない。そもそもイデオロギーで戦う時代じゃないんだから」
C 「じゃ、なにで戦いますか」
B 「C君って、日本に来てどれぐらいだったっけ？」
C 「3年ぐらいです」
B 「2004年か、お前の友たち、家族ってどうだった。今、満足してるの？」
C 「まあ……大変ですね」
B 「そんなもんだよ。生活がある程度できて、次が政治なんだよ。昔みたいにありえねえ奴らが大統領の時と違うんだよ。その時は皆で戦った。何にも知らねえ高校生だったオレも、ソウル駅に行って石投げまくった。でもさ、時代が違うじゃん。今は食べることすら大変じゃん」
A 「だからといって、李明博氏みたいな前近代的な土建屋が大統領になるのもあれなんだけど……」
B 「兄貴、僕は、別に李氏を支持しているわけではないっすよ。ただ、未だ保守と進歩みたいなことを言ってるから」
A 「まあ、人がいなかったんだろうね。多分、李明博氏が最善だと思って投票した人あまりいなかったと思う。投票率も最低だと言ってるし。つか、皆もう政治に興味ないでしょう。だって、てっちゃんが何もしないんだから（笑）」
私 「まあ、僕は李氏除いて誰でもいいやと思った節があったもんで、やはり悔しいっつー気持ちはあります。でも、前みたいに積極的にはできないっすね。集まらないだろうし、仕事も忙しいし、まあ、根本的に誰を応援するかまったく定められなかった」
B 「その通り。誰に必ず1票投じよう！っていうのがなかったね。盧武鉉の時は、もう絶対彼に投じようという気持ちがあったと思う」
金 「でも、李氏の『BBKのウソ』が発覚したのに、まったく影響がなかったね。あれほどのスキャンダルだったら、普通通らないでしょう」
B 「やっぱ一般の人たちは、興味ないんじゃないですか。被害額600億ウォン（約72億円）って言っても自分とは関係ない話だし」
C 「大運河みたいなありえない公約もありました。環境のこと、まったく興味ない、いかにも土建屋的な考えで呆れましたね」
B 「だからさ、そんなの一般の国民には関係ねえんだよ。つーか、逆に言うと、それほどの攻めやすい素材があったのに、何で与党は何もできなかったの」
金 「まあまあ、敗因をいろいろ分析するだろうけど、結局すべて盧武鉉のせいじゃないの？国民は馬鹿じゃないんだから。過半数以上の議席という絶対的な権力をもたらしたのに、彼は所属政党から出て新しい政党を作り、また、宿敵ハンナラ党と大連立しようとした。ここで支持者が離脱しちゃったんだからさ。経済政策もめっちゃくっちゃだし。何をやってももう国民にはうんざりな存在だったんだよ。若いC君は、どう思う？」
C 「そうですね。確かに、何をやってもダメだったんです。やっぱ盧大統領のせいですかね。でも、進歩派がそんなに間違った政策をとったのかを考えるとやっぱ悔しい」
A 「まあ、おちつけ。10年もやったんだから、いいんじゃない。進歩派も反省するだろうし。もう軍事政権みたいな時代には戻らないでしょう。負けを惜しむことは当然だけど、やり方を変えないと進歩勢力はもう駄目だよ。87年民主化運動に拘っては、いつまでたっても政権取れない。C君のような若い人たちがちゃんとしないといけない」
B 「兄貴、でもあいつはダメっすよ。もう偏ってるし」
C 「なんでそんなこと決めつけられるんですか！」
金 「2人ともやめな。もう時間だから閉めよう。てつ、仕事も残ってると言ってるし」
私 「……あのう、先輩……今書きかけの話より、今晩の会話の方がよほど面白いんですけど、これ記事にしていいんですか。名前、隠しますんで」
A 「えっ！こんな酔っ払い話が記事になるの？こんでいいの？」
私 「まあ、自分だったら読みたいですね。たまには酔中真談の方が真実を語ったりするもんなので」
A、B、C、金 「いいよ」
◇
というわけで、2時間ほど飲んだ後、記事を書きながら考えた。率直に言うと、李明博氏は大統領になれるような人物ではない。
2000人以上の被害者を生んだ投資諮問会社BBKの株価操作疑惑が出た時、「私はBBKと全く関係ない」と解明したが、後で「私が2001年BBKを設立し、会長に就任しながら……」の映像が公開された。
「関係ない」というのは、明らかな「ウソ」である。この件は、選挙日の前日（12月18日）に韓国全土で報道された。通常時なら、核爆弾のような力を持つ証拠ビデオである。しかも、前日だ。が、これはなんの威力も発揮できず、静かに去っていった。
投票率も前の70.8％を大きく下回る62.9％で歴代最低投票率を記録した。政治無関心、いや、「誰が大統領になっても別にいい」と思う人たちが急速に増えていることを裏付ける。進歩だ、保守だ、イデオロギーだ、などと観念で戦うこと自体に興味が失せているのかもしれない。
「ウソつき」が大統領になってしまう韓国。しかし、一般国民にそれすら許してしまう「政治幻滅」を生み出した盧武鉉政権。徹底的な猛省と共にゼロから新たなスタートを切らないと、韓国進歩派の未来はない。
http://www.ohmynews.co.jp/news/20071220/18790
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