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沖縄県知事選挙と教育基本法・共謀罪の行方
政治 / 2006年11月18日
沖縄県知事選挙は、野党統一候補の糸数慶子氏と与党候補の仲井真弘多氏の事実上の一騎打ちとなり、最終版の激しいデットヒートが繰り広げられている。社民党も福島みずほ党首を先頭に次々と社民党所属議員が応援に向かった。与党側も、中川秀直自民党幹事長をはじめ大量の議員が沖縄入りしている。明日の投票結果は、沖縄の基地問題・雇用・経済に大きな影響を与えるだけではなくて、日本の政治がどちらに向けて走り出すのかを決定的にする重要な選挙だ。
報道によると、教育基本法の15日委員会採決・16日の衆議院本会議採決を政府・与党が決断した背景には、当初は根強かった沖縄県知事選挙への影響を配慮して来週以降に採決を延ばそうという慎重論に対して、「教育基本法と沖縄県知事選挙」の相関関係・与党単独採決の影響は低いとした「世論調査」だった。どこの広告代理店か知らないが、明示以降の沖縄では、皇民化教育が徹底して行われた。琉球王国としての独自の歴史・文化は軽視され、子どもたちが沖縄語(ウチナーグチ)で話すことを教師が厳禁して、それでも沖縄語を口にした生徒たちに「方言札」なるものを掛けさせて罰する「標準語強制」が行われた。教育勅語と皇民化教育が民間人も含めた莫大な犠牲者を出した沖縄戦の悲劇を生んだことは間違いない。ふたたび、「愛国心」を沖縄県民に強制し、教育の国家統制を強める教育基本法を乱暴に採決しても「沖縄の心」には影響がないという報告をした広告屋は、どれだけ歴史的事実を踏まえていたのかどうか。
いずれにしても、僅差の戦いだと言われている。沖縄県知事選挙が糸数けい子さんの勝利となるか、与党候補の勝利となるか。明日、すべてが決まる。前者ではあれば、「強硬採決・野党蹴飛ばし路線」にブレーキがかかり、後者であれば、「教育基本法」「防衛省昇格法案」を一気に成立に向かわせ、さらには「共謀罪」「憲法改定・国民投票法案」の成立さえ狙ってくるに違いない。第2次世界大戦の末期、もっとも凄惨な地上戦が行われた沖縄で「美しい国」を掲げる安倍政権と8年間の保守沖縄県政に対して、どのような審判が下されるのか。じっとしてはいられない。
http://blog.goo.ne.jp/hosakanobuto/e/f76217afc2b3f62ea123e87206afbd25
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