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(回答先: 日本は完全に中国に勝てなくなった【天木直人ニッポン外交の迷走】(日刊ゲンダイ) 投稿者 天木ファン 日時 2006 年 10 月 24 日 10:02:16)
展望社の賛同を得て、その筆坂さんとの対談が実現したのは小泉政権が終わりに近づき、ポスト小泉が世間の関心を集め始めた時でした。その対談の結果生まれたのがこの本です。その評価は読者にお任せするとして、どうしてもここで書いておきたいことがあります。それはこの本からも伝わるだろう私と筆坂さんの立場の違いです。この立場の違いは大きく、激しいものでした。その激しさゆえに、対談は過熱し、一時は対談本の成立が危ぶまれたほどでした。
私と筆坂さんの立場の違いの一つは、私の小泉批判の激しさとそれに対する筆坂さんの評価です。もはや首相を辞めていく小泉氏をいつまでも批判するより、これからの政治をどう変えていくかに目を向けるべきだというのが筆坂さんの考えですが、その根底には、自分がすべて正しい、他の者はすべて愚か者だ、といわんばかりの、唯我独尊で、官僚臭が抜け切らない私に対する、筆坂さんの反発がありました。国民から選ばれた政治家を経験した筆坂さんに正面からそう指摘されて、私は自分の未熟さにあらためて反省せざるをえませんでした。
しかし、それにもかかわらず、私は小泉批判については譲ることはできませんでした。私は誰彼かまわず批判しているわけではありません。権力者の横暴を批判しているのです。日本の最高の権力者である総理大臣がここまで間違った外交を繰り返した。その責任は、小泉さんが首相を辞めたからといって免責にになるものではない。それほど彼の行った対米従属外交は歴史的な誤りであり、国民の利益に反するものであったと思うのです。
筆坂さんとの違いのもう一つは、日本の今後の政治に対する考え方にありました。私は日本の政治、というより今日の政治家に、ほとほと愛想をつかしています。小泉首相やそれをとりまく追従者たちはもとより、「刺客」にあってなす術もなく敗れた自民党の政治家たちや、さらには、これほど横暴な小泉首相をいさめることができなかった野党の政治家にいらだち、失望しました。私の政治家批判は、小泉首相の暴走を止められなかった野党の政治家により激しく向けられているかもしれません。
このようないわば政治家を全否定する私の態度に対して、筆坂さんは、国民の一票で選ばれた政治家をそこまで批判するのは間違いであり、非礼であるという強い反発を示されました。国民は決して馬鹿ではない、いやしくも政治家は国民に選ばれた人たちである。その政治家に最低限の敬意をを払う必要があるということです。長年政治家をされてきた筆坂さんとしては、私の政治家批判は聞くに忍びがたいものがあったと思います。私は自らの非礼については素直にこれを認めお詫びしました。しかしその一方で、私の政治家に対する不信感と失望感はいささかも揺るぎません。私も有権者の一人なのです。今のような活動しかできない政治家であれば、不要だとは言わないまでも、大幅にその数を減らさない限り、納税者の一人として納得できません。
『九条新党宣言』はじめに(p3〜p5)より
(つづく)
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