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北朝鮮が核実験を発表して以来、連日のように北朝鮮問題が報じられている。しかし、どれも問題の本質を語っていない。
北朝鮮が核放棄に応じることになっても体制崩壊で終わることになっても、日本の出番はない。日本は米中を中心に繰り広げられる壮絶なパワーゲームのカヤの外に置かれ、そんな役割をだけを押し付けられようとしている。それもこれも対米従属から一歩も抜け出すことの出来ない政府と外務省の無能さゆえである。
中国が国連安保理制裁決議に賛成した。これは米国と並ぶ核保有国として国際政治を取り仕切るという中国の意思表明である。今後は米中の2大覇権国が世界の安全保障を掌握していくことになる。日本は完全に中国に勝てなくなった。日米同盟にすがるしか選択の余地のない国になった。
米国の唯一の懸念は核兵器が「テロ」に渡ることである。ブッシュ大統領は18日、米ABCテレビのインタビューで「北朝鮮が核兵器をイランやアルカイダに渡すようなことがあれば、重大な結果を招くだろうとだけ言っておく」と公言した。米国はいつでも軍事攻撃を行うと言ったのだ。
しかし米国は、その前に中国が北朝鮮を説得し核放棄させることを期待している。もし中国が説得に成功すれば、米国は中国に感謝し中国の国際的地位は一気に高まるであろう。北朝鮮が核開発を放棄すれば、米国は一転して北朝鮮に何でも与える。米朝国交樹立さえ行うだろう。北朝鮮への国際的援助を提唱し、そのツケを支払わせられるのは日本だ。
他方、もし北朝鮮が対決の道を選ぶならば、北朝鮮の暴発の犠牲になるのは、憎き米国の身代わりとしての日本である。そしてその後の北朝鮮の新体制づくりをめぐって、中国と米国の間で壮絶な駆け引きが繰り広げられるだろう。中国は隣国に親米政権が出来ることを認めないからだ。
それにしても日本の護憲政党は一体何をしているのか。「唯一の被爆国である日本」という最強のカードを使って、核大国の核独占やダブルスタンダードをなぜ鋭く批判できないのか。
「日本はいつでも核兵器を造ることが出来るがそれをしない。日本は憲法9条を持つ国だ。核大国が率先して核廃棄を宣伝することこそ北朝鮮問題を解決する最善の道だ」という正論を、今こそ堂々と訴える時なのだ。
(隔週月曜掲載)
2006/10/24
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