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(回答先: Re:イラク戦争は「サルの争い」ジェーン・グドールさんに聞く 投稿者 中田英寿 日時 2006 年 10 月 04 日 08:57:29)
2004年に戦争で儲けた企業トップ10
http://homepage.mac.com/ehara_gen1/jealous_gay/war_profiteers10.html
The Center for Corporate Policy
2004年12月31日
AEGIS社:6月、イラクにあるペンタゴンのプログラム統括局は、数千人の私企業契約者の治安作戦を調整する2億9300万ドルの契約をAegis社に発注した。Aegis社は英国の企業で、その創設者は不法な武器取引で調査の対象となっている人物である。Aegis社の社主ティム・スパイサーが以前所有していたサンドライン社に対する英国議会の調査では、国連の武器禁輸に違反して1998年サンドライン社がシエラレオネに銃を輸出したことが明らかにされている。サンドライン社は、英国政府から承認を得たと主張しているが、議会の調査で英国閣僚たちはシロであることがわかった。スパイサーは2000年にサンドライン社を辞任し、2002年にAegis社を起こした。
ベアリング・ポイント社:もともとはKPMG社のコンサルティング部門だったベアリング・ポイント社が、2003年にイラクの「競争的私企業部門」を発展させるために2億4000万ドルの契約を得たことについて、批判者たちはアイロニカルであると考えている。というのも、ベアリング・ポイント社自身がこの契約の企画をたてる段階で参加していたからである。米国国際開発局(USAID)の調査官ブルース・クランドルマイアによる3月22日の報告によれば、「イラクの経済改革プログラム開発にベアリング・ポイント社が深く関わっていることにより、競争入札プロセスで不正に有利な立場にあっていたと見えることになった」。
ベアリング・ポイント社はUSAIDが仕事の仕様を核に当たって5カ月の間それを補佐し、さらに契約が成立する前から職員をイラクに派遣して仕事を始めていた。一方で他の入札企業は仕様の最終改訂後、それを読んで入札するまでに1週間しか無かった。ワシントンDCにある「納税者の常識」の副代表キース・アッシュダウンは、「仕様を書いた企業に契約が与えられるべきでは決してない」と述べている。
ベクテル社:学校や病院・橋・空港・上下水処理施設・発電所・鉄道・潅漑・送電などなど。文字通りイラクのインフラのほとんどについて修復をベクテル社は請け負っている。この仕事は戦争後イラクの人々の心をつかむにあたって決定的に重要な仕事である。このために同社は少なくとも100の職種に90以上の下請けをイラク人から雇用した。そうした下請けのほとんどは単調なメンテナンスと修復作業であり、イラクインフラに関して深い知識を必要とする難しい仕事についてはベクテル社はイラク人エンジニアやマネージャを無視した。
すべての責任がベクテル社にあるというわけではないが、同社はもともとの契約で定められた期限をほとんど全く遵守していない。6月のGAO(米国会計検査院)報告によると「イラクの送電サービスは全体としてみると2003年5月の戦争直後に対して見るべき改善を達成しておらず、いくつかの地域では悪化している」。
BKSH&アソシエーツ:会長のチャーリー・ブラックはブッシュ家の旧友で、世界的な巨大PR企業バーソン・マーステラーの関連会社を所有する有名な共和党ロビーである。ブラックは2000年のブッシュ/チェイニー・キャンペーンの中心人物で、妻とともに2004年の再選キャンペーンでは10万ドルの資金を集めた。
BKSHのクライアントのうちイラクで契約を得ている会社としては、フルーア・インターナショナル(この会社の元会長フィリップ・キャロルは戦争の後イラク石油省の長に選ばれた。また、役員には、戦争前にサダムとアルカーイダの関係を信じ込ませるためにポール・ウォルフォウィッツにより欧州諸国に派遣された、元CIA長官ジェームズ・ウールセイの妻もいる)。フルーア社は16億ドル相当の共同契約を得ている。
同社のクライアントには、また、カミンズ・エンジン社がある。イラクのインフラが破壊されたおかげで、ありがたいことに発電機を売りつけることができた会社である。
しかしながらBKSH社のクライアントで最大のものはイラク国民会議(INC)である。その指導者アフメド・チャラビは、恩寵を失うまで、ペンタゴンにいる一部のネオコンから「イラクのジョージ・ワシントン」と呼ばれていた。BKSHのK・リヴァル・レヴィンソンは、1999年、INCの米国におけるPRを統括するために雇われた。つまり、米国納税者が雇ったということである。2003年7月まで、同社は、INCを支援するために米国国務省から月2万5000ドルの支払いを受けていたのである。
CACI社・TITAN社:軍事警察のメンバーはアブグレイブ収容所の被拘留者に対する恐ろしい取り扱い[訳注:拷問]に関して一定の処罰を受けたが、私企業の契約要員は告発を免れている。アントニオ・タグバ少将は軍の内部報告の中で、2名のCACI社職員が収容所における虐待に「直接あるいは間接に関与している」と述べている。その中には被拘留者を脅迫するために犬を使うことおよび強制的な性的虐待[訳注:強姦あるいは状況によっては国際法上、性奴隷化に相当する可能性もある]および他の暴力的脅しが含まれている。別の軍内部報告は、イラクで軍と契約して活動しているCACI社の27人の尋問官の一人であるステファン・ステファノウィッツは、イラク人被拘留者に対する尋問の際兵士に出した「指示が」「身体的虐待に相当することを」「はっきりと知っていた」としている。
「イラクにおけるTITAN社の役割は米軍のために翻訳者・通訳を提供することである」と最高責任者ジーン・レイは述べ、ニュース報道が自社の職員が拷問に参加していたと示唆したことは誤りであると仄めかした。「同社の契約で提供するのは言語学者であり尋問者ではない」と。しかしながら、共通役務庁(GSA)の職務停止・禁止担当官ジョセフ・ノイラーターによると、CACI社がアブグレイブでの自社に対する契約をデザインしたことは「問題であり続けまた利害対立の可能性がある」としている。
それにもかかわらず、GSAをはじめ独自に調査をしている機構は、いまだに同社を新規契約から除外する理由を見つけだしていない。その結果、2004年8月、軍はCACI社に対して1500万ドル相当の追加非競争契約を与えた。内容は、イラクで諜報収集のために尋問サービスを提供するものである。さらに9月、軍は追加翻訳者提供のために4億ドル相当の契約をTITAN社に与えた。
カスター・バトルズ社:2004年9月末、国防省はカスター・バトルズ社(社名は2名の創設者マイケル・バトルズとスコット・カスターから来ている)および関係する13人の個人と関連企業をあらゆる連邦政府契約から除外することとした。同社がレバノンとケイマン諸島に設置した幽霊会社を使ってイカサマ入札を行なったからである。公認会計士が会議後に残された同社の計算表情報を入手し、その情報は、同社が通貨換算契約に関する費用を162%水増ししていたことを示していたのである。
ハリバートン社:12月ワックスマン議員(民主党・カリフォルニア州)は、合計108億ドルにのぼる契約に関しての「ハリバートン社の履行について疑念がますます大きくなっている」と発表し、その後、過剰請求とリベートについて複数の刑事捜査が行われることとなった。9件の異なる報告で、政府の会計検査官は、「ハリバートンのイラクにおける仕事の、費用見積もりや入札方式から費用統制と下請け契約管理までに至るほとんどすべての側面について広範かつ体系的な問題」があることを発見した。ハリバートン社の元職員6人が、会計検査院の指摘を確認した。
もう一つのハリバートン問題は選挙直前に起こった。軍の工兵隊が競争入札規則に従うことについての責任を負う契約担当のトップ士官が、占領前の初期契約において不適切にハリバートン社をひいきしたとして、ペンタゴンのトップたちを非難した。ブナティン・グリーンハウスは、ペンタゴンがハリバートン社に70億ドル相当の石油関係5年契約をハリバートン社に与えた際、ブナティンは反対を撤回するよう圧力を受けたと述べたのである。彼女は、そんな経験ははじめてであると述べた。
ロッキード・マーチン社:ロッキード・マーチン社は戦争受益者の王の地位にあり、2003年だけでペンタゴンと219億ドルの契約を交わしている。衛星と飛行機、ミサイル、ITシステムを生産する同社は、再建以外のあらゆる段階で戦争から利益を得ている。2000年以来、同社の株価は3倍以上となり60ドルを超えた。
ロッキード社は、ドナルド・ラムズフェルドの世界戦争システム(世界情報グリッドと呼ばれる)を手助けしている。これは同社が戦争の性質を変えることになると約束した新型の統合的先端技術システムである。実際、宇宙システム、航空機、情報・技術といった多岐にわたる領域で洗練された巨大国防[ママ]コングロマリットは、今後数十年にわたって新兵器システム開発で主導的役割を果たすことになる。その中には、高機密性軍インターネット、宇宙ミサイル防衛システム、F−22(現在製造中)や共同攻撃戦闘機F−35といった次世代戦闘機が含まれる。
武器調達担当元国防次官補E・C・オールドリッジ二世は、2001年にF−35製造の最終承認を与えた。これはロッキード社にとって2000億ドル相当である。オールドリッジはそれからすぐにペンタゴンを辞任してロッキード社の理事となったが、その後も公と私の双方を股に掛け、ドナルド・ラムズフェルドは彼を武器システムを検討するブルー・リボン・パネルの委員に任命した。
ロッキード社の元ロビイストや職員の中には、現海軍長官ゴードン・イングランド、運輸長官ノーム・ミネタ(ロッキード社元副社長)、次期ブッシュ政権でコンドリーザ・ライスの後継にブッシュが提案したスティーブン・J・ハドリーがいる。
ロッキード社の重役たちはあたりまえにペンタゴンの様々な諮問委員に名を連ねているが、そればかりでなく、ロッキード社は様々なネオコン・ネットワークを含む治安関係シンクタンクに名を連ねている。例えばロッキード社のブルース・ジャクソン副社長(2000年に共和党外交政策プラットフォームの草案執筆を助けた)は「新アメリカの世紀プロジェクト」として知られるネオコンの政策立案要塞で中心的役割を果たしている。
ローラル・サテライト社:戦争へ向かっている中、ペンタゴンは自らの衛星システムを強化するために、様々な商用衛星へのアクセス権を買い取った。米軍は多くのミサイルを誘導し大量のデータを飛行機に送り(これには地球の逆側にいるパイロットの遠隔操作で無人航空機プレデターを操縦することも含まれる)、地上のミサイルと兵士を誘導するために、さらなる宇宙ベースの容量を必要とした。
産業専門家は、「対テロ戦争」により衛星企業数社が文字通り破産から救われたと語る。ペンタゴンは3つの軌道衛星部隊を補足するために「入手可能な衛星をすべて買いあさっている」と衛星産業協会会長リチャード・ダルベロはワシントン・ポスト紙に語った。衛星産業の別の顧客──衛星時間を獲得しようとしている放送ネットワーク──は残された帯域を奪い合っている。
ローラル・スペース&コミュニケーションズ社の代表バーナード・L・シュワルツはブッシュ政権の海外政策関係のネオコンのタカ派と緊密な関係にあり、民主指導者委員会のニュースレターである「ブループリント」の創設者でもある。
結局、イラク戦争から得られる利益は産業界にとって期待したほど大きなものではなく、商業市場の急激な縮小を補うに十分ではなかったことは確かである。けれども、さらなる支援が行われつつある。2004年11月、ペンタゴンは、軍用の新たな世界規模インターネットの創設を予定しており、そのためには20年と数千億ドルを要すると発表したのである。当然のことながら、その統合的世界武器システムの中で衛星は中枢を占める。
QUALCOMM社:2004年、CPA職員2名が辞任した。この2名は、自分たちが技術安全担当国防次官補ジョン・ショーからイラク警察の無線契約をQualcommが特許を有するセルラー技術に変えるよう圧力を掛けたと主張している。批判者たちは、ショーの圧力は、イラク全土にこの技術を標準としてねじ込むことを意図したものだと述べている。イラクの携帯電話市場は同社にとって年間数億ドルの潜在力を持ち、地域に標準を確立できればさらに大規模なものとなる。ショーが契約担当官の決断を覆そうとしたことにより緊急無線連絡体制は遅れ、イラク警察官と消防官、救急車運転手、国境警備隊が共通の通信システムを手にすることが数カ月遅れた。
ショーは、Qualcommの技術をねじ込むことを促したのは共和党のダレル・E・イッサ下院議員であると述べた。イッサの選挙区サンディエゴ郡にはQualcomm社の本社がある。2003年から2004年にQualcomm社の職員から選挙費用5000ドルを受け取っているイッサは、下院小規模ビジネス委員会の委員を務めており、以前にもQualcomm社のCDMA技術を軍が使うことを必要とする法律を提案することで同社を助けようとしていた。
「何十万という雇用が、CDMAのような米国が開発した無線技術の成功にかかっている」とイッサはドナルド・ラムズフェルドに宛てた手紙で主張している。けれどもペンタゴンはこの議論を鵜呑みにしていないようである。国防省の監察官はFBIにショーの行動を調査するよう依頼した。
(訳=益岡 賢 「Falluja, April 2004 - the book」ブログより ※文中[ ]内の注釈は訳者による)
原文:The Top Ten War Profiteers of 2004 (Nuclear Age Peace Foundation)
http://www.wagingpeace.org/articles/2004/12/31_center-corporate-policy_war-profiteers.htm
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