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(回答先: [尼崎脱線報告書]「車内は洗濯機の中のようだった」|毎日新聞 投稿者 white 日時 2006 年 12 月 20 日 10:47:55)
尼崎脱線:運転士、無線に気を取られた形跡 事故調報告書
(画像:事故直前の運転士の行動)
毎日新聞 12月20日
http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20061220k0000m040161000c.html
乗客ら107人が死亡した兵庫県尼崎市のJR福知山線脱線事故(05年4月)で、国土交通省の航空・鉄道事故調査委員会は20日付で「事実調査報告書」を公表し、事故の全容を明らかにした。高見隆二郎運転士(当時23歳、死亡)が、運転ミスについて車掌から総合指令所に報告していた列車無線の交信内容に気を取られたため、ブレーキ操作が遅れ脱線に至った可能性を強く示唆した。JR西日本がダイヤに余裕がないと分かりながら恒常的に運転士に大きな負担を掛けていた「安全軽視体制」も指摘。事故調は来年2月1日に開く事故関係者や学識経験者による「意見聴取会」を経て、高見運転士の心理状況も含めた脱線原因を確定し、最終報告書をまとめる。【長谷川豊、勝野俊一郎】
事故調が企業責任に厳しく言及するのは、再発防止が目的の報告書としては極めて異例だ。
報告書によると事故調は、電車の車上装置や交信記録などを分析した結果、高見運転士が回送電車を運転し、脱線した同志社前行き快速電車の始発駅となる宝塚に到着する直前にATS(自動列車停止装置)を作動させた運転ミスを重視。高見運転士がこのミスを総合指令所に報告せず、快速電車として折り返す際、運転席で特殊な機械操作を行い、車掌の動向を知ろうと列車無線を傍受できるようにした形跡を発見した。
宝塚を出発後も、運転席に流れたATSによる警告音声を無視しブレーキ操作を誤り、伊丹で72メートルオーバーラン。車内電話で車掌に過少申告を頼んだが、車内放送が必要になり中断した。間もなく電車は時速124〜125キロまで加速。分析結果で得られた転覆限界速度106キロを上回る約116キロ(制限速度は70キロ)で現場カーブに進入して脱線。ちょうどこの時、車掌から列車無線でオーバーラン報告を受けた指令員が、運転士を呼び出したが、応答はなかった。ブレーキの操作状況から居眠りを示す事実はなかった。
事故調は宝塚のミスを考えながら伊丹のオーバーランを起こし、運転席で傍受中の列車無線に聞き耳を立て運転に集中していなかった可能性があるとみている。
一方、報告書は同社の体質を詳述した。88年の経営会議で「余裕時分全廃」を打ち出しており、快速電車のダイヤは、担当者レベルでは時間不足と認識されながら、余裕時分は短縮され、宝塚−尼崎間ではダイヤ通りの運転は困難だった。またダイヤ作成時の入力データの誤りも判明。速度計の誤表示や、ATSの設置遅れ・設定ミスもあり、社内の情報共有の不十分さを浮き彫りにした。
事故現場などでの速度超過や列車無線傍受でミスをした運転士の口述も得たが、同社は03年10月、事故予兆を集めようとした動きに対し「時期尚早」と片付けていた。
また、乗客の生死を分けた「サバイバルファクター」分析のため負傷者へのアンケートも実施、つり革を利用する有効性などが分かった。
英文を読む
毎日新聞 2006年12月20日 4時00分
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事故の背景は、運転士を自殺にまで追い込む過酷な「日勤教育」があった。このことを「報告書」は隠蔽し、運転士の無線取り扱いのミスが事故の直接的な原因であるかのような印象を与えようとしているようだ。テレビ報道では、今朝のNHKニュースで、遺族の方(息子さんを事故で亡くした)が会社の安全対策の怠慢が事故の原因だとして、報告書に怒りをぶつけていた。
JR西労福知山線事故関連
http://www2.odn.ne.jp/nisirou/fukuchiyama_top.htm
「日勤教育」の何が問題なのかをハッキリさせよう! JR西労近畿地方本部
http://www2.odn.ne.jp/nisirou/fukuchiyama/kinki_01.htm
http://www2.odn.ne.jp/nisirou/4.23syuukai-tousousenngenn.pdf
考察者Kさんが
http://www.asyura2.com/0610/idletalk21/msg/374.html
で紹介された「黙っていられるかい」
http://www.h7.dion.ne.jp/~karousi/
この中の「労働組合関連情報」
05.5月「JR西三労組激励訪問の報告」(『黙っていられるかい』第7号p5〜p6)
PDF資料ですので、要点だけコピーします。
Kさん、貴重な資料ありがとう。
−−−−−−以下、筆起こしして貼り付け−−−−−
(前略)
<JR西三労組激励訪問の報告>
1.JR西労組(JR連合所属)・本部企画部長との面会
−−主として「黙っていられるかい>代表・佐藤との対話
杉原企画部長は、開口一番、「今会社だけを批判してはいけない。最大労組の私たちが、会社ととりきめてきたのだから。」と語る。今の西会社の体質は「西労組」本部容認なのだ。
@「『日勤教育』はひどいというのは誤解だ!?」
企画部長 日勤教育」について過激で誤解を招く報道がされています。それは「西労」の組合が言っていること。「西労組」の組合員から聞いた。ひどいという話はない。
佐藤 では僅か50メートルのオーバーランで、「日勤教育」をされ、自殺されたと報道されている服部匡起運転手の話は、デタラメなのですか?
企画部長 いや、単に50メートルだけで問題にされたのではないと思います。
佐藤 では何か大きな問題があったのですか?
企画部長 その点は答える立場にありません(??)
佐藤 遺族の訴訟での、大阪地裁の判断でも「日勤教育」はひどいと言っている。当局は何故、「そんひどいことはやってません」と堂々と言えないのでしょうか?やってるから言えないんじゃないんですか!
企画部長 それは、言われるとおりかも知れないが、答える立場にありません。(??)
この何日かあとに「西労組」所属の高見運転手が、「日勤教育」でいたぶられていた事が、報道で明らかにされている。杉原企画部長はこれも誤解だと言うのだろうか。
A乗客と高見運転手の無念を、誰が引き継ぐのか!
佐藤 事故直前、高見運転手は明らかに動転し、焦っていましたね。
企画部長 平常心は失っていました。
佐藤 これは何故だとお考えか?
企画部長 わかりません。なんとも言えません。(!?)
制限速度をオーバーしないと守れない超過密ダイヤを容認したことを、最大組合の役員として、「甘かった」と杉原企画部長は認めた。車両の問題もある。だが肝心の「曲芸」的な運転を強いられた当の高見運転手の、極度の動揺については、彼の立場に立って、真剣に考えようとすらしない!
そして、当局が、乗務員に責任転嫁しようとしているのに、「今、会社だけを責めてはいけない」と終始経営陣を擁護した。
垣内社長が国会で「『日勤教育』はおおむね問題ない」と開き直り、責任逃れしているのと、今もなお、ぴったり息が合っているではないか!
高見君の無念の声が聞こえないのか!
2.国労西日本本部・仲井執行委員との面会
すでに「西労組」企画部長から、「JR西労」を除いて、「JR西労組、国労、建交労(元全動労)の三組合は『日勤教育』に反対していません」、と聞かされて耳を疑った。あの伝統ある国労までが・・・。本当なのか、とまずその点を尋ねた。
「私たちは『日勤教育』を否定しません」、とためらいもなく仲井執行委員は言う。「ミスしたら、再教育は必要でしょう。ただ、罵声を浴びせるとか、今やっているのがいいとは、思いません。問題はその点を強調するのでなく、民営化の結果こうなったのだから、政府の責任が大きい」、と続けた。
事故の主たる政府に求めたいらしい。彼にとって、高見運転手の無念も、まるで他人ごとのようなのだ。大惨事後間もないのに、他に、二人しかいない、寒散とした本部事務所を、「国労の伝統を蘇らせて頑張ってほしい」、と言って私たちは後にした。
3.JR西労(JR総連所属)・本部役員との面会
狭い事務所で、二十人以上の人々が、あっちこっちで討論しているのに、まず驚かされた。他の二労組と活気がまるで違っていた。短時間ではあったが、忙しい時間を割かれた田村委員長をはじめとした方々と闘いの意見交換をすることができた。
私たちは、「<JR西>の生き地獄は、郵政のそれと全く同じだ。自己責任の乗務員への転嫁を許さずに共に闘いましょう!」という趣旨を書いた激励のパネルを、他の二労組と同じように手渡した。
「西労」の役員は、郵政職場の過酷な現状にも真剣に耳を傾けてくれた。そして「『日勤教育』は必要だ」という他の三労組の組合幹への怒りをにじませて、闘う決意を述べていた。私たちは、心のこもった激励の挨拶を、逆に受け、現場のすべてのJR労働者と共に闘うことを固く誓って、事務所を後にした。
全国の郵政の仲間たち!
JR西の大惨事は、JR労働者の闘いによって、JR労働者も、教育労働者も、NTT労働者も、いや全ての産業の労働者が、私たちと同じ、奴隷のような過酷な状態にあることを明るみにした。このことが許されているのはほぼ全ての労組の上級幹部の容認によるのだ。私達は、全ての労働者と連帯して、<西会社>経営陣の責任を、怒りをもって徹底的に追求するために立ち上がろう!
−−−−−−以上−−−−−−−