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(回答先: 【関連記事】大仙・園児死亡から2週間 「事件性高い」捜査慎重 [河北新報] 投稿者 white 日時 2006 年 11 月 13 日 11:33:49)
□秋田県警、よぎる「藤里の苦悩」 大仙の男児死亡に大規模捜査 [産経新聞]
http://www.sankei.co.jp/local/tohoku/061031/thk000.htm
【特報 追う】秋田県警、よぎる「藤里の苦悩」 大仙の男児死亡に大規模捜査
秋田県大仙市の農業用水路で同市大曲住吉町の保育園児、進藤諒介ちゃん(4)が遺体で発見されてから1週間。重い空気が秋田県警を包んでいる。殺人事件に匹敵するような大規模な捜査員投入は目を引くが、目撃者がいないなど難しい条件も重なり、「事件か事故か」の問いに、県警捜査幹部の口は重い。思い出すのは、同県藤里町の連続児童殺害事件で世間から浴びた「初動捜査が甘い」という批判。県警は、その“悪夢”とも戦わざるを得ないのか。
夕方。子供が突然行方不明になり、その後の目撃情報がないまま遺体で発見される−。諒介ちゃん遺体発見の経緯は、今年4月から5月にかけて相次いで遺体で発見された藤里町の畠山彩香ちゃん=当時(9)、米山豪憲君=同(7)=を思い起こさせる。
ある県警幹部は「(諒介ちゃんが落ちるところを)見た人は誰もいない。極めて事件の可能性が強い」と、事件と認識して捜査中であると話した。だが、県警の公式コメントは「事件事故の両面で捜査中」だ。
県警幹部の説明にあるように、行方不明後の諒介ちゃんの足取りが分からないことに加え、事件であることを示す明確な痕跡がないことが難しさを生み出しているようだ。
諒介ちゃんが行方不明になった午後5時半ごろはすでに日没。小雨も降っていた。遺体発見現場は飼い犬の散歩道だったとはいえ、そのような状況で4歳の子供が1人で自宅から400メートルも離れたところにいくとは考えにくい。これが「事件」との見方に傾く理由の一つだ。
県警は、諒介ちゃんの目撃情報収集を進めているが、これまでに有力なものはないという。捜査幹部の一人は「現場や遺体からは、事件につながるものがなにもないのが現状だ。前に進む状態ではない」とこぼす。
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事件につながるものが何もない−。4月11日、司法解剖後に「事故の可能性が高い」と判断し、結果的に初動捜査を批判された彩香ちゃん事件も、同じような状況にあった。
彩香ちゃん事件の場合、県警は、当初80人態勢で捜索を行ったものの、司法解剖終了後、頭部に不自然な骨折があったにもかかわらず「事故の可能性が高い」と発表。捜査人員もほかの業務と兼務の能代署員を中心に20人に減らし、その後の捜査は豪憲君が絞殺体で見つかるまで進まなかった。
この教訓から、今回県警は捜査員を大量動員しているとみられる。ある幹部は「(殺人事件など重大犯罪の際に組織される)捜査本部に準じる規模の捜査員を動員している」と強調する。
■ ■
現在はどこまで捜査が進んでいるのだろうか。県警が公式に発表する情報は極めて限られている。
諒介ちゃんの死因についても、「窒息死」というのみで、「水を飲んでいるのか」「首を絞めたあとはあるのか」「死後何時間経過していたのか」など、通常の記者会見で公表されるような情報すら、ほとんど語られていない。
異例なのは、捜査の行方を直接左右しないような情報にまで、神経をとがらせている点だ。
これまでに、彩香ちゃんや豪憲君の時には問題なく明らかにしていた捜査員の「動員数」さえ、県警はなぜか口を閉ざしている。
30日、あらためて県警に対して捜査人員の状況などを問い合わせたところ、殺人事件などの凶悪事件を取り扱う県警捜査1課は「申し上げられない」と一言。捜査態勢を明らかにしない理由についても「申し上げられない」。さらに県警広報課に問い合わせると「捜査を人数で論じてほしくない。捜査は人数で決まらない。やるべきところを必要な人員でやっている」。
県警が、あまりにも重苦しい空気の中で捜査を続けているのだけは、確かなようだ。
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事件か事故か? 諒介ちゃんの行方が分からなくなったのは23日午後5時半ごろ。この日朝、母親の美香さんが諒介ちゃんの通う保育所に「秋田の方に来ているから今日は休ませてほしい」と連絡。午後5時ごろ自宅に戻り、その30分後に姿が見えなくなったという。110番通報は同日午後6時10分ごろ、知人が行っている。その後、近所の住民も捜索に参加。午後7時ごろ、住民の1人が、自宅から約400メートル離れた用水路内でうつぶせに倒れている諒介ちゃんを発見した。
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秋田県警に向けられた批判 秋田県藤里町の事件では、米山豪憲君殺害で逮捕されていた畠山鈴香被告(33)が、長女、彩香ちゃん=当時(9)=の殺害も自供したことで、県警の初動捜査に対する批判が一気に噴出した。
米山豪憲君の父、勝弘さん(40)は、8月2日、「彩香ちゃんを事故死の可能性が高いと判断したのは県警の捜査ミスではないか」「豪憲に謝罪してほしい」とする13項目の質問状を県警に提出。県警は9月4日、杵淵智行本部長が県議会で「慎重であるべきだった。甘かった」と捜査の不備を認める答弁を行ったものの、勝弘さんら家族への謝罪はいまだなされていない。
勝弘さんは9月13日、「県警の不適正な職務行為で豪憲が殺害され、家族が精神的、肉体的に極度の苦痛を受けた」などとした内容の警察法に基づく苦情申出書を県公安委員会に提出。さらに県警の初動捜査ミスを批判する内容なども盛り込まれた手記「豪憲はなぜ殺されたのか」を31日に出版する。
(10/31 10:18)