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権力者、社会と個人の間には利己心、親と子の間には愛情、という根本的な違いがあります。
http://www.asyura2.com/0610/idletalk21/msg/1508.html
投稿者 heart 日時 2007 年 1 月 24 日 00:40:11: QS3iy8SiOaheU
 

(回答先: 場合によっては不本意な服従も必要であり、そこには理由があるはずだと私は思うのです。 投稿者 haru 日時 2007 年 1 月 23 日 19:28:30)

haruさん、レスありがとうございます。

>奴隷という言葉は、日本古来のものではないと感じます。
>西洋思想の日本語訳でしょうか?

そこらへんはよくわかりません。
ちょうど比喩として「奴隷」という言葉を思いついただけですので、「奴隷」という言葉にそれほど深い意味を込めたわけではありません。
いずれにしろ、今回の投稿は、精神的な奴隷というものを問題にしています。
精神的な奴隷なら、日本にも古来からいたのではないでしょうか。


「家」ということについてですが、
私は、権力者(奴隷制度における支配者)や社会と親とを同視することはできないと思います。
親には確かにある種の権力があります。
しかし、親が子を一種支配するのは、子を愛するがゆえです(少なくとも通常の家庭においては)。それも、無償の愛であり、子を搾取して何かを得よう、という種類のものではないでしょう。子もまた親に対し愛情を抱いています。
親子というのは支配・被支配の関係という側面を持ちつつも、愛し、愛される関係でもあるということです。

他方、権力者と奴隷の間には愛情はないでしょう。
権力者がほしいのは奴隷の労働であり、それにより自分が得る利益です。
奴隷もまた、権力者に気に入られようとするかもしれませんが、それは別に権力者を愛しているからではなく、利己的な理由によるものでしょう。
つまり、権力者と奴隷の間にあるのは利己心であって、利他的感情である愛というような感情ではないということです。

では社会と個人とではどうか。
これもやはり基本的には利己心であって愛情ではないでしょう。

>人が人に従うのは、そうある事が事を荒立てずにうまくいくという事を、それ迄の経緯から知るが故に行う選択なのだと思います。
>もし、自分がそこに異議を唱えれば、自分自身が納得する事ではあっても、周りの流れを止めてしまったという事実は後に残り、場合によっては遺恨を残す事になるはずです。

ここに見える他者への視点というのは、自分に跳ね返ってくることを考慮してのものです。
すなわち、社会秩序に従うというのは、社会のためというような利他心ではなく、利己心に基づく判断だということになると思います。

>・・・社会の中でリーダーの位置に立てば、その下に準ずる人々がリーダーの行動に対して不満を感じる事は多々あるはずです。しかし、適切なリーダーの下にいれば、誤解もやがて諒解するのだと思います。

今回私が論じようとしたのは、適切でないリーダーの話です。誤解とかでない場合を問題にしています。

>さて、意地悪な発言かもしれませんが、価値観の多様性を論じるheartさんであれば、奴隷性から抜け出せない人々の価値観も受け入れてしかるべきなのではないでしょうか?

多様な価値観を認めるべきとの私の主張は、
社会が特定の価値観のみを認めたり、あるいは特定の価値観を抹殺しようとしたり、ということは、許されないというものです(殺人したいといった他人に危害を加える価値観は別)。
個人レベルでは、自分と異なる価値観の抹殺をはかることは許されない、という意味であって、批判をしたり、自分の価値観を受け入れるよう説得してはいけないということを意味するわけではありません。
また、個人的に受け入れられない価値観は当然ながら存在するのであり、理解に努めるべきではあっても、無理に受け入れる必要はないと思います。
しかし社会全体としては、あらゆる価値観が受け入れられなければならないと思います。

ですから、「奴隷性から抜け出せない人々の価値観」については、私は存在自体は受け入れますが、批判したり、その価値観から抜け出すよう説得を試みるということになります。

>場合によっては不本意な服従も必要であり、そこには理由があるはずだと私は思うのです。

盲目的な服従でなく考えて服従している場合もあるということでしょうか。
ここをもう少し詳しくご説明いただけたら幸いです。
新しい雑談板が起動されたようですので、何でしたら新規投稿でその辺りに触れていただくということでも構いません。

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